雨がやんだら (ダリア文庫)

著者 :
制作 : 紺野 けい子 
  • フロンティアワークス
3.46
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本棚登録 : 50
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861340543

感想・レビュー・書評

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  • ★5.0。幸せな恋愛を知らなかった受が攻と出会い、幸せになるお話。受の葛藤や苦しみ、そして新しい恋に踏み出すまでの気持ちの流れが丁寧に描かれています。
    攻は史上最高の年上包容攻!ただ包容力があるだけでなく、攻もまた辛い恋愛を乗り越えて来たという過去が攻に深みと影を持たせています。
    飄々として厳しい事を言っちゃう攻に最初は反発する受も、厳しさの裏にある温もりと強さに惹かれ、ようやく自ら不倫と決別するために踏み出すんです。
    攻はイイ男だし、受はようやく幸せを掴んだし、読後感が最高でした。

  •  なんか、こういう話を読むと思うんだけど……。
     こういうのを書くときの作者の知識ってすごいよね……。
     ただ、ダラダラ書くんじゃなくて、ちゃんと漢方とかの知識もないと書けない……。
     尊敬する。
     やっぱさ、こういう系の小説って、そっちがメインじゃないわけだから、さらっと流そうと思えば思えるんだけど。
     そこを敢えてそうしないすごさを感じました。

     やっぱり、プロってこういうのをいうんだよね。

     話の本筋とはずれたな……(苦笑)。

     本編は、徹志は、彼氏としては理想の人だと思った。

  • ドイツ語の翻訳を手がける雨宮郁は、月に一度、恋人に会いに出かける。二年前に仕事で知り合った高橋とは不倫の関係だ。ある日、高橋に別れ話をされている現場を知り合いの薬剤師・雑賀徹志に見られてしまう。雑賀は東洋薬が専門で、趣味は流木集めという変わり者だ。その雑賀に「辛い恋なんかやめて、俺のところにこい」と言われるが…。ロマンチック・ラブストーリー

  • <BR>●感想●</BR>
    ドイツ語翻訳家で不倫中の攻・雨宮郁×漢方薬局の薬剤師で攻・雑賀。

    郁は祖母の付き添いで訪れた漢方薬局で雑賀と出会う。第一印象は”うさんくさい”。確かに漢方自身を信用できない上に、訳がわからず薬を押しつけられれば誰もがそう思うでしょう。出逢いからしたら、郁の雑賀の対する印象は最悪ですね。
    <blockquote>はしたなくても、あさましくてもいい。この人を失いたくない。もし、体で引き留めておけるものなら、どんなことでもする。まさにそんな気持ちだった。
    「お願い、高橋さん。もう一度・・・。もう一度ほしい・・・」
    赤裸々にほしがって、自分から彼の体に顔を埋める。
    「郁、だめだよ。これ以上したら、辛いに決まってる。いい子だから、聞き分けてくれよ」
    そんなふうに宥めながらも、高橋はいつも以上に優しく郁を抱いてくれた。
    頬に触れる指も、体を撫でる手も、愛撫を与えてくれる唇も、何もかもが優しすぎて、そんな余裕のある彼の態度に郁は泣きたい気持ちになった。
    それは、高橋が我を忘れるほど郁の体に溺れているわけではないと感じたから。
    つき合いだした頃は、体よりも心が求め合い、応え合うことがずっと大切だと思っていた。そして、自分たちの間にあるのは間違いなくそんな精神的な繋がりだと信じていた。
    なのに、今の自分は心より体で高橋を縛ろうとして、そのあげくにそれさえもできないと思い知らされていた。</blockquote>

    高橋も基本的にはいい人なんだろうな。別れを切り出したのも、自分の保身を口にしながらも郁が不倫にかたをつけて別の道へ進めるように早めに背中を押してあげよう・・・という気がしました。郁が冷静にネガティブにならなければ気づけたのでしょうが、いずれ雑賀といればあの時の高橋に気持ちが解るようになるのでは?
    郁は真面目なんだろうな〜。ゲイであること、不倫してること、親に隠していることなどに背徳感を感じていて自分を責めている。胃が痛くなるほど思い詰めているのにカミングアウトできないことにすら後ろめたさを感じ続ける。雑賀の台詞に「郁が辛い恋をしたのも、何かを得るためには必要なことだったんだろう」ってのがあるんだけど、その一言で郁が救われるといいのにね。

    <blockquote>「ちょっと、抱き締めてもいいかい?」
    雑賀は律儀にそうたずねて、郁の返事をじっと待っていた。
    彼のどこまでも誠実で真摯な気持ちが、肩に置かれたその手のぬくもりを通して感じられて、いつか手を繋いだときのようにどうしても「いや」だとは言えなかった。
    微かに頷いた郁の体が雑賀の両手でしっかりと抱き締められる。
    「早く、俺のところにおいで・・・」
    それは、甘い囁きだった。
    厚手のウールのコートを通してまで、雑賀の胸の鼓動が郁に届く。
    こうして一緒にいれば、郁は深い安堵を覚える。心は少しずつ雑賀に奪われているんだろうか。
    でも、新しい恋に踏み込むことができないのは、まだ高橋に対する気持ちを引きずっているから。
    雑賀の過去の恋に対するいさぎよさに比べて、郁はあまりにも臆病だった。
    やっぱり傷つくのは怖い。だから、高橋とだって別れたくはないと思っていながらも、彼からの連絡を待つことしかできないのだ。
    狡くて、臆病な自分を知っても雑賀は「愛しい」と言ってくれるのだろうか。
    雑賀の暖かい腕に包まれながらも追いつめられていく心を、郁自信ははっきりと感じとっていた。</blockquote>
    雑賀は優しくて少し強引で意地悪なところもあって・・・地味なんだけど理想的な癒し系の攻です。読み進めていくうちに「あ、この人好きだな〜」とジワジワ来ます。薬剤師だけじゃなくてカウンセラーとしてもやっていけるんでは。郁の気持ちを尊重しながら自分のことをアピールしていく。雑賀も過去にとても辛い恋愛を経験したことから、郁に対してことさら親身になっていく。友人のバーテン石岡の雑賀に対する気遣いも男の友情が感じられて良かったです、イヤただ彼が好みなだけか!?脇役にしとくには惜しい。

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    <BR>●あらすじ●</BR>
    ドイツ語の翻訳を手がける雨宮郁は、月に一度、恋人に会いに出かける。二年前に仕事で知り合った高橋とは不倫の関係だ。ある日、高橋に別れ話をされている現場を知り合いの薬剤師・雑賀徹志に見られてしまう。雑賀は東洋薬が専門で、趣味は流木集めという変わり者だ。その雑賀に「辛い恋なんかやめて、俺のところにこい」と言われるが…。ロマンチック・ラブストーリー

  • 雑賀徹志(29才・漢方薬剤師)×雨宮郁(25才・フリーの独語翻訳家)。・・・この話好きだぁ。挿絵が紺野さんということもあるかも(笑)だけど。郁は不倫相手から別れを切り出された。その切ない恋とどうやって折り合いをつけていくのか。そのとき雑賀はどういう立場をとるのか。たいへん好ましい展開でした。登場人物も少なめで混乱せずに読めました(爆)。優しい気持ちになったヮ。

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