国枝史郎伝奇短篇小説集成 (第1巻(大正10年~昭和2年))

著者 :
制作 : 末國 善己 
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  • Amazon.co.jp ・本 (550ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861820939

作品紹介・あらすじ

恐らく純粋な短篇集としては『怪しの館』以来、三〇年ぶりの刊行となる本書『国枝史郎伝奇短篇小説集成』は、初出紙誌に発表されたまま、あるいは復刻の機会に恵まれないまま埋もれていた短篇を全二冊にまとめた。作家活動の最初期から流行作家になるまでを辿る本書は、習作とも思える作品から、国枝らしい怪奇幻想趣味あふれる作品まで、バラエティに富んだ短篇が収められている。それだけに国枝が独自のスタイルを確立していくプロセスを知ることができるはずだ。

感想・レビュー・書評

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  • 伝奇小説の代表作家である国枝史郎のありそうでなかった短編集。当然ながら全集とかには入っているけれど、短編集というのはかなり以前に出版されたもの以外、ないんじゃないかな?

    短編集というだけあって、すべて2段組みで5〜10ページ程度におさまる。ほとんどが時代小説であり、史実や故事に材をとったものも少なからずあるため、由井正雪とかはわりに頻繁に登場する(笑)

    もちろん面白いことは言うまでもないが、読み切り掌編であるため全体に軽めであり、信州纐纈城や蔦葛木曽桟を期待すると肩すかしかも。。。

    ともあれ、構えること無く読み進めることができるし、破綻するほど話も広がらず(そこが物足りない?)、軽い気持ちで楽しめる一冊であることは間違いない。値段以外は。。。(笑)

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著者プロフィール

明治二十年(一八八七年)長野県に生まれる。早稲田大学在学中より演劇運動に参加。大学中退後、大阪朝日新聞社の演劇記者、松竹座の座付き作者となる。病を患い、長野県に戻り「講談倶楽部」「少年倶楽部」などに執筆、怪奇、幻想、耽美的な伝奇小説の第一人者となる。『神州纐纈城』は、昭和四十三年(一九六八年)復刊され、三島由紀夫に激賞される。昭和十八年(一九四三年)死去。

「2023年 『神州纐纈城』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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