小さな本の大きな世界

著者 :
  • クレヨンハウス
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本棚登録 : 203
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861013263

作品紹介・あらすじ

いちばん好きな野菜『きゃっきゃキャベツ』/哲学って漫才に似ている『ここにないもの 新哲学対話』/レンコンの穴は…?『クイズ 植物入門』/ちげえねえ。噺と絵の寄席『落語絵本 めだま』/うーん、あんパンと柿が『正岡子規 言葉と生きる』/宮沢賢治はガーシュウィンを聴いたか?『セロ弾きのゴーシュ』…大の本好き詩人が、大の本好きに贈る「お気に入り145冊」の名篇。

感想・レビュー・書評

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  • 詩人の長田弘さんが紹介する子ど向けの本です。
    絵は酒井駒子さん。

    東京新聞・中日新聞が連載「小さな本の大きな世界」(2004年4月~2015年5月)とUCカード会員誌『てんとう虫』連載「子どもの本のまわりで」(2005年4月号~2006年3月号)に一部修正を加えて編集したものだそうです。

    さすが長田弘さんの紹介文はプロの仕事です。
    私もちょうどこの本に載っている酒井駒子さんの絵本『BとIとRとD』をレビューしたばかりだったので「絵と文の追いかけっこ」と評した紹介文はプロはこんな風に書かれるのかとため息をつくばかりでした。

    長田弘さんは『読書からはじまる』という著書の中でも大人こそが子ども向けの本を読むことの重要性を説いていらっしゃるので、なるほどと思いました。

    酒井駒子さんの挿絵はうさぎが本を読んでいる(持っている)絵です。

    紹介されている本は興味深いものばかりでしたが、その中で私が読んでみたいと思った本を以下にメモさせていただきます。


    ・まず、本があること…『エリザベスは本の虫』サラ・スチュワート文・デイビット・スモール絵

    ・うつくしい本が必要…『ヴァージニア・リー・バートン「ちいさいおうち」作者の素顔』バージニア・ユルマン

    ・心の木陰をもとめて…「野鳥記コレクション」(全三巻)(CD)

    ・まなざしを変えるちから…『あっおちてくる ふってくる』ジーン・ジオン

    ・ゆっくりと、だんだんと…『本の中の世界』湯川秀樹

    ・ヴァーモントの森…『夜明けまえから 暗くなるまで』ナタリー・キンジーーワーノック

    ・世界の読み方の魅惑…『白川静さんに学ぶ 漢字は楽しい』小山鉄郎 白川静

    ・世界が失ったもの…『神なるオオカミ 上・下』唐亜明

    ・もう一つの世界から…『ミニ・サウルス ズィンクレア・ゾフォクレス』フリーデリーケ・マイレッカー

    ・もう一つの時間…『絵本処方箋』落合恵子

    ・「わたしのために本を読んで」…『ぼくのブック・ウーマン』ヘザー・ヘンソン

    ・「一生もの」の子どもの本…『いまファンタジーにできること』アーシュラ・K・ルニグウィン

    ・アンソロジー(詞華集)…『キャロライン・ケネディが選ぶ「心に咲く名詩115」』キャロライン・ケネディ

  • 東京新聞・中日新聞に2006年から連載していた本エッセイの書籍化。全145編。
    関連本も掲載されているため、紹介本は200冊を超えるかもしれない。
    まさに「小さな本」の語る「大きな世界」で、選書の幅が大変広い。
    詩人でもあり作家・翻訳家でもあった長田さんの言葉は静かで力強く、一行ごとに胸の奥に染み入るかのようだ。

    酒井駒子さんの挿絵入り。これがすごく可愛い。
    お得意のうさぎさんで、親子の絵もたくさん。
    本棚から本を取り出していたり、頁を開いたまま眠りこけていたりする。
    開いた本をトンネルにして、おもちゃの電車を走らせる絵も。
    私が一番好きなのはハクセキレイに読み聞かせるうさぎさんの絵。
    中西悟堂の「野鳥記コレクション」のところだ。
    紹介する本に合わせているのが何とも素敵。

    絵本の多さはもちろんのこと、詩集・写真集・図鑑・紀行本・伝説絵本・科学絵本・落語・哲学まである。
    楽曲の紹介や寺田寅彦さん、子規や藤村の本も。何度読んでも飽きることがない。

    季節に合わせた選書になっているのもとても嬉しい。
    面白さばかりが優先して、季節感の全くない本が多くなった。
    季節と遠ざかった暮らしでも、気がつくことくらいは出来るはず。
    子どものときに覚えなかったら、一体いつ覚えるのだろう。

    絵本は子どもの本。
    でも本当は、子どもの本である以上に本を読みたい大人にとっても最良の本。
    自分にとって大切なものの記憶を、今ここに取り戻すことの大切さを教えてくれる。
    ゆっくりと読むことで、心のこわばりが解けてゆく。
    大人になったからと言って「人間至上主義」になる必要など決してない。
    世界に結びつき、世界に育てられていた時間を、今一度取り返したい。

    私の本棚にある本は全部で19冊だった。うーん・・まだまだだわ。
    石井桃子さんにおくる追悼文では、じんわりと涙が出た。
    おこがましいようだが、ひとつだけ困った点が。
    見開きの左下に書誌情報は載っているものの、書影が載っていない。
    せめて表紙画像だけでも欲しかった。装丁を見て決めることもあるものね。

    天国の長田さん、今何を読んでいらっしゃいますか?

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      nejidonさん
      「書影が載っていない。」
      書影がモノクロになったりカラーになったりすると、チョッと差を感じるからかな?
      酒井駒子の...
      nejidonさん
      「書影が載っていない。」
      書影がモノクロになったりカラーになったりすると、チョッと差を感じるからかな?
      酒井駒子のイラストも全部カラーにしたら、今の倍額になってしまったかも。

      職場で別の本を探していたら(お仕事してました)、この本が。。。
      自宅で探しても出てこない筈。しかも殆ど読んでない(嗚呼)、、、

      死後に出た本ですが一部修正って、生前に著者が行ったのか、それとも編集部か?(いつも些末なコトを気にする猫です)
      2021/01/22
    • nejidonさん
      猫丸さん。
      新聞連載の頃から書影はなかったのかもしれないですね。
      酒井駒子さんの絵も、確かにカラーのところはかなり少ないです。
      そうか...
      猫丸さん。
      新聞連載の頃から書影はなかったのかもしれないですね。
      酒井駒子さんの絵も、確かにカラーのところはかなり少ないです。
      そうかぁ、価格を抑える意味もあるかもしれないですね。
      「一部修正」は編集部じゃないかしら?

      価格で思い出したことですが、「物語創生」の価格がすごいのですよ(+_+)
      もうびっくりの高値。買って手元に置きたいという望みは、はかなく消えました。。
      2021/01/22
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      nejidonさん
      書影のコトは、目次の最後に理由が書いてました。

      「物語創世 」確かに高額ですが、読まれると判断されたのでしょう。早川書...
      nejidonさん
      書影のコトは、目次の最後に理由が書いてました。

      「物語創世 」確かに高額ですが、読まれると判断されたのでしょう。早川書房さんの目は確かですから!
      2021/01/23
  • 「耳をすますように 酒井駒子」展 4月10日(土)〜7月4日(日)東京・立川PLAY! MUSEUMで開催!|絵本のある暮らし|月刊MOE 毎月3日発売
    https://www.moe-web.jp/news/?id=128

    2016年の終わった催し情報
    【平台ミニフェア】『小さな本の大きな世界』 | 教文館ナルニア国
    https://www.kyobunkwan.co.jp/narnia/archives/info/3010fdbf

    小さな本の大きな世界/長田 弘 酒井 駒子|絵本のギフト通販【クレヨンハウス】
    https://www.crayonhouse.co.jp/shop/g/g9784861013263/

    • りまのさん
      1月10日(日曜日)
      今日は、にゃんこまるさんの気配を感じないわ。お元気なのかしら。寒いですから、お身体お大事に…。
      1月10日(日曜日)
      今日は、にゃんこまるさんの気配を感じないわ。お元気なのかしら。寒いですから、お身体お大事に…。
      2021/01/10
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      りまのさん
      実は、一日中この本探していたのですが見当たらず。
      はぁ疲れた、、、
      りまのさん
      実は、一日中この本探していたのですが見当たらず。
      はぁ疲れた、、、
      2021/01/11
    • りまのさん
      にゃんこまるさん
      そうだったのですね。私も、「見仏記」が、見つから無かった時は、そんな気分でした、、、
      にゃんこまるさん
      そうだったのですね。私も、「見仏記」が、見つから無かった時は、そんな気分でした、、、
      2021/01/11
  • 詩人、長田さんの選書紹介文。

    というよりも素敵な絵本にまつわるお話。

    知ってる絵本が出てくると嬉しくなるけれど、
    それ以上に、優しく温かい言葉がたくさん。

    「絵本は本を読みたい大人にとっても最良の本なのです」

    哲学的なお話も、大好きな長新太さんのことも、戦争のことも
    たくさんたくさん、小さな世界にはいろんなことが閉じ込められている。

    本当に、本当に。

  • 長田さんが東京新聞や雑誌に連載していたほんの紹介のコラムをまとめたもの。
    主に絵本や児童書が中心だが、大人向きの本や絵本や児童書のガイドブック的な本もあります。
    読んだことのあるものは「そうそう、そうなんだよね」とにんまりしたり、読んだことのないものは読みたくなってくる。

    でも残念なのは、取り上げられた本の書影がないこと。「入手できないものも多いため」あえて載せなかったとの編集部のコメントがありますが、そういうことではないのでは?絵本などは特にそうですが、絵の雰囲気で手に取りたい気持ちは倍増します。長田さんが書きたかったことも、表紙の絵から理解できたりするものです。掲載の許諾を得ることは大変かもしれませんが、ぜひとも載せてほしかった。
    駒子さんの挿絵は、確かにかわいいけれど、取り上げた本を表すものではないし、無いほうがよかったなと思うページもあった。
    絵本も出版しているクレヨンハウスなのですから、そこは努力してほしかったなあ。

  • ◆きっかけ
    Amazon 2016/11/19
    ◆感想
    い図。いまいち入っていけず気になったところこみざっと読み。2018/2/16

  • 長田さんが新聞に書いていた書評。
    駒子さんの絵が超ステキ。
    見開きで一作品を紹介。
    中学に。でも、司書の方がうれしいかも。
    moco

  • 【図書館】長田弘さんのお気に入り名篇。この本が出た頃から読みたい本に登録していた。値段も結構するので、図書館で借りるしかないなと思っていた。そして今日、図書館の書庫から出してもらって借りてきた。読んだことのある本、読みたいと思った本、素敵な本の紹介本だと思います。これは持っていてもいい本だ!

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著者プロフィール

長田弘(おさだ・ひろし)
1939年、福島県福島市生まれ。早稲田大学第一文学部独文専修卒業。詩人。65年、詩集『われら新鮮な旅人』でデビュー。98年『記憶のつくり方』で桑原武夫学芸賞、2009年『幸いなるかな本を読む人』で詩歌文学館賞、10年『世界はうつくしいと』で三好達治賞、14年『奇跡―ミラクル―』で毎日芸術賞をそれぞれ受賞。また、詩のみならずエッセイ、評論、翻訳、児童文学等の分野においても幅広く活躍し、1982年エッセイ集『私の二十世紀書店』で毎日出版文化賞、2000年『森の絵本』で講談社出版文化賞を受賞。15年5月3日、逝去。

「2022年 『すべてきみに宛てた手紙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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