人と動物の人類学 (シリーズ来たるべき人類学 5)

制作 : 奥野 克巳 
  • 春風社
3.20
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本棚登録 : 50
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861103254

作品紹介・あらすじ

ヘラジカと話す男、ゴリラに「なる」人間、狩猟者に身を捧げたウサギ…。ヴィヴェイロス・デ・カストロやティム・インゴルド、フィリップ・デスコーラを補助線にして、ペットや家畜としてだけでない、人と動物の関係の多様を探る。

感想・レビュー・書評

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  • 人と動物の関係を扱った人類学の本。
    本文中で指摘されているように、『人「と」動物』と切り分けている時点で、西洋的(キリスト教的かつ西洋形而上学的)視点からの考察である。
    人間と動物の境界が曖昧な価値観をもつ、北米亜極圏やアフリカ中央部の先住民族、日本の離島の古老の生命観にスポットライトを当て、命の営みの捉え方に新しい可能性を見出していきたい、というのが主題。

    日本人も西洋人もかつてはそういう価値観を持っていたんだろうけど、キリスト教の普及、近代化・現代化の過程で置き忘れて来たんだろうなぁ…。
    人のフリを見ないと我が身が振り返れないのが哀しい気がする。

  • 人間ゴリラとゴリラ人間の下りが最も興味深かった。動物と人間の関係性についてですが、諸説ある中で、やっぱり動物と気持ちが通じたと私が感じる瞬間はあるし、それはそれで良いのだと思った。

  • 古くて新しい問題。
    実は、人「と」動物 のみならず、人「に」動物、人「の」動物、人「は」動物… と、関係性は広がっていく。
    今まで知られていた事実でも、新しく光をあてなおすことで、多分に現代的問題への示唆を与えるものとなる。
    たいへん興味深い論文が集められていた。視野を大きく広げてくれる。

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