万葉の花 四季の花々と歌に親しむ

著者 :
  • 青幻舎
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本棚登録 : 20
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861522437

作品紹介・あらすじ

万葉集に詠まれた花百選。
万葉びとが花の姿に託した溢れる想い。
野辺の花や景色を美しい写真と文章で綴った一冊。
本書は万葉集のなかから約100種を取り上げ、登場する植物と歌についての解説したもので、
大和の自然に咲く花や景色を美しい写真と文章で掲載しています。
また、花の解説については、花びら一つ一つにも目を配り、その花が語ろうとする心を見事に描きだしています。

著者、片岡寧豊氏はいけばな作家であると同時に、万葉の花研究家としても知られています。
自然とともに生きた万葉びとの心に触れ、いにしえの情景をお楽しみください。

巻末には、万葉集の歌を独自の心象風景として描いた版画家、
吉崎秀夫氏の作品を収録しています。

○収録されている花(植物)
■春
あしび もも つばき やまたづ つぎね かたかご ねつこぐさ さきくさ さくら すみれ
ひさぎ らん・けい しきみ やまあゐ やなぎ
■夏
あざさ あぢさゐ うのはな むらさき さきくさ あやめぐさ あふち こけ さうじゅ・さうりん はなかつみ うり
くれなゐ わすれぐさ うきまなご ときじきふぢ
■秋
をみなへし くず みつながしは なつめ はねず いちし はぎ おもひぐさ ちち
すすき・をばな・かや つきひとのかつら さはあららぎ たまばはき こなら しだくさ
■冬
ささ あふひ やますが・やますげ このてかしは しだくさ あべたちばな まつ たけ
やまたちばな ほよ すぎ うめ まき
ほか約100種掲載

感想・レビュー・書評

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  • とても、気持ちの良い一冊です。
    私は短歌はできないけれど、楽しみました。
    たまに開いて心を慰め、癒やすのに向きそうです

  • 浄瑠璃寺に置いてあったのが目に留まって買ってみました。カラーで歌に詠まれてる各万葉花が紹介されてて歌の世界のイメージが浮かびやすい。歌よりも花そのもの名の由来等の解説が多いかな。季節ごとに分けてあり各解説も丁寧で楽しめます。

  • つぎねふ 山背道を
    他夫の 馬より行くに
    己夫し 徒歩にて行けば
    見るごとに 音のみし泣かゆ
    そこ思ふに 心し痛し
    たらちねの 母が形見と 我が持てる 
    まそみ鏡に 蜻蛉領巾 
    負ひ並め持ちて 馬買へ我が背
    (巻十三の3314)

    大和から奈良山を越えて山城へ行く道を、よそのご主人は馬でいくのに、私の夫は歩いていく。見るたびに泣けてくる。母の形見の鏡や上質の布(あきづひれ)をもっていって、それで馬を買ってください、という長歌です。

    つぎねふは枕詞で、山背にかかるとされています。つぎねがなんなのか、よくわからないのが実情です。植物の名で、ヒトリシズカ(orフタリシズカ)ではないかという説もあります。本書ではヒトリシズカの項目でこの歌が紹介されています。花穂の形から化粧道具の眉刷毛にみたてて、マユハキグサ(眉掃草)という別名もあるそうです。写真がみごと!

    万葉集が好きな人。そして植物を愛する人。そんな人にとって、この本は珠玉の一冊となります。

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著者プロフィール

964年小原流いけばなを迎田豊翅先生に入門し師事する。万葉の花研究家、万葉花寧豊会主宰、
小原流一級家元教授。

「2010年 『やまと花万葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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