「こころの掃除」術

著者 :
  • 新講社
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  • Amazon.co.jp ・本 (181ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860815226

作品紹介・あらすじ

自分をゆったり、のびのびさせよう。「心身ともに健康」がなによりありがたい。人は気持ちしだいで、幸せにも、つらくもなる。

感想・レビュー・書評

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  • 自分が歩くコースは、自分で決める。今、あなたがどんな状況にいようと、人生、まだまだ先がある。明日はどんな風景が目の前に広がるか、誰にも予想できない。いつでも、自分の判断でコースを変えていくことができる。これが幸福の条件であろう。
    まずは「自分が置かれた環境に慣れる」ことを心がける。「少しずつ慣れる」ことが、「心を軽くする」方法だ。
    「自分の幸福」には、周りの人の幸福が不可欠。どんな幸福を追求してもいいが、身近にいる人をおろそかにしてはいけない。
    休日明けの日は、「ゆっくり、マイペースで」仕事にあたること。「月曜日のスタートダッシュ」は禁物。
    みんな凸凹
    「自分はダメ人間」と思っているのは自分だけ。なぜそう決めつけるのか。いったいあなたは何様なのか。あなたはそんなに偉いのか。ひとりの人間をそこまでダメ人間と決めつける権利は、他人にもないが、あなたにもないのではないか?
    完璧であることを求めれば求めるほど、「心のゆとり」や「楽しみ」を失い、そのぶん不安が生まれ、回りの人とギスギスし、うまくない人間関係が醸成されていく。七十パーセント、八十パーセントぐらいできたところで「よし」とし、心にゆとりを残しておくのが「生きるコツ」のように思う。
    迷ったときには、「部屋の掃除」をする。頭を使う仕事の人には、掃除の効用をわかってほしい。ただ何も考えずに黙々と掃除をすると、なぜか心も落ち着いてくる。家の中がすっきりしていると、なぜか希望が生まれ、やる気がわいてくる。部屋の掃除は「こころの掃除」につながるのだから、日常的な小さな掃除をおすすめしたい。
    ひとりで思いっきり泣く、新聞紙をビリビリ破る、など、自分なりの「おだやかなヒステリー」で心を立ち上げる。
    何の段取りもなく、とりとめのない休日を過ごすと、かえって「休み疲れ」になりやすい。
    勝手にアテにしておいて、相手がそれに応えてくれないからと、「裏切られた」ような気持ちになり、ガッカリしたり、ムカッとなったりするところに、人間関係がうまくいかない要因がある。自分のことは、自分でやる。これが人間関係の基本であり、幸福への近道のように思う。
    社会生活において大切なのは、心から「力を抜く」ことだろう。自分が必要とされて期待されているという「流れ」に他力本願で流されていったほうが、あなたの本来の力が発揮されると思う。力を抜くと、力が出る。この「生きるコツ」を覚えてほしい。
    人を毛嫌いするのは「品のないこと」「未熟な人間であること」を公表しているだけ
    いちばん簡単で誰にでもできる「こころの掃除法」は「笑う」こと。

  • お部屋の掃除や片付けは得意でも、自分の「心の掃除」は苦手だったなぁと気づかされました。

  • 世の中には心の掃除が苦手な人が多いのかもしれない(私も含めて)現代社会に生きるには必読書

  • 赤毛のアンのように名前を付ける
    並木道→歓喜の白い道
    湖→輝く湖水

    理解に苦しむ人も、環境に適応した結果そうなんだ

    なぜ気持ちが辛くなるのか→適応できてないから

    嫌いな人には取材の気持ちで付き合う

    人と比べて落ち込む、惑わされるならそのエネルギーを自分にかける

    拡大解釈しない。拡大解釈するなんてうぬぼれている

    10個や、20個の欠点でダメ人間と決め付けるな。
    100個ダメなところが見つかったら・・・
    そのときはネガティブ認定

    自分にはダメな部分もある。
    でも、それ以外はイイところ

    悩み事には締切を作る

  • 人目や評価を気にして行き詰まり、行きにくい毎日の中で立ち読みで探した本。
    読んでいたら、所々雷に打たれるような箇所が。

    以下、参考になった文章など。
    ・それぞれの人にそれぞれの幸福感がある
    ・美徳の罠にはまると自分の良さが消える。
    ・多くのサラリーマンは周りの評価を気にして自分の長所を矯正し、自分を殺してしまっている。
    ・世間の価値観に合わせて活動していたら、知らず知らずのうちに「こうありたい自分」からはずれてしまう。
    ・「いい人」でいることがストレスがたまる理由がここにある。むりを重ねて不自然なことをやろうとしているのだから。もういい人でいなくてもいいではないか。いい人であるのはやめよう。
    ・自分にとって大切なのは、嫌な人にイライラしたり、心の病気になったりすることではなく、「心の健康」を保ったまま、人生を完走すること。
    ・認められたい人ほど関係妄想で辛くなる。
    ・人間の美徳が人間を苦しめる。
    ・英会話ができても日本語めちゃくちゃとか。それぞれの人に特異なことがあれば苦手なこともある。みんな凸凹。人の得意なものだけに注視するのではなく、人の苦手なことにも注目してみる。

  • 後ろ向きな気分で共感する、というのが良い。

  • 自分の不運を嘆くのをやめる
    失敗することに慣れる。それが必要
    受け身のストレスから前向きのストレスへ
    適応することーなぜそうなのか?と悩んでも仕方ない。
    辛い時、全て投げ足して逃げたくなる=適応力の低下である。心の老化現象!

    ストレスはストレスで解消?
    →精神的ストレスのあとは肉体的ストレス運動をするといいそう
    同じ種類のストレスが継続されると疲弊するそう。
    適度なストレスー新しいことを始めフレッシュな気持ちを思い起こす=新たなエネルギーが湧く!


    将来の自分といまの自分を比べる!

    人生晴れ雨があってこそ幸せ!また雨が降ることも想定しつつ生きていこうぞ⭐︎挫折や苦労を避ける方法などない。それをどう乗り越えるか

    拡大思考ーそんなに決めつけて、あなたはそんなに偉いのか?(^o^)何様じゃい!って気持で☆彡

    考え事、悩み事にも締め切りをつける=悩み癖脱却の論理⭐︎

    完璧を求める時ーミロのビーナス像を思い出そい、かんぺきじゃないけど美しい。そういう余裕を持ちましょうよ。

    悩みの捨て方をきめる。例自分で解決できるか、話のネタになるかなどなど

    頭を抱えるほどの問題なのかい??

    ゆるいヒステリーの時間をつくる。なく、殻にこもるなど笑

    1日1回腹の底から大笑い(^o^)

  • 柳に風。ストレスが多い社会で究極のストレス対策なのかもしれません。マスターしたい。

  • ハウツーというよりも、深刻に考えずに軽く行こうねと言った感じのコラム集といったところ。

    目次
    第1章「こころの掃除」が上手い人
    もの言わぬペットがあなたの心にもたらすもの
    無理をしてしまうと、必ずその反動がくる
    自分が歩くコースは、自分で決める
    「次は大丈夫」で、少しずつ進む
    「ポジティブ理論」が人を傷つける
    「自分の幸福」には、周りの人の幸福が不可欠
    美徳の蹴にはまると、「自分のよさ」が消える
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    「こころの掃除」で、前向きな自分になる
    「怒りの感情」が収まる、こんな習慣はどうか
    ほっとするだけでも、「こころの掃除」になる
    「適応する力」がもつとも大切な能力
    不満はあっても、満足な人生になる

    第2章急がなくても大丈夫!

    「赤毛のアン」のように生きてみませんか
    「自分の長所」は、そのまま生かそう
    頼りになるのは、笑顔が似合う人
    「お疲れの人」が危ない、月曜日の午前十時
    「まず動く」で、こころの掃除ができる
    「適度なストレス」が、人間をしっかりさせる
    「心の波長」に自分を合わせる
    行動することは、なぜ大切なのか
    「現実に目を向ける」が、立ち直りの第一歩
    ゆっくり進むと、「自分らしさ」が出る
    「人と比べる」より、「将来の自分」と比べる
    「あきらめる」と、先ヘグイッと進む
    人生は「そううつ病」のごとし、晴れときどき雨がいい

    第3章「いい人」だって大丈夫!
    「いい人」と引き換えに、ストレスをためてしまう人へ
    ストレスが高まると、よく「物忘れ」する
    いくら出世しても「ストレスだらけ」では割に合わない
    「敵」は上司ではなく、締め切り時間です
    忙しさの中でも、時間をひねり出す
    カリカりしたらカルシウムを、淡白になったらタンパク質を
    「病気」はスマート、「人間」は愚か者
    その「完壁ぐせ」が、大きな欠点になる
    「ストレスなんてぜんぜんない」に、心臓病の危険がある
    上司と「つき合わない方法」で、部下の能力がわかる
    「一張一弛」が、ストレスで自滅しない方法
    「嫌いな人」とは取材のつもりで会う
    「健康であること」が、出世の第一条件
    第4章「こころが軽くなる」生き方
    「何を食べるか」より、誰といっしょに食べるか
    「うつ病」にはどんな症状が出るか
    「心の病」は忍び足でやってくる
    なんとなく不幸な人は、「いきあたりばったり」を試す
    自分への刺激量を調整する
    「テレビの遮断」で、自分を観察する
    「ねたみの感情」がつまらない理由
    なぜ自分だけが「劣って見える」のか
    「忘れる能力」を高めていく方法
    「自分はダメ人間」と、思っているのは自分だけ
    「ダメ人間」の百の理由を書き出してみよう
    自分を肯定すると人生が動き出す
    「悩みグセ」には、締め切りがない
    「自分の欲望」をコントロールする
    完壁を求めてはいけない、その「なるほど」の理由

    第5章「こころの掃除」で立ち直る
    迷ったときには「部屋の掃除」をする
    悩みの「捨て方」に基準をつくる
    「こころの掃除」で、恨みを捨てる
    イヤなことを忘れる、たったこれだけの方法
    「おだやかなヒステリー」で心を立ち上げる
    やけっぱちなことを、「いう女性」と「やる男性」
    「酔っぱらい」は、究極の幸せ者なのか
    休日は「ゆるい予定」でゆるゆる過ごす
    人をアテにすると、イザコザが起きやすい
    その悩みは、頭を抱えるほどの問題なのか
    「段取りをつける」が、こころの掃除になる
    「流れ」に身をまかせて、うまく流される
    人としての品格を身につけていこう
    人を毛嫌いするのは、「品のないこと」と心得る

    第6章元気が出るココロジー
    「柳に風」のごとく、ストレスを受け流す
    「適当にしておく」大切さ、人間関係もほどほどに
    ラッシュアワーをすり抜けるコツ
    気の合わない上司とも、いい関係を保つ
    辞表と離婚届は「叩きつける」ものではない
    認められたい人ほど、「関係妄想」でつらくなる
    「人間の美徳」が、人間を苦しめる
    仕事が進まないと、キレて逃げる人がいる
    仕事の人間関係は「つかず離れず」がベスト
    「自由度」が大きいほど、人間関係はうまくいく
    「こころの掃除」で、元気が出る

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著者プロフィール

1916年、東京に生まれる。精神科医、エッセイスト。歌人・斎藤茂吉の長男。作家・北杜夫の兄。父の跡を継いで東京・府中の斎藤病院院長を務めるかたわら、テレビ出演や講演、作家活動を活発に行う。人間味あふれる話し方、卓越した人柄で多くの人を魅了し、「モタさん」の愛称で親しまれた。
著書には『いい言葉はいい人生をつくる』(成美文庫)ほかベストセラー多数。2006年逝去。

「2022年 『折れない心をつくるいい言葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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