Field、Wind: 青春スポーツ小説アンソロジー

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  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861764912

感想・レビュー・書評

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  • 2009.6.6

  • 6名の作家さんの短編集。
    (青春)スポーツ短編集ってことです。
    全編書き下ろしだと思います。
    それぞれの書き手の違いを味わえるのであります。
    それぞれの物語自体が小粒な印象を感じました。佳作集というか、いまいちな印象でした、ごめんなさい。

  • 図書館がおくる、「クラブ・サークル向けおすすめ図書」

    クラブ・サークル名 サッカー(男子+女子)

    請求記号:913.6/As 図書ID:10018700

  • この一瞬を駆ける。

  • あさのあつこ「ロード」★★★★
    川島誠「サッカーしてたい」★★
    川西蘭「風を運ぶ人」★★
    須藤靖貴「氷傑」★★
    五十嵐貴久「バトン」★
    小手毬るい「ガラスの靴を脱いで」★★

  • あさのさんと小手鞠さん以外は初読み。
    読み慣れているからか上記二人の作品が好きでした。
    スポーツに関するオムニバス集。

  • あさのあつこ「ロード」、川島誠「サッカーしてたい」、川西蘭「風を運ぶ人」、須藤靖貴「氷傑」、五十嵐貴久「バトン」、小手鞠るい「ガラスの靴を脱いで」

  • スポーツ小説の短編集。

    あさのあつこ『ロード』
    もう社会人の亮平が、妻、沙由美を若くして亡くし、酒に溺れていたある朝、真っ黒な子犬と出会う。
    この夫婦は、高校時代に陸上部でであった。
    亮平は特にもの凄く速かったわけではなく、入部をためらっていたところ、
    先輩の沙由美の走っている姿に一目ぼれし、
    次第に魅かれていき、入部し、付き合うこととなり、さらに結婚することになった。
    黒い子犬は、亮平が21の時に死んだ黒い犬ロードをほうふつとさせ、
    一緒に暮らしていく事となる。
    少し切ない話。


    川島誠『サッカーしてたい』
    これは、ちょっと私には向いていないと思った。
    父親が人殺しの兄弟二人が、施設に入り、
    そこのサッカーチームに入り、サッカーの試合に出る、という話。
    兄弟A,Bが順番に出てきて、面白いが、ちょっと内容が・・・。


    川西蘭『風を運ぶ人』
    これは、セカンドウィンドのもう1つの話。
    洋がおそらく、まだ南雲たちに出会う前の話。
    南雲たち自転車クラブのリーダーとなる、霜嶺陸の話。
    セカンドウィンドでは、実力は南雲にはほど遠いが、リーダーとしての素質はある、といった具合にしか出てこないが、
    やっぱり主人公にすると、いい人になるんだな。
    霜嶺陸のリーダーになる前の葛藤や、
    陸の幼馴染の女の子、香織への気持ちが、上手く表現されていると思った。
    香織は、陸が中三、香織が中二のときに、陸に告白したが、
    陸はその時はまだ幼馴染から恋人へと存在が変化する事に戸惑いがあり、告白を断っていた。
    香織は、その後万引きで警察に捕まり、入学が決まっていた女子高への入学ができなくなり、
    パリへとお菓子作りの勉強に留学する事になっていた。
    ある夜の、陸のベッドの上での二人のやりとりが、すごくよかった。
    そして、南雲と今泉はやっぱりいい奴だ!
    そして、陸の同期で、エースの中川も、ちょっと冷たいけど、中身はとってもいい奴だ!
    川西さんの書く少年たちは、とっても素敵だ!!


    須藤靖貴『氷傑』
    25歳の恭司は、ある実業団のアイスホッケーのゴーリーだった。
    しかし、ある日、飲み屋で酔っ払いに絡まれ、
    ビール瓶を頭にまともに喰らい、
    結果的にチームを出ることになった。
    その時、高校の時に家を出て行った父親から「従順になるな」といった手紙が来た。
    そして、彼は北関東のチームに入ることとなる。
    恭司の心の内が上手く表現されていて、父親への気持ちとか、凄く良かった。
    そして、新しいチームでゴーリーとして活躍している。


    五十嵐貴久『バトン』
    高校生の陸上部の話。
    高校三年の恭子は、同級生で同じ陸上部の昭一と付き合っていた。
    しかし、最後の体育祭で同じ1600mリレーにでる事になったのだが、
    そこで優という、長距離専門だった女の子に昭一が短距離を教え始めたのがきっかけで、
    昭一と優が付き合うことになってしまう。
    昭一を奪われた事に、とてもショックを受け、
    恭子は体育祭への参加をやめ、陸上部への参加もしなくなる。
    同じ1600mリレーのチームの柿崎という後輩に、何度も「出てください」と誘われるが、恭子は柿崎の言葉を聞いていられなくて、そのたびに断ってた。
    体育祭当日、柿崎から「オレが走るところを見て欲しい」と電話で言われる。
    そして、観に行ったのだが、柿崎にほんとうは走りたいんだという事を見抜かれ、恭子は当日の決勝、走る事になった。
    ホントは、柿崎、優、恭子、昭一の順番だったのだが、
    恭子の頼みで、柿崎、昭一、恭子、優の順番となった。
    アンカーに女ってねーだろ!て思った。恭子は一体どういうつもりだったんだろう、と思ったが、
    まさか、そんなクサイ理由があったとは。。。
    リレーの順番は変えなくて良かったんじゃないか・・・。
    まあ、柿崎から告られるのかな、と思ったけど、
    「走りたくなったらいつでも呼んで下さい、どこにいてもすぐに行きますから」って言われたら、キュンとするよな。
    是非二人には付き合って欲しい。


    小手鞠るい『ガラスの靴を脱いで』
    フィギュアスケート選手である可南子が、カナダ大会が終わったのを境に辞めたいとコーチに告げた。
    可南子はその大会で一緒にペアで滑っていた流に告白したが、あっさり断られたのだ。
    別にそれだけが原因とは思わないが、
    コーチに止められてはいるが、
    アメリカにいる姉の下に向かった。
    そこで、右腕を無くした元ドラマーの絵描きの男にであった。
    とても恋愛には発展しないような感じだったが、
    その男の優しい話し方に心が動いた。
    そして、可南子の心の葛藤を絵にしてくれた。
    可南子は日本に戻って、スケートを再開するのだろうか。
    でも、気持ちはとっても吹っ切れたみだいた。

  • <内容>また、おれといっしょに走ってくれるか(あさのあつこ「ロード」)。サッカーは気合いだなんて、そんな精神論、いつの時代の話(川島誠「サッカーしてたい」)。
    走行する自転車チームはひとつの生き物だ(川西蘭「風を運ぶ人」)。
    去年の開幕戦は、反対側のゴールを守っていた(須藤靖貴「氷傑」)。
    順位なんてどうでもいい。走る前から思ってた(五十嵐貴久「バトン」)。
    スケートをやめたいと思った本当の理由は、恋の座礁だった(小手鞠るい「ガラスの靴を脱いで」)。

  • スポーツ小説アンソロ。すべて書き下ろしだそうです。
    あさのさんの「ロード」が泣ける。川西さん「風を運ぶ人」もよかったなあ。須藤さんの「氷傑」、五十嵐さんの「バトン」も好き。

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著者プロフィール

岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』(教育画劇)で第35回野間児童文芸賞、2005年、『バッテリー』全6巻で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。著書に『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ、『THE MANZAI』シリーズ、『白兎』シリーズなど多数。児童小説から時代劇まで意欲的な執筆活動で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『NO.6〔ナンバーシックス〕(8)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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