イルゲネス-The Genetic Sodom ILEGENES- 上 (マッグガーデン・ノベルズ)

著者 :
  • マッグガーデン
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本棚登録 : 298
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861274145

感想・レビュー・書評

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  • 遺伝子操作によるクローンの闇市場が横行する孤島「イルゲネス」。かつて、反クローンを掲げて当時の政権を打倒したはずの現政権だが、クローンの闇市場を取り締まる動きを見せることなく、違法売買の横行するがままとなっていた。反クローンの中心人物であった現政権の元首フォン・フォーティンブラスは、革命の信念を忘れて権力に溺れてしまったのか。同じく革命の中心人物、そしてフォンの親友でもあるジェイクィズ・バーンも、その真意を知ることが出来ずにいた。
    ある日、ジェイクが営むバーに、反クローン売買のテロ活動を行っているという少年レイ・レアティーズが現れ、協力を求められる。その目はフォンと同じ「孔雀眼(マユラアイ)」であった・・・。

    人工生命体として造られた者の葛藤を中心に描かれている。自分自身に「信念」はあるのか。人工的にプログラムされた遺伝子がそう思わせているだけではないのか。テーマとしてはそこまで新しいものではないが、「人間が”本能”を”理性”で制しているのだから、人間を模して造られた人工生命体が"本能(プログラムされた遺伝子)"を"理性(後天的に身につけた強靭な精神力)"で制することができる」というのは、ありそうで意外になかったように思う。

    本書上巻ではフォンの真意も明かされ、凡その全体像が示される。この物語はどのような結末を迎えるのか。下巻に続く。

  • 自分が自分でないといわれるなんて、レイにもフォンにも言えることだが、すごい辛いと思う。
    世界観とかも細かく練ってあったと思う。
    漫画版から今までの間に何があったか分からないけど、フォンが自らが嫌悪した独裁者になるなんて信じられない。
    それでもフォンとジェイドの友情が変わらないのにはほっとした。

  • 漫画版を先に読んでジェイクが好きだったせいも手伝ってか、終盤まではレイよりもジェイクの方が主人公のように読めてしまう。
    その終盤、レイがフォンの真意を知って悩みだしてからが、本格的に物語が動き出した感じがしたので、ここからがおもしろくなりそう。

    もともと小説版が先に出ていたようだが、こちらを先に読んでもおもしろいと思えたかどうかは、少なくともこの巻ではちょっと不安。
    ジェイクやフォン、他のキャラクターたちの過去を知っているから愛着を持って「後日談」のような感覚で読んでいるが、小説内での描写だけだと置いてけぼりを食らいそうな気がする。

  • 下巻に記載

  • 借り物。

  • 遺伝子操作が可能になった未来の話。
    若干BLっぽい、かもしれんけど私はなんなく読めました。
    漫画もあるみたいです

  • マンガも入れてるしついでに…
    漫画版の原作…で未来の話。こっちから読むと漫画の謎が全部ネタばれされて読む気がちょっと失せる。

  • マンガ版のネタバレ・・・(苦笑)黒乃さんのフォンがエロいですー。

  • ラノベと普通の小説の間くらい。ノベルス的な。
    クローン売買が横行する社会を舞台にしたSF。

    漫画を読んでから小説に手を出したので、どうしてもフォンとジェイクに視点がいっちゃうんですけど、あの、主人公、レイですよね?(爆
    んで、漫画に出てきたキャラ何人かが「ああおまえそういうキャラだったのか!」てのが分かって楽しかったです。
    あと、根本的なことなんですけど、これ、SFですか……?(爆

    わりとダークでシリアスな話なんで、読んでるとしんどくなることもありますが、フォンとジェイクの相思相愛っぷり(笑)に癒されました。
    主人公よりもこのふたりが目立ってましたね(笑

  • 遺伝子操作によるクローン売買の闇市場のある島「イルゲネス」
    元首フォンは人造人間。親友のジェイク、フォン狙うレイ、幾十にも隠された謎、とっても、面白い。展開も早い。

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著者プロフィール

千葉県生まれ、東京都在住。中央大学文学部史学科卒業。「風駆ける日」で1989年下期コバルト・ノベル大賞読者大賞を受賞後、90年『炎の蜃気楼』でデビュー。同シリーズは累計680万部を超える大ヒットとなる。他の著書に、今作を含む「西原無量」シリーズ、『カサンドラ』、「赤の神紋」シリーズ、「シュバルツ・ヘルツ」シリーズなど多数。

「2023年 『遺跡発掘師は笑わない 災払鬼の爪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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