- Amazon.co.jp ・マンガ (149ページ)
- / ISBN・EAN: 9784861139345
感想・レビュー・書評
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カナダ出身の従姉妹同士で描かれたコミックである。誰一人として美少女が出てくるわけではない。それが故、16歳という思春期のピュアな残酷さが胸を刺す。主人公スキム自身も周りも問題だらけであり、最初は魔術の空想世界に逃げ込んでいる。しかし自然と成長してしまうことがありのままに描かれているので、思わずスキムに自分軸を重ねてしまう。それってストーリーに魅了されたってことだ。
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Mariko Tamaki Jillian Tamaki 、訳: 谷下 孝 『GIRL(ガール)(2009)』を読んでみた。 淡い・儚い青春でした・・・
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某Tumblr方面で、Jillian Tamakiというイラストレーターを見つけて大変気に入った。なにか画集のようなものが出ていないかと探したところ、この本に行き当たる。
作家(のインタビューとか生活ぶり拝見とか)を特集した、こういうタイトルの雑誌かムック本だと思ってポチしたんだけど、いざ届いてみたら、B6版のコミックスだったので仰天したという次第(笑)。
GIRLというタイトルそのまま、ティーンエイジ女子たちの心の移ろいを写し取った作品である。
男はほとんど出てこないし(女子高が舞台だから)、きれいな顔の登場人物は一人も出てこない。舞台はトロントで、日本のマンガとはだいぶ趣が違う(むかし読んだポール・オースター原作のコミック「City of Glass」…バットマンのDavid Mazzucchelliが描いた…を彷彿とさせる)。けど、テンポは絶妙でなにより不細工な登場人物たちが徐々にかわいらしく、いとおしく見えてくる絵が素晴らしい。
また、文化習慣は違っても、女子高生の生態は(普遍的に)こんなものだろうと思わせるものがある。真剣でふざけていて、一途で散漫で、いい子でワルで、賢くてバカ。高校時代に起こりがちな事件とともに、そんな心や存在のゆらぎが鮮やかな筆致で表現されている。
作家(絵はJillian Tamaki、スクリプトはMariko Tamaki)はカナダ出身の日系三世の従姉妹同士。買う時に期待したものとはまったく違ったけど、面白いものに出合って満足。 -
良くわからないけど、いつも読み終わると泣く。17才は最低だ!
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魔女に憧れる女子高生キムの息苦しい毎日を描いた漫画。
10代の少女に訪れる苛立ちや友情の決裂。全編を通して黒い色調が目立ち、陰鬱でイケてなくてドラマチックでもないつまらない日常の連続で起きるささやかな心の変化が写実的過ぎて、読んでいるコチラにとっても息苦しい。
作者が日系カナダ人であり、日本の漫画の心理描写とアメコミの技法が融合しているのが面白い。 -
26歳も最低だ。
著者プロフィール
マリコ・タマキの作品





