夏の階段 (ピュアフル文庫)

著者 :
  • ジャイブ
3.74
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本棚登録 : 89
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861766626

感想・レビュー・書評

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  • アンソロジー『手紙。』に入っていた「雲の規格」を含む5篇をまとめた『夏の階段』という本があるとおしえてもらって、借りてきて読む。巴波川(うずまがわ)高校を舞台に、5人の視点でそれぞれ物語が書かれている。

    疾風怒濤のとしごろ、多かれ少なかれ学校で見せている顔とは違う自分があって、そのズレに悩んだり、同級生には見られまいとしたり、自分は誤解されていると思ったり…している。

    といっても、同級生がそんなに周りのことを見ているかというと、みんな自分のことでいっぱいいっぱいで、そうでもなかったりするのだ。大人になったら、なんであんなことで悩んでたんやろ…というようなところで、いらいらし、どきどきし、はらはらしている。

    そして、視点が変わると、同じ人物の印象もずいぶん変わる。「雲の規格」でポエミー緑川として出てきた千映見も、河野健治が友人としてつるんでる福田も、河野視点を離れてみると、違うたたずまいが見えてくる。

    そういう落差をとりわけ感じたのは、遠藤珠生だ。前から順に、視点の異なる物語を読んできて、5本めが書き下ろしの遠藤視点の話。他の章に比べて長い。

    能天気な、目立つ女子。明るいイイコ。やや空気読めない系。遠藤に対して、私がばくぜんと抱いた印象は、本人の語りでは、どうも全然違うのだった。

    高校生のころを、ぼんやりと振り返って、私が「こんな人だろう」と思っていた、あの人やこの人は、もしかしたら全然違ったのかもしれへんなーと、急に気づいた感じ。たぶんその逆もあるのだろうなと、いまさら思う。

    (4/15了)

  • 緑川さんのマイペースさが好き

  • とっても楽しかった。
    色んなキャラクターからの目線でつづられていくのだけれど
    そのたびにどんどん話が奥深くに掘られていって、
    本当に最後はすごく心に残るようなお話に展開した。
    最初は著者のアリエさんは連載モノのつもりはなかったようだけど
    でも本当に素敵な展開を繰り広げてしまったかんじです。
    1人、とても共感できる女の子がいて、読んでいてとてもふわふわ
    言葉でいえないような気持ちになった。
    沢山のキャラクターの目線で描かれ、物語が中へ中へと入っていくから
    読んでいて、発掘しているような、とてもおもしろい気持ちになります。

  • すごく好きな感じだった。あっさりしすぎずリアルでいい。

  • たくさん勉強していれば、誰よりも早く大人になれるのだ――そう信じて周囲と距離を置く玉木タカネが、夏期講習の帰り道で出会った奇妙な階段とクラスメイトの遠藤珠生。何かとちょっかいを出してくる遠藤がわずらわしい玉木だったが・・・・・・。
    地方都市の進学校を舞台に繰り広げられる、5人の高校性の不器用な恋と友情、未来への葛藤。息苦しい毎日の向こうに光を投げかけてくれる連作短編集。(ピュアフル文庫裏表紙より)

  • あまじょっぺー

    けどトキメキはしない。
    ちょっとイラっとする感じ。
    だからこそ、わかる。もやもや。

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著者プロフィール

栃木県小山市生まれ。児童文学作家、YA作家。
法政大学兼任講師。
1998年、『でりばりぃAge』で第39回講談社児童文学新人賞受賞し、翌年、単行本デビュー。
2004年、『ピアニッシシモ』で第33回児童文芸新人賞受賞。『ココロ屋』が2012年全国読書感想文コンクール課題図書に選ばれる。その他、『プラネタリウム』『わらうきいろオニ』(講談社)『スノウ・ティアーズ』、『きみのためにはだれも泣かない』(ポプラ社)など著書多数。

「2017年 『恋する熱気球』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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