ヒロシマから「内部被ばく」と歩んで (わが子からはじまるクレヨンハウス・ブックレット)

著者 :
  • クレヨンハウス
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  • Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861012228

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  • クレヨンハウスのブックレット008

    「はじめに」にあるように~放射線時代を生き抜くために放射線を学ぶ~ということで、医師であり、広島原爆被爆者の肥田舜太郎さんが放射線とはどういうものかをわかりやすい言葉で表した一冊。

    これを読むと、『長崎の鐘』や『八月の光』を思い出される。
    特に『八月の光』の雛の顔の真知子の話が思い出される。
    原爆が落ちた後、広島市内へ出向き、残留放射線に被曝してしまう話。

    「放射線被害のむごたらしさがわかるのは、実際に現場で被ばく者を診た医者だけです」

    被ばくの症状
    ①体内に長期にわたって残留する放射性物質の作用のこと
    ②放射能により破壊された器官の組織と機能は悪化していくこと
    ③体内に残留する放射能の影響により、あやゆる病気にかかりやすくなり、回復を困難にさせる

    また被ばくにより差別されてしまうという何重もの苦しみがあったこと。
    それにより、被ばく者が声をあげることができなかった事実も明らかにしている。(移る、結婚しない、米国や日本政府からしゃべるなといわれていたこと、医者も記録してはいけなかった などなど)

    放射能被害については、まだ誰も(米国でもどこでも)すべてを明らかにしていないし、その対処法、治療法についても同じであることには驚愕。

  • 95歳になる被爆医師の自らの被爆体験と治療経験からの、被爆とは?中でも長く無視され続けてきた内部被爆の危険性についての分かり易い一冊。被爆後、広島市北部の簡易診療所では、治療中の被爆者が無傷にもかかわらず被爆後数日で突然に死んでゆく。彼らは親族を探しに広島に来て市内を歩き回っただけで、直接被爆していないのになぜだ?そのことに気づいたときの体験談は迫力!

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