開成調教師 安馬を激走に導く厩舎マネジメント (競馬王新書16)

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  • 白夜書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861914768

作品紹介・あらすじ

昔、神童。開成では劣等生。13回、調教師試験に失敗。ところが、開業以来、破竹の勢いで勝鞍を量産。その躍進の裏には確かな計算があった-。

感想・レビュー・書評

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  • 栗東の現調教師・矢作さんが育ちから今までの反省と厩舎の経営に関して書いた本。

    ただ現状や育ってきた環境を綴っただけでなくどういった考えで生きてきた、生きている、運営しているをしっかり描かれているところがこの書の長所。
    また、幼少時代に大井競馬の厩舎群で育ったことも綴り、現在の厩舎システムや競馬界の環境や問題点、未来についても触れいるのはとても面白かった。
    競馬に深みがでることは間違いないでしょうね。
    この本を読み終えた現在、2013年が1月経ち、たまたまかもしれないが、矢作厩舎は全国リーディングトップに立っている。
    この本に書かれていることを実践していると思うとなぜだか嬉しくなってしまう。

  • 作者の下積み経験が、調教師として活かされている。厩舎経営は中小企業の社長であり、調教師と厩務員は労使間として捉えているところが興味深い。人一倍の情熱と努力が読み手に伝わる。将来一口をぜひ矢作師に預けてみたい。

  • 中央競馬の矢作調教師の著作。考えて厩舎経営されている姿勢が分かる一冊。競馬好きにお勧め。厩舎のファンになっちゃいました。

  • [ 内容 ]
    昔、神童。
    開成では劣等生。
    13回、調教師試験に失敗。
    ところが、開業以来、破竹の勢いで勝鞍を量産。
    その躍進の裏には確かな計算があった―。

    [ 目次 ]
    第1章 スーパーホーネットの挑戦(スーパーホーネット、美浦へ 「走りますよ」「またまた。本当かよ」 ほか)
    第2章 開成から調教師(モノレールの下に生まれて 小学校では神童、開成で劣等性 ほか)
    第3章 開成式厩舎経営術(ベテランばかりの厩務員 テキの入れ替えは間違いない ほか)
    第4章 矢作厩舎の馬はなぜ穴を開けるのか?(単勝回収率100% クリップフェアリー・大幅な条件変更には理由がある ほか)
    第5章 未来への提言(時代錯誤のシステムが生む美浦回りの悲劇 馬に無用な負担を強いるゲート試験 ほか)

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • スーパーホーネットで有名な矢作調教師の著作です。



    基本的に調教師本は大きくハズレか、納得するしかないかのどちらかと思いますが、

    こちらは中間・・・なんじゃそりゃという感じですが、

    大きくハズレたのは、森調教師の著作でした。

    厩舎経営の基礎部分を垣間見られたのは大きかったですけど、

    少なくとも考察に寄与する部分の記述が少なく、

    「結局はレースに出さないと分からないよね」という印象を受けたので、

    なんかがっかりした思い出があります。



    反対に後者の著作は伊藤雄二元調教師の著作。

    エアグルーブを管理した事で有名な調教師ですね。

    その観察眼に驚かされる事が多く、調教師って凄いなぁと。



    ファインモーションを購入した時の逸話が面白く、

    「当歳馬だったファインモーションをじっと見つめている人がいると思ったら、

    伊藤雄二調教師で、その場では何も話さずに帰ったのですが、

    1週間後くらいに連絡が入り、伊藤雄二厩舎に入厩とのこと」

    という話が載っていました。

    プロの目線はこうあるのか、という話が随所に盛り込まれていました。



    さて、伊藤雄二調教師の著作の話で終わりそうなので(^^;

    開成調教師に戻ります。



    その中間というのは、森調教師が語っていたような事がまず語られます。

    管理馬房の問題、番組選びの問題。

    つまるところ調教師は馬の仕入れ、馬の出し入れと番組選びが8割だと。

    この辺は若手調教師に共通なのか、それとも似て非なるものなのか。

    森調教師も同じような事を述べていました。

    ただ、それがより具体的に語られていたのは面白かったです。



    いくつか面白い記述があったので抜き出します。



    「調教師は父親、厩務員は母親」



    これは、調教師は厳しく現実を直視し、直接馬の世話をしている人間は

    優しく接してあげるべきだ、という意味のようで、

    競馬サークルの中では通念的に使われているようです。

    非常に興味深い記述です。



    また「矢作厩舎は何故穴を開けるのか?」と題した章が興味深かったです。



    馬格がない馬には減量騎手を使え



    これは矢作厩舎の話ではないですが、

    昨日の東京7R 2歳500万下を快勝したプットリーに当てはまります。

    新馬戦を逃げて勝った次のレースで、54kg藤田騎手から51kg丸田騎手へ乗り替わり。

    450kgの馬で、逃げ・先行馬ですから、当然斤量負担の影響が大きくなります。

    この乗り替わりは勝負気配を強く感じました。



    またサンバステップという馬についても触れ、

    ダート2戦で見せ場なく惨敗後に、11番人気で3着という結果を残しています。

    この時は、「先行馬の距離延長」「芝替わり」「減量騎手」という3点セットが

    見事にハマった結果となった事を述べていました。



    先行馬の距離延長については変わり身要素として、覚えておいて損はないと思います。



    また成績の悪い馬が変わり身を見せる特徴として、調教時計をあげています。

    これは横(そのときの馬場状態での一番時計など)ではなく、

    縦の評価、つまりその馬自身が調教時計を縮めてきたか?という事に関わるらしいです。

    例としてあげたのは5番人気で1着に入ったミューズマジックという馬。

    坂路4F54.1((13.0-12.4) → 坂路4F53.9(12.1-12.3)という変化を見せた事をあげていました。



    これも覚えておく必要がありそうです。



    また、ブリンカーについても触れ、効果のあがった例を紹介していました。



    失敗例で興味深かったのは、ブリンカー装着の申請は木曜抽選前に行う必要があり、

    つまり枠順発表前に行うため、揉まれる心配のない外枠を引いた場合は、

    ブリンカーが逆効果になる事があるということです。

    その場合には、浅いブリンカーを着けるなど対処策があるとのことでしたが、

    ブリンカーに種類がある事を恥ずかしながら知らず、勉強になりました。

    装着に意味があるものだとばかり・・・



    他の記述については読んでて面白いものですが、参考になるのは上述した程度かもしれません。



    スーパーホーネットでタイトル取れなかったのは残念ですが、

    数年もしないうちにG1を取りそうな勢いのある調教師なのは確かなようです。

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