- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784861526305
作品紹介・あらすじ
絶望から再生、そして"新しい生命体"へと進化した"奇跡のペン画"、そのすべて。「拡大マップ」カバー裏に掲載。
感想・レビュー・書評
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「誕生」という巨大な絵画が誕生するまでを記した一冊。
そのペン画の緻密さと発想、苦悩に手も足も出なくなる思いです。
作品をみたことはなかったのですが、ペン画が好きなら池田学さんを、と勧められたことがあり、図書館でこの本を見つけ読みました。
自分も絵を志しペン画をよく描くのですが、そのなんと卑小なこと、、、、池田学さんの作品制作の課程をはじめてこうして書籍という形で拝見して、言葉が出ません。
作品の細部まで、解説や制作秘話を含めてみることができるので、お好きな方にはおすすめです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2017年、行きそびれた展覧会が池田学。超細密なペン画という技法で描かれるスケールの大きなテーマの絵。ミクロとマクロの同居。部分と全体の織りなす美。その魅力もさることながら、どんな人が描いているのだろう?この人の頭の中はどうなっているのだろう?と気になる。
最新作「誕生」はマディソンの美術館の「アーティスト・イン・レジデンス」という制度を利用して制作された。美術館に滞在して制作、その過程や完成された作品を公開することで文化交流を図る制度とのこと。その 3年にわたる制作現場を NHK BS の再放送をたまたま観ることができたのだが、美術館で制作の部屋を公開して観覧する人たちと交流しながらの制作、それが自分に合っているという画家に、好感を持った。
この本は「誕生」の制作背景を画家自身が解説、さらに絵の一部を取り上げて説明する。この本のカバー自体が、「誕生」の複製画になっているというユニークな装丁。1mm 以下のペン先で描くため、1日に描ける量は 10cm 四方だという。
米国での生活を書き連ねた「マディソン日記」というブログも興味深く読んだ。 -
すごく緻密な絵。色々な題材が混沌とせずにひとつの絵になっているのがすごい。細かな部分を取り上げているので、じっくり楽しめる。本物を見たい。
2017/12/16 -
3.11以降、約3年の歳月を掛けて描かれた「誕生」。池田学の絵画を堪能するには部分と全体を感じることである。「誕生」の52の部分にクローズアップしてそこに込められたメッセージを作者自身が解説。絵の中を辿るように没入できる。
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詳細に描き込まれた絵の細部が、画家本人の解説付きで印刷されている本。本人、制作場所を提供した美術館長、画商の解説付き。詳細に描き込まれた52の部分絵はそれぞれ単独の絵として楽しんで見ることができるが、全部を観た後で残るのは満足感ではなく、実際の絵を実際の大きさで見たいという思い。
佐賀、金沢は逃したが、東京にあるうちに見に行かなくては。
三者の解説、特に、三潴末雄氏による制作経緯は興味深く読むことができた。