- Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
- / ISBN・EAN: 9784861915574
作品紹介・あらすじ
ギャラクシー賞受賞のトークマスターにしてヒップホップ界随一の映画狂・宇多丸による、現在もっとも信頼に足る映画評論集。
感想・レビュー・書評
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ラジオ番組の映画評コーナーの書籍化。
存在は最近知ったのだけど、過去のをぜんぶ聴くのはたいへんだなーと思っていたら本があった。
ちょー楽しい!
ほめるのもボロクソにけなすのにも説得力があるのもいいし、どちらにしてもその映画を観てみたくなるのが素晴らしい。
映画愛をかんじる。
やたらと泣かせたがるつまんない邦画観て喜んでる人に読ませたい。
ラジオでの、うたまる氏の熱のこもった怒涛の喋りが素晴らしいので、そっちを聴いてから読むと尚良いかと。
あと内容も実際の放送から整理されたり省略もされてるので、あくまでもラジオあっての本です。
友達に貸してもらったけど、買おうかなー。2冊目も早くでないかなー。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
基本、酷評してる回の方が面白い。なんというか悪口が生き生きとしている。というか、悪口の時だけラッパーに戻ってる。
「少林少女」なんかはAmazonレビューか何かでも「これを観るくらいなら多摩川の流れを見ていたほうが面白い」と書かれていて爆笑した記憶。 -
"私があまり見ないような映画を多数紹介してくれた本。
毎週1回ラヂオで放送している映画コーナーを一冊の本にしたものらしい。" -
TBSラジオの番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」の人気コーナー「ザ・シネマハスラー」の単行本化。
番組パーソナリティーの宇多丸が、サイコロで無作為に選んだ上映中の映画を鑑賞し、その映画について30分近くトークするというコーナー……らしい。じつは私は聴いたことがない。
たぶん、番組のファンが本書を読んだら、「実際の番組の面白さよりは、一段も二段も落ちる」という印象なのだろう。演劇をテレビの録画で観るようなもの、落語を文字起こしで読むようなものだから。もっとも、元の番組を知らない私には十分楽しめたけど。
というわけで、以下は純粋に本としての感想である。
みうらじゅんがやっているような、映画をネタにしたお笑いコラム的なものを想像していたのだが、読んでみると意外にまっとうな映画批評だった。とはいえ、プロパーの映画評論家が書くようなものとはやはり違って、「語り口自体の面白さ」のウエイトが大きい。
そして、笑えるフレーズや「座布団一枚!」な決めのフレーズが、随所にちりばめられている。
サイコロを振って観る映画を決めるやり方ゆえ、当人が観たくない映画が当たることも多いわけだが、読む側としてはむしろ、“観たくない映画を観てつまらなかったとき、悪口を言いまくる回”のほうが面白い。悪口がきちんと「芸」になっているのだ。たとえば――。
《こんな脚本書いた人は、国家の体制によっては銃殺ですよ! (『カンフーくん』について)》
《なんかおどけたことをやれば面白いでしょ? ベロベロバ~ってやれば笑うでしょ?って、徹頭徹尾そういう考え方なのね。バカにすんなよ! 赤ちゃん扱いするならさっきの1800円返せよ! 大人料金払っちゃったからさ!!っていう。(『ハンサム★スーツ』について)》
《思うにこのつくり手たちは、アクションとかVFX以外のところ――例えば普通の会話シーンとか――は、映画にとって「死に時間」だとでも思ってるんじゃないですか? だからこんなおざなりな撮り方をする。(『K-20 怪人二十面相・伝』について)》
なお、宇多丸は「つまらなそうな映画をわざわざ観に行って文句を言うこと」を、「当たり屋」と称している(笑)。言い得て妙ですな。
とはいえ、つまらない映画をけなす回ばかりではなく、傑作をホメる回もある。そのホメ方が、きちんとした鋭い批評になっている回が多くて感心した。
たとえば、中居正広版の『私は貝になりたい』を過去の3ヴァージョンと比較したうえで傑作と評価した回、『アラビアのロレンス』(のニュープリント上映)を取り上げた回などは、軽い語り口ながらも内容は見事な批評だ。 -
最近ラジオを聞き出して面白かったので本も読んでみた。たまにテレビのロードショーでやっている映画をみたりするときに、感動させてやろうという場面で何故か良さげの音楽がぶわっと大きくなる、というあのよくある現象を見るたびに薄ら寒くなっていたのだけど、宇多丸さんがいう「げ」というのはそういうことなのだと思う。安易な感動「げ」の映画は観客を馬鹿にしているとしか思えんね。急いで読んだので映画をメモする余裕がなかった。
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ポップ有
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文章でも面白い。ラジオ聴いたことない人にはどうなんだろ?
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『アメリカンティーン』いちばん観たいと思った。