城南信用金庫の「脱原発」宣言 (わが子からはじまるクレヨンハウス・ブックレット)

著者 :
制作 : 平澤一平 
  • クレヨンハウス
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本棚登録 : 14
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861012242

感想・レビュー・書評

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  • 先日、城南信用金庫の融資窓口で何気に置かれていた吉原理事長の『城南信用金庫の「脱原発」宣言』を手にした。読んでいて衝撃を覚えた。吉原さんが筋金入りの脱原発論者だとは知っていたが、ここまで理論的な深みを持っていたとは。
    このブックレットでは、信用金庫という金融機関の性格と使命から脱原発を論じている。以下引用。

    せっかく止まった原発を、まだまだ動かしたいというひとたちは少なくありません。なぜなら原発稼働には、巨額なお金がからんでいるからです。お金はひとのしあわせにつながるたいせつなものですが、ひとのこころを惑わせる不思議な麻薬でもあります。たとえ間違っていることでも、お金がからむとやめられなくなり、ひとのこころを奪って、暴走させます。
    経済ということばは、あたかも実体があるもののように思われていますが、その正体は、お金というエゴイズムの化身が世界を動かしているという、ひとつの特殊なパラダイム(ものの見方)から見た幻想にすぎないのです。経済とか商品とかビジネスといったものは、すべてそうした特殊なパラダイムが生み出した幻想的世界の現象といえるのです。お金自体に価値はありません。そしてひとは、お金をもてばもつほど、不安になり、孤独になっていきます。
    つまり、お金とは自由主義、個人主義という理想がもつ裏の顔であり、中毒性の強い麻薬でもあるのです。国家やコミュニティがそれを暴走させないように、健全にコントロールしなければならない存在なのです。
    (中略)
    人類の歴史は、お金との戦いの歴史です。そしてわたしたち信用金庫は、お金の弊害を是正するためにつくられた協同組織の金融機関です。そうした根底的な問題意識から、原発問題を考え直し、原発のない安心できる社会をつくるため、どんなことがあろうとも希望を失わず、今後とも取り組んでいきたいと思います。

    引用が長くなったけれど、この吉原理事長の言葉、思想を多くの人に知ってもらいたい。
    (2012年8月29日fbに投稿)

  • 信用金庫の成り立ちや役割などが紹介されており、原発に対する取り組みが書かれている。

  • 「信用金庫の力」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4002708500を読んで、もっと知りたいと思って読んだけど、こっちもブックレットだから内容の少なさは大差なかった。
    言いたいことはわかるんだけど、言いたいことをいうために、自分と合わない意見を小さく見ている感じがいただけない。

    クレヨンハウスのこのブックレットは、福島第一原発事故を受けて創刊したものだそうだ。
    落合恵子によるブックレット共通(多分)のはじめの言葉の本物っぷりがすごかった。
    知らず、知らされず、知ろうとしないままここまできてしまったことを背負って、ここから歩み出さなくてはいけない。という文章をチェルノブイリのときに書いたのに、やはりそのままここまで来てしまった。今度こそ続けなければいけない。その一歩としてこのブックレットを創刊した。
    というようなことが書いてあった。
    このシリーズをもうちょっと読みたい。

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著者プロフィール

1955年生まれ。城南信用金庫相談役。同信用金庫理事長時代の2011年4月、「原発に頼らない安心できる社会へ」を発表。2012年11月に城南総合研究所を創立。同研究所の2代目名誉所長に小泉純一郎氏を迎え、ともに全国で講演活動を行っている。

「2016年 『黙って寝てはいられない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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