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本 ・本 / ISBN・EAN: 9784861871672
作品紹介・あらすじ
名著『バナナと日本人』から約40年。バナナを通して世界と日本を見つめ直す。日本人がもっとも多く食べている果物バナナはなぜ安いのか?主な輸入先のフィリピン・ミンダナオ島では農薬の空中散布による健康被害や不公正な多国籍企業の活動が目立つ。栽培・流通の知られざる現状を詳細に調査し、エシカルな消費の在り方を問いかける。
感想・レビュー・書評
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スーパーで売られている、バナナがどのように作られてどのように運ばれて、1本のバナナが食卓に届くまでに何人が関わっているのだろうか。
そんなことは想像してみてもわからないことだらけだ。
バナナにまつわる読む前の知識は、
バナナは栽培方法が異なるだけで、基本的に売られているバナナの品種は同じであること。輸出されるバナナは緑色で、追熟という工程を経て、スーパーに並んでいること。
他にもう少しあったかもしれないが、大方それくらいだった。
日本に輸出されるバナナは、フィリピンの「ミンダナオ島」で栽培されており、それらは原地で食べられることなく、ただ輸出されるためだけに、生産され、青果物としてランク分けされ、選別されたものが輸出対象となっているのが現状だそう。
他にも多くのバナナに関する情報が載せられていたが、やはり横たわるのは、労働問題だ。
栽培契約やリース契約の違いやリスク。
ドールなどの大企業と、新規参入する企業によって少しずつ改善されているように見えるが、おそらく解決されるのは遠い未来の話であると思う。
本書では、「エシカル(倫理的)な」バナナの消費を訴えている。生産から食卓に届くまでのブラックボックスを開けるには、消費者が「選ぶ」ことから始まる。
「フェアトレード」。確かに素晴らしい言葉だ。
しかしそれは、フェア「でない」トレードが存在しているから、言葉として成り立っているのだ。
フェアトレードが、当たり前の世の中になるためには、わたしたちの消費の仕方を、変えていくことが必要なのかもしれない。
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・栽培地の高さによるブランド戦略
・残留農薬の問題
・現地の労働問題
色々と苦い現実がありました。 -
第92回ビブリオバトルinいこま テーマ「三冊屋」で紹介した本です。
チャンプ本。
2022.6.26 -
第92回ビブリオバトルinいこま「三冊屋」で紹介された本です。チャンプ本。
2022.6.26
①『甘いバナナの苦い現実』石井正子
②『フルーツのための短い物語』千趣会
③『バナナの皮はなぜすべるのか?』黒木夏美 -
<閲覧スタッフより>
日本でいちばん食べられている果物といえばバナナですよね?手軽で安く食べられるのでとても有難い果物です。でもそのバナナのことあなたはどれだけ知っていますか?日本に輸入されるバナナはほとんどがフィリピンのミンダナオ島からです。日常的に食べているバナナからミンダナオ島の現状を考えてみませんか?
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所在記号:625.81||アマ
資料番号:10255918
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映画で見ました。
バナナの農薬は飛行機のようなもので空中から 散布されており
近隣の住民はあらゆる面で身体状況の苦痛を訴えています。
また 現地のフィリピン人 たちは立場が弱く、日本の住友商事や アメリカのドールなどの企業の言いなりになっています。
フィリピン人は奴隷のような立場だと 感じました。
そもそも近隣住民に 健康被害が出るくらい 農薬がかかってるバナナ 自体、体に悪いのでは? と感じます。
イオンなど多くのスーパーでオーガニックバナナが売ってるので 私はもう何年も前からそれを選んでいます。
それが自分 そして生産者、ひいては 地球全体のためになると思います。 -
苦さの掘り下げが弱い だから結論も弱い
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■一橋大学所在情報(HERMES-catalogへのリンク)
【書籍】
https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1001178619
著者プロフィール
石井正子の作品





