若者を喰い物にし続ける社会 (新書y)

著者 :
  • 洋泉社
3.32
  • (3)
  • (9)
  • (22)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 79
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862481566

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • いわゆる老人批判、若者擁護の本。
    類書にあるような批判は読み慣れたものだが、この著者は独特のクセがあって、あながち攻撃的にも思えないのがいいかな。(言葉つかいが週刊誌並みに下策なのが気になるが)

    老人へ社会保障は、若者からの所得移転であり、まぎれもなく搾取である。現在、少子化の責めを負わされている若者世代だが、そもそも産児制限があったのは30年前であり、つまり少子化の原因をつくっているのは現在の年金受給世代であると説く。

    若者救済の提言が並ぶのだが、富裕な高齢者に国債を買わせるという案には賛成。しかし、結婚したらすぐにお祝い金至急には、偽装結婚の懸念もあるので賛成できない。また高収入の独身男性を高望みして結婚できない女性への救済策として、熟年離婚した男性をターゲットにした年の差婚をすすめる、というのも賛成できない。こうした男性は、老後が不安なので稼ぐ女性を得ようとして、ますます若い独身男性が不利になるからだ。そもそも、それは女性のみを介護労働に縛り付ける前提でしかない。パートナーと死別して残りの人生を過ごす女性の多くが貧困化している現実や、高齢男性でも不妊のリスクが高いことを考えると、少子化対策にならず、見当違いのアイデアである。

    共働き家庭を批判し、専業主婦を賞賛しているもまちがい。著者が男性のせいなのか、共働きのために男性にも育児家事に協力してほしいという女性が多いという昨今の傾向を無視している。

    以上のような粗はあるが、本意は虐げられていた若者の怒りの声を代弁するもの。少子化に合わせて、生産人口年齢をひきあげ72歳とし、少老化をめざせ、という意見には大賛成。母子家庭、父子家庭への支援も手厚くしたい。

    しかし、もはやお金の援助のみではすまないだろうな。

  • 高齢者>ペット>若者
    高齢者は金があるはずだが弱者とされている。
    行政婚活は若者への社会福祉。
    若者(未来)に向けた政策をいくつか書かれています。
    実現はしないでしょうが高齢者に金を使うくらいなら若者に使ったほうがよいと思いました。

  •  豊かな年長者と、彼らに喰い物にされている若者、という構図のもと、年長者一人勝ち社会の問題点を指摘している本。

     年長者一人勝ち社会は彼らが政界やメディアを牛耳り、若者達を「目隠し」して思考停止に陥らせ、自分達に都合の良いように作り上げられてきた。

     そのためか、子ども、家族、若者向けの社会保障にかける金額は行動経済成長期を境に減っている。また、若者を蔑視する新書と、これらの新書に対して異議申し立てする本の登場についても触れている。

     「年金を20代に導入したらどうか」とか「本当のパラサイト世代は年長者だ」といった少し過激なフレーズや、少々煽り気味の文体のためか、評価が分かれそうである。

     「お年寄り」の定義の5歳引き上げは検討の余地があると思います。元気な高齢者もかなりいるだろうし。

  • [ 内容 ]
    この国にはマトモな若者政策がない!
    若年層の負担で年長者を支える再配分システムはもはや機能不全に陥っている。
    雇用悪化の痛手を受け、経済難から結婚や出産の先送りをやむなく選ぶ若者たち。
    「がんばれば、きみたち若者世代もやがてよくなるよ」という大人の決めゼリフが一定の真実味を持っていた時代は、もう終わった。
    気が付けば、なぜか若者ばかりが苦労や無理を強いられる社会に変貌してしまった。
    60年後の将来世代の資源を先食いする「年長者ひとり勝ちモデル」を築きあげてきた年長者たちの罠にそろそろ気付かなくてはいけない。
    日本における子どもや若者向けの社会保障は、先進国でも最低水準にある。
    未来会計の視点から、若者にとって真に必要な政策は何かを明らかにする。

    [ 目次 ]
    第1章 若者政策がこの日本でなぜ必要なのか
    第2章 若者政策へのパラダイム・シフト
    第3章 世代間戦争はすでに始まっている
    第4章 年長者優先社会が解体してきた家族機能
    第5章 メディア、ジャーナリズムの本音を見破れ
    第6章 お年寄り帝国のまだ見ぬ全貌

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 若者年金欲しい
    アンチ「反若者本」

  • タイトルの通りのことを記述している。

    基本的なスタンスは私とあまり変わることなく、うなずける部分が多かったものの、その論や結論に至る過程の分析の部分が少し足りなかったように思う。本書が新書で出版されているためなのか、そこが少し残念に感じた。

    中身としては「ゼロ歳選挙権」や若者に年金をなど面白い提言がなされていた。

  • 表現の過激さや著者の提案する施策の粗さ等を割り引いても、主張は決して
    間違いと思えない。
    端的にいえば、国民年金制度で一目瞭然。
    受給資格期間の短縮の特例をはじめ、生年月日で有利不利が非常にはっきりしている。
    高齢者にとっては福祉的だが、若年者にとっては保険とすら言えるか。
    また、過去数十年における、都度の年金改革の経緯も。
    後期高齢者医療制度の話にしても、国の審議会での議論を踏まえるわけでなく、
    (専ら高齢者にとっての)情緒的な議論で迷走している姿。
    こうした問題意識から、★4つ。

  • 若者がいかに搾取されているかを書いた本だ。
    若年層よりの姿勢を書写はとっている。

    事実も散見される一方で、筆者の大げさな表現や、老人世代への敵意も感じる。

    鵜呑みにしてよいかは正直疑問が残る。

    世代間対立を煽る事は、結局、弱者の分断を招き、それこそ、著者の言う強者を利する事になるのではないだろうか。

  • あんまり。ちょっとセンセーショナルな感じかな。

  • 200711

全14件中 1 - 10件を表示

立木信の作品

ツイートする