オリヒメ(CRコミックスDX/ふくやまけいこ作品集) (CR COMICS DX)

  • ジャイブ
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本棚登録 : 89
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・マンガ (155ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861767937

感想・レビュー・書評

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  • 2010/10/08購入・2011/01/29読了

    いいお話ばかりで心がほかほか。

  • ふくやまさんらしいほんわかしたショートな漫画がいっぱいのってて、読みやすくてよかったです。
    また私の中にふくやまさんブームが…(笑)

  • どれも密度の濃い話ばかりだった。

  • ふくやまけいこの短編、というよりはショートショート26本を集めた作品集。
    http://comicrush.anisen.tv/e256166.html(月刊コミックラッシュ公式ブログ)

    冒頭の数編は、最近のふくやまけいこには珍しく人間の悪意が描かれている。もともとふくやまさんは完全な悪人を描くのは難しいという人なんだけど、一方ではかなり強い厭人癖があるんじゃないかとわたしは踏んでいるので、こういう傾向の作品をもっと描いて欲しいと思っていたのだ。

    今回の作品は、設定が地に足をつけたものが多いだけに、世界に対する強い悪意というよりは、身近にいる人間へのささいな悪意やいらだちという、スケールとしては小さいものではあるけれど、それだけに解決が難しい状況が描かれている。

    連れの男に頬を張られても仕方ないと下を向く女性(「いたち」)や、自分の娘を可愛いとは思えない母親(「うさぎ」)など。ブログでこういう場面を切り抜いて紹介しているジャイブの判断は正しい。

    ある事件を契機に親子の関係に変化が起こる「うさぎ」でも、娘がスカートにすがりつく手を振り払うラストの母親の表情からは、完全な和解がなされた様子には見えない。しかし、悲惨な破滅も、感動の和解もなく、なんとか妥協してやっていくという、これくらいが母親にとっては精一杯のところなのだ。

    物語の最後に時間を経過させて、子供の時には理解できなかった親の言葉を、大人になってから思い出すという展開が多いのも目を引く。こういうアプローチはこれまであまり無かった気がする。

    一方、この構成がひっくりかえってるのがさきの「うさぎ」で、冒頭で母親が「自分の母親が、自分を愛してくれなかった気持ちが分かる」と過去を振り返りつつ、最後に娘が肯定的に思い出すことが出来るかもしれないエピソードを一つ残す。
    これをもう一度ひっくり返して、娘の視点からみるとどうなるのかなというのも気になるけど。


    ワンシーンからむかしの作品を思い出させてくれる作品もある。「ぜんまい」の時計の音を聞くシーンは「チクタク・とくん」、「そらいろ」布団の中で雨の音を聞くシーンは「とぷんたぷん」(入手困難)だ。
    もっとも話し自体はまったく違うから、先に挙げた作品を読んでいてもなんの問題もない。ひとつのイメージが、別のかたちで表現されるさまを見ればいいのである。

    作品の時代設定は明言されてはいないけれども、たいがい少し上の世代。「あわわ」の「暗い電球の明かりじゃみのがすんだけどね」なんてセリフ、そういえばむかしの風呂場ってそんなに明るい電球使ってなかったよなと、ふと思い出す。


    各話ごとに付された、1ページの書き下ろしカット入り後書きも面白い。人によって受け取り方はあるかもしれないが、わたしは「得した!」という感想だ。


    某所のふくやまスレでテンションの高い反応が多いのも納得で、ここ数年のベスト。25年越しの読者へのプレゼントみたいな本だった。

    ぶんか社で連載していた「ふくやま童話」を単行本としてまとめるにあたり、演劇部の女子生徒ふたりが、昔の小学生の文集を見つけて読み進めていくという外枠をつけたということだけれど、このふたりもなかなか魅力的。セリフは一つもないんだけどね。あぁ、演劇部だと「金の馬車」だな。

    後書きでは、未収録分について続刊もほのめかされているけれども、ぜひまとめていただきたい。規定路線だとは思うけれども、編集の人が変わったりすると、突然状況が変わったりもするので油断は出来ない。早め早めでおねがいします。

    続編の最後は、演劇部のふたりが読んだ物語から受けたインスピレーションで、舞台を完成させるというボーナストラックになるのかな。

  • ふきゃーまさんがあっちこっちでお描きになったカテゴリ分けしづらい短篇たち。単行本未収録作ってホントにこれだけ?収録作は幼年向け作品が多いように思われますが、掲載紙なんてもぉワカンナイよーだ、と言わんばかりの編集はいっそ潔いと云えなくもない?『櫛』なんか『東京物語』の頃なんじゃないかって気がするのですが。それにしても、ふきゃーまさんはほんに短篇の名手であることよ。どれもこれも切なくて困る。

  • 26作も詰まっているうれしい短編集でした。ぞくりとする話、じんわりする話、いろいろあります。第2弾もぜひ出していただきたい

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ふくやまけいこの作品

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