伊予河野氏と中世瀬戸内世界: 戦国時代の西国守護

  • 愛媛新聞社
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860870256

作品紹介・あらすじ

気鋭の歴史学者が描く、河野氏をめぐる人間群像。瀬戸内社会を中心軸に、京・畿内から九州まで、外部社会との関わりから彼らの姿を浮かび上がらせる。

感想・レビュー・書評

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  • 伊予河野氏を専門に取り上げた書物というのはなかなか無いように思います。この本では特に戦国時代前期(天文以前)が出てくるので、守護大名から戦国大名への過渡期が丁寧に理解できます。また、資料として家臣団の名前が出てくる資料を多々参照できることも、素人の歴史ファンにはポイントが高い点だと思います。
    戦国後半期、特に最後の河野氏棟梁河野通直(牛福)が来島通康の子供であるという仮説は、かなり大きな仮説だと思いますがどうなんでしょう?また、来島通康が村上三島水軍の中で唯一河野一族の通字「通」を持っている点や、通康の出自も含めてもう少し考察が必要な気がします。が、歴史ロマンを掻き立てられます。地域密着型の研究成果であると同時に、多いなる歴史的新発見の可能性を秘めた一冊というところでしょうか。

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著者プロフィール

1956年島根県生まれ。静岡大学人文学部卒業、大阪大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学、博士(文学)。現在、愛媛大学名誉教授。主要業績『室町幕府と守護権力』(吉川弘文館、2002年)、『中世の地域権力と西国社会』(清文堂出版、2006年)、『山名宗全』(吉川弘文館、2009年)、『山城国一揆と戦国社会』(吉川弘文館、2012年)、『中世後期の守護と文書システム』(編著、思文閣出版、2022年)

「2023年 『戦国期守護権力の研究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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