ヴェ-ルを脱いだインド武術: 甦る根本経典『ダヌルヴェ-ダ』

著者 :
  • 出帆新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861030178

作品紹介・あらすじ

本邦初のヨーガ武術「カラリパヤット」奥義書。その蘇生術・マルマン療法(アーユルヴェーダのタントラ医術)も全公開。武術愛好家、ヨーガ愛好家、アーユルヴェーダ愛好家の座右の書。

感想・レビュー・書評

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  • インド伝統武術カラリパヤット。その発生の神話から、体の動かし方、武器の扱い方、人体について、さらにはカラリパヤット道場を建設するときのポイントまで記されています。盛り沢山の内容。タイトルからはわかりませんが、実はヨーガやアーユルヴェーダに興味がある方にもオススメです。著者が自らの絵で説明してくれるのが分かり易いです。

  •  概説書的な役割の本です。
     最初のほうに、伊藤氏お得意の絵が4ページぶち抜きで描かれてます。この方にとっては、絵を描くことが「行」なんだなあ、と感心するほかありません。

     カラリパヤットの道場のつくりかた、南と北との違い、マルマのことなど参考になりました。

     あと、カラリレディといって女性の方も多くいらっしゃるらしいのですが。なんとなく「ジョジョの奇妙な冒険」の波紋の教師リサリサを思い出しました。
    荒木飛呂彦先生、カラリパヤットのことも調べておられたのでしょうかね。

  • 借りたもの。
    秘伝とされたインド武術・カラリの実態を日本語訳でまとめた良著。
    著者がカラリパヤットで修行していた時に手で写したという、『虎の巻』。

    “インド武術”といっても、その内容は多岐にわたり、インド風水(道場の形状)、アーユルヴェーダ(現代に伝わる内科的なもの意外、外科的要素についての言及)、ヨーガのアーサナ(ヨーガ自体、武術の前の準備運動だったらしい)に通じる型や考え方が見てとれる。
    カラリは武のみに特化しているわけではなく、総合的・相対的に考える、思想のようなものだった。
    映画『聖なる呼吸 ヨガのルーツに出会う旅』( http://chimere-aile.jugem.jp/?eid=374 )の最後に出てきた、神の息吹……がシヴァ神に繋がった。

    インドらしい神話図像、中国のツボとルーツを等しくすると思われる、マルマについて解りやすい解剖図と併せて解説されているなど、とにかく充実。

    そこにはインドの歴史――アーリア人による侵入、ドラヴィタ人の文化の変容――が垣間見える。
    アラン・ダニエルー『シヴァとディオニュソス 自然とエロスの宗教』( https://booklog.jp/item/1/4062147378 )の裏付けがとれる部分もあり、興味深かった。

    著者口語訳のわかりやすーいインド神話など、面白く読み進められた。

    あとがきで、著者が頑張って写したこの『虎の巻』は、インドで体系づけられて既に出版されていたという、笑劇的なオチでしめくくられる。

    マルマについては同著者『秘伝マルマ ツボ刺激ヨーガ』( https://booklog.jp/item/16/25350940 )を併読。書いてあることはだぶる。ヨーガを取り入れた動きを紹介。

  • インド武術:カラリパヤット。
    少林寺や空手など、あらゆる武術の祖であるらしい。
    あまり知られていないのは、「秘伝」であり
    部外者に教えると呪いがかかるよ、というオドシ付きで
    伝授されたからだそうだ。

    最近では、お金欲しさに秘伝を教えるインド人も多く
    ケーララではカラリパヤットの道場カラリが観光資源と
    なっているらしい。

    ヨガやアーユルベーダ、マルマンなどインドの要素が
    たっぷりつまったカラリパヤット…おさめてみたい。

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著者プロフィール

作家、イラストレーター、サンスクリット語とヨーガの講師。1957年、石川県に生まれる。著書に『秘伝マルマ ツボ刺激ヨーガ』(講談社)、『図説ヨーガ大全』(佼成出版社)、『図説ヨーガ・スートラ』(出帆新社)、『図説マルマ』(めるくまーる)などがある(伊藤 武)。

「2023年 『こころとからだが目覚め出すケララ秘伝 暮らしのアーユルヴェーダ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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