- Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
- / ISBN・EAN: 9784861346637
作品紹介・あらすじ
十八の春、美里が恋に落ちたのは、美大生で家庭教師の秋山だった。秋山は他人にも自分にも厳しくて素っ気ないが、たまに優しい。美里は異性愛者の秋山に対し、傷つきながらも一途な想いを寄せ続ける。そして夏が過ぎ秋がきて、育む時間はお互いをかけがえのない存在へ変えていくが…。-あの頃、俺たちは子どもだった。四季の移ろいと共に積み重なる、永遠の愛の物語。
感想・レビュー・書評
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春へ、に登場する秋山と美里のお話。
美里の視線でのお話が進みますが秋山が旭より性悪で笑いました。
旭は無骨で頑固で冷たくしきれないへたれだと思っていたけれど、
性格の悪さは秋山が上の様な(笑)
高校生の美里も若さからかへこたれない。
十希の前向きでひたむきな愛とはまた違う若さ特有の強引さ。
昔の作品のせいか美里の未熟さがとても目につきました。
後先考えない行動とか。
登場人物にまりこちゃんがいるのですが、女子の出現におののきましたらやはり一悶着有りました。
それがあって深まる絆もあるのですけれど。
朝丘先生の初期の作品らしく初頭のシーンにあら?と思ったり
瑞々しくて愛おしい作品です。
私は春へ、がお気に入りでどうしてもあの二人と比べてしまいがちですが丁寧に書かれた言葉の一つ一つをゆっくり時間をかけて読みました。
それにしても小椋先生の表紙、です。
美里の想いが溢れて秋山に伝わっているのが分かる。
次巻、秋色来月発売です。
それまでにもっと読み込んでおこうと思える作品。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
初朝丘さん。何気なく買っただけのに、むちゃくちゃ良かった。。。シリーズ全部読んでみたい。
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なんで登録されてないんだ・・・
コバルトのリメイクなのに両方並べてあります。
何回読んだかわからない
商業誌も結構読んできたけど、今まで読んだ中でアキが一番好きな攻めかもしれない -
十八の春、美里が恋に落ちたのは、美大生で家庭教師の秋山だった。秋山は他人にも自分にも厳しくて素っ気ないが、たまに優しい。美里は異性愛者の秋山に対し、傷つきながらも一途な想いを寄せ続ける。そして夏が過ぎ秋がきて、育む時間はお互いをかけがえのない存在へ変えていくが……。
――あの頃、俺たちは子どもだった。
四季の移ろいと共に積み重なる、永遠の愛の物語。 -
春への中にちらりと出て来るふたりの話。
春へに出て来たメッセージの意味が知りたくて、仕事放りだして続けて読んでしまいました。(おかげで今晩は徹夜ですw)
仕事放り出しても、最後まで読みたかった。
何よりも自分の生の軸に出来るような愛する人を私は持っているんだろうか?
そう思うと、これは確かに作者さんの描く通りにハッピーエンドなんでしょう。
好きなものに1番2番と順番をつけることはすごく空しいと思っているのですが、何よりもというたった一つを持っているのは、凄く幸せなのかもと思えます。
カテゴリをBLにしていますが、それにこだわりなく読んで欲しいです。 -
新装版だったんですね。大学生の家庭教師と高校生の苦しくて切ない恋物語でした。
アキのことがすごく好きなのに、傷つくのが怖くて本心をさらけ出せない美里。すぐに拗ねたりかわいくないことを言ってしまったり、強がってばかりでハラハラさせられます。Hから入ってしまった関係も決定的な誤解を招いているのに、むしろ遊びかのように見せかけて自分の臆病な想いを隠そうとしてしまいます。
口では強がってばかりだけど、美里はガラスのように繊細な心の持ち主で放っておけない子です。
その不器用で一生懸命な恋心が、不憫で不憫で…
そんな美里の態度で、アキはひどく誤解しているんです。気まぐれな遊び半分か、受験勉強のストレス発散にでもつき合わされているとずっと思い込んでいたからこその、いじわるでからかい混じりの扱いかたです。
アキも年上とはいえ、まだ大学生で人生経験も浅いから包容力もまったくなくて。
それでも、美里の気持ちに気付けたところでは、ものすごく精神的な成長を感じました。
ただし、気持ちが通じ合っても、現実は手厳しい。後々切ないことになっていくのが辛かったです。
楽しく幸せそうな場面があるので、余計に涙が止まらなくなってしまいました。
未熟さゆえの結果であり、未熟だからこそ気持ちはあっても未来が見えない恋愛です。
この二人がもう少し大人で出会っていれば、ちゃんと生きていく地盤が築けていたら、また違う結末になったんだろうなと思わせます。
ほんとに“たられば”なんだけど。
なんか、他人事とは思えない痛くて青い恋愛です。つまらない意地とか、プライドとか、愛するものに比べたら取るに足らないものだったと気付いて反省できるのは、いつだって後になってからなんですよね…
アキと美里の、そんな心の痛みがはっきりくっきりと描き出されていて、読んでいる間も読み終わった後も、心から離れることがありません。
続編が待ち遠しいです!