肥満と飢餓――世界フード・ビジネスの不幸のシステム

制作 : 佐久間 智子 
  • 作品社
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本棚登録 : 174
レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (427ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861822902

作品紹介・あらすじ

世界の農民と消費者を不幸にするグローバル・フードシステムの実態と全貌を明らかにし、南北を越えて世界中で絶賛された名著。

感想・レビュー・書評

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  • 世界のフードシステムの一端をみれるこの本、普通に生きてるだけだとおそらく知らなかったであろう内容が記載されていて、1日3回出会うであろう食事について今までと違った角度でみれるようになります。というか、それ以上に深く考えさせられます。ただ、政治、法律、資本主義、農業、カロリー、思想etc、と複雑に絡んでいるこの世の中のこのシステムを紐解き、解消していくには至極大変な労力が必要になります。生産者と消費者を直接的にいかに結びつけるのか、これからの時代のテーマですね。日本でもキーワードとしてあげられてる「地産地消」、国・自治体・消費者もろもろ考えていく必要があります。

  • 世界の農民と消費者を不幸にするグローバル・フードシステムの実態と全貌を明らかにし、南北を越えて世界中で絶賛された名著。(e-honより)

  •  ラジ・パテル著、佐久間智子訳『肥満と飢餓――世界フード・ビジネスの不幸のシステム』(作品社/2730円)読了。

    《なぜ世界で10億人が飢え、10億人が肥満に苦しむのか? 世界の農民と消費者を不幸にするグローバル・フードシステムの実態と全貌を明らかにし、南北を越えて世界中で絶賛された名著。 食料をめぐる政治、グローバル経済と社会正義、そして私たちの生き方。食べ物を通して、世界の差し迫った課題を明確に見せてくれる。――「ガーディアン」紙(アマゾンの内容紹介より)》

     別途書評を書いたので、ここにはくわしい感想が書けないのだが、示唆に富む好著であった。
     以下、付箋を貼った箇所をいくつか引用しておく。

    《(米国では)黒人の多い地域のスーパーマーケットは、意図的に白人が多い地域よりも健康的でない食品を揃えている。そして、多くの調査が明らかにしているように、健康的な食品が手に入る地域では、果物と野菜の消費量も多いのである。》

    《私たちは、今の暮らしや仕事、遊びを通じて食べ物を選んでいるのではなく、食べ物に選ばれている状態に陥っている。しかし、その事実をしっかりと受け止めるのは簡単ではない。》

    《米国では、有色人種と貧困層は肥満になりやすい環境に置かれており、白人や富裕層は新鮮で栄養価が高く塩分と脂肪分の少ない食べ物を得やすい環境に住んでいる。米国全体でみると、貧困地域は、富裕地域に比べてスーパーマーケットの数が四分の一しかないうえに、酒類を提供する飲食店が三倍もある。(中略)ファストフードの店舗は、貧困地区や有色人種の居住地域に集中している。》

    《つい最近までは、インドや中東、および南太平洋など、世界の多くの社会で美人の典型とされてきたのは、背が低く太った人々であった事実を思い起こして欲しい。にもかかわらず、わずか一世代のあいだに、現在の特定の美の基準だけが世界を席巻してしまったのである。》

    《あなたが食品企業の重役でもないかぎり、フードシステムは、あなたのために機能してはいない。世界中で、農民と農場労働者たちは、政治家に黙殺され、市場にもてあそばれ、死の淵を漂っている。
     消費者は、加工食品をたらふく食わされ、中毒にさせられている。アグリビジネスの食品とマーケティングは、食に起因する病気を爆発的に増加させ、私たちの身体を害し、世界中の子どもたちの身体に時限爆弾を仕込んでいる。》

    《現代のフードシステムでは、「高収量品種」の栽培に要求される厳密な育成条件を整えるために、大量の淡水を持続不可能なレベルで消費することが必然化している。》

    《今日のフードシステムを支えている、化石燃料、水、土壌はすべて危機的な状態に陥っている。》

  • 図書館本 611.3-P27 (100100135975)

  • ◆きっかけ
    ・千屋千冊1610夜で紹介されていた
    ◆感想

    ◆引用

  • 生産、物流のボトルネックを利益優先の巨大企業が寡占している状況がいびつな食料分配を生む。

    びっくりしたのは福岡正信の名前が、有機農法の大家としてフィーチャーされていたこと。世界的にその名はとどろいているのか。

  • デブの帝国からの連鎖読書

  • 地域で作られた旬の食べ物を自分で料理して食べて楽しむということが最善。一握りのアクターによって掌握されるフードシステム。巻末の訳者による日本のフードシステムの解説がコンパクトで分かりやすい。店頭での安売り合戦はやはりいかんね。

  • 巻末の訳者による「日本におけるフードシステム」がめちゃくちゃ勉強になります。

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