- Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
- / ISBN・EAN: 9784861823572
作品紹介・あらすじ
日本を代表する15名の経済学者・哲学者たちが、現代経済学の原点・「ケインズ」に立ち返り、リーマン・ショック以降から続く世界経済危機の本質を解き明かし、その「処方箋」と経済社会の未来を探る。
感想・レビュー・書評
-
経済問題で、何が正しくて何が間違いなのか誰も答えを出すことはできない。
そんな中、ケインズから学ぼうといわゆるケインズ信奉者が討論した結果を著した書物。
岩井克人氏も加わっていたので読んだ。
「一般理論」の中心テーゼは何か?
なぜ効率性と安定性は二律背反するのか?
流動性選好という言葉の不見識さ
岩井克人氏をもってしてもケインズが言わんとしていたことを理解するのに相当の時間を要した。
それだけ、ケインズの言説は深いのである。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
結局何も語っていないサロン学会本。まだ本にまとめる段階になかったのでは?せっかく過去の日本の公共政策や日銀批判したんだからその先を議論してくれよ…てか何で年金?もっと突っ込んだ内容になった段階で本を出して欲しい。
-
「ケインズ」 と聞くと、多少なりともニュースを見たりしたことがある人は「あぁ公共事業のアレね」というような言葉が出てくるのではないだろうか。
評者も大学に入学するまではそのようなイメージを持っていたが、ゼミで研究したのはケインズであった。
それ以来、ケインズに限らず、「その人が社会をどのように見て、どう考えたのか?」と考えるようになった。
そしてケインズが100年に1度の危機の中で再びクローズアップされ始めている。しかし、マスコミで報道されるのは相変わらず景気刺激策に留まるものではないだろうか。
本書は経済政策論からケインズの哲学までを議論し、ケインズとの出会いを書き下ろしたものを編集した本である。同じ学会に所属する方であっても政策論の違いなどが見られるが、是非ともその点は本書を手にとって読んで欲しい。
ケインズは単なる経済学者ではなく、20世紀の巨人であることを再認識させる良書である。