- Amazon.co.jp ・本 (431ページ)
- / ISBN・EAN: 9784861991325
作品紹介・あらすじ
ダンテ、ゲーテ、ドストエフスキー、手塚治虫-喪男の魂の叫びが、歴史に残る「新しい物語」を創った。型破りな着想で読み解く、世界一身も蓋もない文学論。
感想・レビュー・書評
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タイトルだけ見て「古今東西あの文士もこの学者も、みーんなモテない男(=喪男)だった!」というテーマの列伝かと思ったら、違った。「喪男かく考えり」というところから説き起こされる、文学の歴史と作品の概説書だった。
何でも「女にモテないルサンチマン」に結びつけ、「ゆえに○○なのであるっ!」と断言するスタイルには確かにある種の痛快さがあり、読んでいて面白い。ただし、評論とは他人の考えを知るために読むものであって、若い人がこれをそのまま「そ、そうだったのかーっ!」と鵜呑みにしたら、かなり痛いことになるだろう。
うるさいなどというものではない脚注も、読者の知識を筆者のそれと「完璧に」一致させるための確信犯であって、これをもってしても本書が「愉しむ」ものであり、何かを学び取るために読むものではないことがわかる。よって「ひとりよがりな自説に拘泥した有害無益の書」などという評は、的外れなものとなる。
それにしても男性の性衝動とは、かくも切実なものなのか。その点気の毒ではあるけれど、付き合わされるほうとしては、たいがいいい迷惑だ…。
2012/1/10読了詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ぼくらは みんな もててない。
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ああっ女神さまっは萌えによって救われているというのはすごい納得できます。
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偏見の塊のような文章を時にド直球に、時に歪んだ文学史解釈を絡めてぶつけられます
一般の人にはキツいかもしれないけど間違いなく僕はこっちサイド・・・