「日本」をめぐって―網野善彦対談集 (洋泉社MC新書)

  • 洋泉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862482808

作品紹介・あらすじ

「網野史学」が与えたインパクトの大きさを再認識する珠玉の対話集!本書で網野善彦は、日本史学の領域を超えた6人との対話を通して「日本とは何か」というテーマについて発言している。戦後歴史学がとらわれてきた、はじめから日本を一つの国と考える「一国史観」や、「生産重視・農業主義」に基づく「進歩史観」を鋭く批判する。そして、海外交流・交易からみた日本像、21世紀の新しい歴史像とはどのようなものなのかという壮大なテーマで、新しい国家観、歴史観を探っていく。

感想・レビュー・書評

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  • 田中優子, 樺山紘一, 成田龍一, 三浦雅士, 姜尚中, 小熊英二との対談集。

    石母田正は「中世的世界の形成」で、東国の農村から身を起こした領主たちによって腐敗した天皇・公家の朝廷を克服したとして、封建制が発展しなかった朝鮮半島や中国大陸と対比して日本が植民地にならなかったと考えた。東京の歴史家は、在地領主制を中世の形成と考えるが、京都の歴史家は、寺社・貴族の荘園の支配が中世国家の基本と考える。

    網野は、東日本は後進地域でヨーロッパの封建制と比較し、西日本は先進地域で中国などの封建制をモデルにすると位置付ける。

    網野は、西尾幹二、西部進、石原慎太郎の勝とう勝とうとする方向でナショナリズムを鼓吹するのは、明治以降の近代の歴史に対する反省もないアナクロニズムであると批判する。

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著者プロフィール

1928-2004年。東京大学文学部国史学科卒業。名古屋大学助教授,神奈川大学短期大学部教授,神奈川大学特任教授を歴任。専門は日本中世史。主な著書に『蒙古襲来』,『中世東寺と東寺領荘園』,『日本中世の民衆像』,『日本中世の非農業民と天皇』,『日本の歴史をよみなおす』,『「日本」とは何か』,『網野善彦著作集』全18巻+別巻がある。

「2019年 『中世の罪と罰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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