三文オペラ

  • 長崎出版
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (174ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860952242

感想・レビュー・書評

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  • 価値の倒錯とでもいおうか。登場人物の全てが世間で悪とされるもので、一番の悪党が堂々と勝ち誇るという、常識的には読めない作品。
    しかしオペラなので読み易く、深刻過ぎない。寧ろ楽しく読了しました。

  • 2007年10月9日から28日世田谷パプリックシアター、11/9から11/11兵庫県立芸術文化センターで公演される「三文オペラ」(演出 白井晃)の台本、10月9日の初日に合わせて出版されました。昨日24日は公演後、世田谷パプリックシアター劇場監督野村萬斎さんと白井晃さんとのアフタートークがありました。このとき野村萬斎さんが「台詞を謳うように語り、歌を語るように謳う」ということを話題にされましたが、わが意を得たりという感じでした。歌詞は当初、ラップみたいにして歌わせたいという演出意図にそって、いろいろ工夫しました。舞台の歌詞はRollyさんが最終的にまとめて、よりストレートにわかりやすく、それでいて時事ネタや独特の五感を加えたおもしろいものに仕上がっています。原詩に近い本書の歌詞と合わせて舞台を鑑賞するとおもわずニヤリとできるところがみつかると思います。

著者プロフィール

ベルトルト・ブレヒト Bertolt Brecht(1898-1956)
ドイツの劇作家・詩人。1898年、バイエルン王国(当時)のアウクスブルグに生まれる。
ミュンヘン大学で哲学、医学を学び、第一次世界大戦末期に衛生兵として召集され反戦思想に目覚める。表現主義の影響のもと、劇作、詩作、批評活動をはじめ、1918年、戯曲第一作『バール』を執筆し、1922年に戯曲『夜打つ太鼓』でクライスト賞を受賞し脚光を浴びる。1928年に作曲家クルト・ヴァイルとの共同作品『三文オペラ』を上演。1933年のナチスによる国会議事堂放火事件後、亡命生活に入る。プラハ、ヴィーン、チューリッヒ、パリ、デンマークを転々とする。第二次世界大戦中はフィンランド、ソヴィエトを経て、1947年までアメリカに亡命。その後、チューリッヒを経て1948年に東ドイツに帰る。東ドイツでは劇団ベルリーナー・アンサンブルを結成し、1956年に亡くなるまで活動拠点にした。作品は『肝っ玉おっ母とその子どもたち』(1939)、『ガリレイの生涯』(1938-1955)、『セチュアンの善人』(1941)、『コーカサスの白墨の輪』(1944)など多数。
本作『子どもの十字軍 1939年』(原題)は第二次大戦中の1941年に書かれ、他の詩や短篇とともに『暦物語』(1948)に収められた。

「2023年 『子どもの十字軍』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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