- Amazon.co.jp ・本 (385ページ)
- / ISBN・EAN: 9784861871672
作品紹介・あらすじ
名著『バナナと日本人』から約40年。バナナを通して世界と日本を見つめ直す。日本人がもっとも多く食べている果物バナナはなぜ安いのか?主な輸入先のフィリピン・ミンダナオ島では農薬の空中散布による健康被害や不公正な多国籍企業の活動が目立つ。栽培・流通の知られざる現状を詳細に調査し、エシカルな消費の在り方を問いかける。
感想・レビュー・書評
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スーパーで売られている、バナナがどのように作られてどのように運ばれて、1本のバナナが食卓に届くまでに何人が関わっているのだろうか。
そんなことは想像してみてもわからないことだらけだ。
バナナにまつわる読む前の知識は、
バナナは栽培方法が異なるだけで、基本的に売られているバナナの品種は同じであること。輸出されるバナナは緑色で、追熟という工程を経て、スーパーに並んでいること。
他にもう少しあったかもしれないが、大方それくらいだった。
日本に輸出されるバナナは、フィリピンの「ミンダナオ島」で栽培されており、それらは原地で食べられることなく、ただ輸出されるためだけに、生産され、青果物としてランク分けされ、選別されたものが輸出対象となっているのが現状だそう。
他にも多くのバナナに関する情報が載せられていたが、やはり横たわるのは、労働問題だ。
栽培契約やリース契約の違いやリスク。
ドールなどの大企業と、新規参入する企業によって少しずつ改善されているように見えるが、おそらく解決されるのは遠い未来の話であると思う。
本書では、「エシカル(倫理的)な」バナナの消費を訴えている。生産から食卓に届くまでのブラックボックスを開けるには、消費者が「選ぶ」ことから始まる。
「フェアトレード」。確かに素晴らしい言葉だ。
しかしそれは、フェア「でない」トレードが存在しているから、言葉として成り立っているのだ。
フェアトレードが、当たり前の世の中になるためには、わたしたちの消費の仕方を、変えていくことが必要なのかもしれない。
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・栽培地の高さによるブランド戦略
・残留農薬の問題
・現地の労働問題
色々と苦い現実がありました。 -
苦さの掘り下げが弱い だから結論も弱い
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■一橋大学所在情報(HERMES-catalogへのリンク)
【書籍】
https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1001178619
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SDGs|目標2 飢餓をゼロに|
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/765093 -
桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPAC↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/641518 -
バナナを作って食べる所までのいろいろな問題点を様々な角度から述べている.農薬散布などの被害だけでなく現地人の搾取などの問題など問題山積み.バナナを食べるだけの私にも出来ることが何かあるのではと考えさせられた.
著者プロフィール
石井正子の作品





