- Amazon.co.jp ・マンガ (198ページ)
- / ISBN・EAN: 9784861768057
感想・レビュー・書評
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初版 帯
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作品集ということで、既読作品がほとんど。村野とか大好きだからいいけどね。
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食べ物を取り上げた作品を読むと,大抵その食べ物を食べたくなるものだけど,坂田さんに関してはそれが当てはまらない。
どうしても,人間そのものに注意が向く。
どんな深刻な状況でも飄々とし,どこか達観している人々。自身の存在を脅かすほどの怒りを抱くこともない。
その場の流れを受け入れ,人を責めず,そこにあるものに僅かな喜びを引き出す。
その喜びとして今回は食べ物が選ばれているけれど,あくまで全体の一部でしかない。酒ならぬ,食べ物にのまれていない,とでもいうのだろうか。
かと言って人間が中心でもなく,人間も全体の一部。
坂田さんの作品を形作っているのは,まるで水墨画や印象派に見られるような,ぼんやりとした空気や光。 -
ほとんど読んだことがある作品ばかりだが、坂田靖子らしさが出ている良い短編集。読んでいるとほんわかとしてきて、嫌なことを全て洗い流してくれる。久々に「村野」を読んだけど、やっぱりいいなあ。
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非常に哲学的。食漫として軽く読めるものではないが、近く再読予定。