2007年2月2日読了。
ギャグの女王(帯には姫と書いてた)が弥次喜多を描く! すごい話になりそうねーと思ってたら案の定。つか、原作自体かなりドロドロしてますのね。子どもの頃読んだのは当然滑稽話がメインだったけど、やはりいい年した大人の男たちの二人旅。可笑しいばかりなはずはない。
元商人だけどそもそも酒と女が大好きで、女房を追い出したり新しい女と一緒になったりとお盛んな弥次さん。でもその新しい奥さんを若い居候だった元役者の喜多さんが孕ませてたり、大喧嘩してその騒ぎが元で奥さんは亡くなったりと、なんだかかなり複雑な人間関係。そんなふたりが旅に出ようってんだからそりゃもう。
だけどそちら方面、旅先ではなかなかうまくいかなくて、あらぬ話を吹き込まれて女の子が逃げ出しちゃったり、娘と間違って婆さんの床に忍び込んだりとやはり滑稽。そしてそこはギャグだからあっさり可笑しくドタバタに紛れて上手く描いてある。
途中ぼったくられたり盗まれたりで、よくこんな長旅(現在の東京から海沿いに伊勢を回って京都、大阪)が続けられたものだと思ったけれど、先に読んだお江戸の話でかなり納得いく部分もありますよ。騙し騙され、掏り掏られってとこか? いやコレは適当。難解な古典文学の粗筋がかなり楽に記憶できます。えぇ本当に。