コンビニたそがれ堂 (ピュアフル文庫)

著者 :
  • ジャイブ
3.55
  • (33)
  • (59)
  • (71)
  • (16)
  • (4)
本棚登録 : 428
レビュー : 66
  • Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861765179

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 風早の街の夕暮れ時、赤い鳥居の並ぶあたり
    大事な探しものがある人のためにだけ現れる、コンビニたそがれ堂。

    そんな素敵な設定だけでも心惹かれるこの本ですが
    最後に添えられた瀧晴巳さんという方の解説。
    その7頁を読むためだけでも、この本をぜひ手に取ってほしいと
    心の底から思えるような、すばらしい解説です!
    物語の中からではなく、解説文から引用しても許されるのかとても迷いましたが、
    あまりにすばらしかったので引用の方に文章を引かせていただきました。

    もちろん、収められた5つの物語も

    誰かが今より少しでも幸せに近づきますように、と
    祈りをこめて語るラジオ番組のアナウンサー桜子の声が
    時空を超えた奇跡を呼ぶ「桜の声」

    少年によって命を救われた猫の最後の願いが切ない「あんず」

    自分を買い、楽しんでくれた家族をこよなく愛するテレビの
    純粋な魂を描いた「あるテレビの物語」など、

    やさしい言葉で衒いなく紡がれていて、心をほっこりと温めてくれます。

    • nobo0803さん
      この本も 本屋さんで見るたびにずっと気になっていたんです。きっと私の好きそうな本なんだろうな~と思ってました。
      まろんさんおすすめとなると、...
      この本も 本屋さんで見るたびにずっと気になっていたんです。きっと私の好きそうな本なんだろうな~と思ってました。
      まろんさんおすすめとなると、これはやっぱり読まないといけないですね!!
      読みたい本がたくさんで、この夏は大忙しです(笑)
      2012/07/23
    • まろんさん
      読みたい本がたくさんで大忙しって、すばらしくうれしいことですね♪
      私は、ブックオフからのお値下げお知らせメールが来るたび、
      図書館から「本、...
      読みたい本がたくさんで大忙しって、すばらしくうれしいことですね♪
      私は、ブックオフからのお値下げお知らせメールが来るたび、
      図書館から「本、届きましたよー」の電話が来るたびに
      くるくる踊ってはしゃぐので、娘にいつも
      「一番うれしいメールがブックオフからで
      一番うれしい電話が図書館からって、どうなの。。。?」
      と呆れられています(笑)

      この本、お話でほろっとして
      そのあと、解説でもっと泣いてしまうという
      素敵な本でした。
      noboさんも、ぜひぜひ(*^_^*)
      2012/07/24
  • 風早の街の、古い赤い鳥居のそばに、ポツンとあるコンビニ。
    そこは、お客さんの探し求めているものが見つかる不思議なお店。
    お店の中には、長い銀色の髪で、金色に光る目の店員のお兄さんがいて───


    #大事な探し物
    大切な友だちを、心無い一言で傷つけてしまった猫好きの雄太。
    雄太、なんてやさしくて良い子なんだろう。

    #手をつないで
    ママに捨てられてしまった、大事なリカちゃんを探し歩くえりかは、
    「たそがれ堂」でボロボロのリカちゃんを見つける。
    リカちゃんがえりかに話した、”お人形の宿命”のような思い出が切なくて…

    #桜の声
    桜子が通勤途中、いつも見上げる樹齢二百年といわれる桜の木。
    そこに立っていた少女の姿は───

    何百年もそこから人々を見守ってきた桜の木。
    大昔の人も同じように、そこでこうして桜を眺めていたのかと思うと、
    時空を超えた不思議なことがあっても、おかしくないような気がします。

    #あんず
    これはもう、泣けた…。
    赤いちりめんに金の鈴が付いた首輪をした、真っ白な小さな猫・あんず。
    自分の命がもう幾ばくもないと悟り「たそがれ堂」へやってきた。
    一度でいいから人間の姿になって、可愛がってくれた家族とお話したいの…
    そんなあんずの願いも「たそがれ堂」は叶えてくれました。

    ちりん、ちりん、愛らしい鈴の音が、しんみりと耳に残ります…。

    #あるテレビの物語
    だめだ。
    こんなお話を読んだら、また「断捨離」とは程遠いことになってしまう(笑)。
    こんな風にテレビが家族団らんの中心だった時代、ありましたよね。

    どのお話も、せつなくてホロリとさせられるんですが、
    読後は心が救われるような、温かい気持ちになりました。

  • 味の染みたおでんのようにほっこりあったかくて懐かしい。
    もともと児童向けのお話だと聞いて、ああ確かにと納得する感じです。
    なにかとても大切なものを心から探している人だけ迷い込める、たそがれ時にひっそりたたずむコンビニ、というより何でも屋さん。

    失った大切なものを見つけるとともに、もっと大事なものを取り戻したり心の傷を癒したり、悩んでいる子どもにも病んでいる大人にもやさしいファンタジーです。
    普通におでんとお稲荷さんを食べに行ってみたくなります。

  • たそがれ時に大事な探し物がある人だけが訪れることができる不思議なお店。そんなお店を訪れる人たちが繰り広げるお話、連作短編集。しんみりしてしまうものでも、読み終わると胸があたたかくなるお話ばかりでした。特に『あんず』がよかった。

  • 本屋でふいに買ってみたくなった本。
    心のサプリメント。一家に一冊。
    私が無くした大切な物…優しい心かな(笑)

  • ピュアフルで文庫化購入。…この本のあとがきがとても好きで。もちろん本編含め、ですが。知らないだけでほんとうはあるんじゃないかというだけの夢物語なのかもしれないですが。
    美しくけれど残酷な、自然という世界中がほんとはちゃんとやさしいんじゃないかと。ほんの束の間でも、おもわせてくれる本。

  • +++
    駅前商店街のはずれ、赤い鳥居が並んでいるあたりに、夕暮れになるとあらわれる不思議なコンビニ「たそがれ堂」。大事な探しものがある人は、必ずここで見つけられるという。今日、その扉をくぐるのは・・・・・・? 慌しく過ぎていく毎日の中で、誰もが覚えのある戸惑いや痛み、矛盾や切なさ。それらすべてをやわらかく受け止めて、昇華させてくれる5つの物語。
    +++
    表題作のほか、「手をつないで」 「桜の声」 「あんず」 「あるテレビの物語」 エンディング~たそがれ堂
    +++

    元々児童書だったものを、大人向けにするために加筆修正をしたものらしい。必要のある人にだけ見つけることができるちょっと不思議なコンビニ「たそがれ堂」。そこにいけば、欲しいものが必ず見つかるのである。そしてそれは、その人が心に抱えているさまざまな気持ちを温かく包み込んでくれる。ついほろりとさせられる一冊である。

  • 旧版(現在は、ポプラ文庫ピュアフル)。ふしぎな、魔法の店。ファンタジー(幻想譚)。 093

  • コンビニたそがれ堂は、ほんとうに心から捜し物をしている人だけに現れるコンビニで、かならず欲しいものが見つかる伝説のコンビニです。不思議なものも売っていれば過去から来たようなものも売っています。どうやら定価はなんであろうとも五円のもよう。
    ただし、そういう、どこにも無いけれどどうしても欲しいもの、必死で探しているものがある人は、とても傷ついていたり、やり場の無い悲しみを抱えている人が多いようです。重いテーマが多いですが、柔らかい語り口で紡がれることばの力か、暗くはなりません。いつかきっとどうにかなる、そんな気持ちにさせてくれます。

  • 不思議なコンビニ「たそがれ堂」

    大事な探し物がある人は、必ずここで見つけられる。

    後悔、戸惑い、痛み、矛盾、切なさ
    そんな気持ちで訪れて、それを優しく包んでくれる、
    癒してくれるコンビニ。

    5つのお話が入ってます。
    私は「あんず」の話が特に好きでした。

    見えなくなっても、会えなくなっても、きっと、「どこか」には、
    みんな、ちゃんといるっていうことさ。
    消えてなくなってしまうわけじゃない。
    誰の魂も、どんな思いもね。

全66件中 1 - 10件を表示

プロフィール

作家

「2018年 『星をつなぐ手 桜風堂ものがたり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

コンビニたそがれ堂 (ピュアフル文庫)のその他の作品

村山早紀の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
三浦 しをん
有川 浩
有川 浩
有川 浩
有川 浩
夏川 草介
有効な右矢印 無効な右矢印

コンビニたそがれ堂 (ピュアフル文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする