封印作品の憂鬱

著者 :
  • 洋泉社
3.21
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本棚登録 : 72
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862483386

作品紹介・あらすじ

ドラえもん(アニメ)が、ウルトラマン(特撮)が、涼宮ハルヒ(漫画)が、封印だって!?1970年代のアニメ裏事情、タイとの合作と著作権トラブル、そしてメディアミックスの鬼っ子…封印作品、現在進行形。

感想・レビュー・書評

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  • まあ、本作に取りあげられている3作の封印に至る状況は、時代背景、関係者事情から大いにあり得るケースだと思われます。
    著者が盛り上げようとしている陰謀論や邪悪なパワーゲームにはさほど影響されていないと思います。
    少なくとも、この3作品は、クオリティが高いとか面白いものでは決してないでしょう。
    封印作品となって、かろうじて現在に至っても注目されているもの。
    オタクの自慢話の一つに過ぎないです。

    メモ
    ?日テレ版ドラえもん
    昭和中盤のアニメゴロの暗躍と原作者との調整不足が遠因。
    名ばかりとはいえ新潟県に独立系アニメスタジオを設立するとは、PAWORKSの先駆けのようではある。
    日テレは、この後に、専従アニメスタジオとして東京ムービーをTBSから取り込んだことになるのかな?

    ?ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団
    あまりに語り尽くされたネタ。
    このような怪しさ満点の外国人に、社長単独でたやすく許諾を与えるような企業体質(町工場レベル)がなんとも…。

    ?涼宮ハルヒの憂鬱コミカライズみずのまこと版
    アニメでブレイクするハルヒのポテンシャルを角川が見極められていなかっただけ。
    本作のあんまりなクオリティは、封印の一番の理由では。
    角川お家騒動、社内紛糾などに原因を求めるのはおかしいのでは。
    おまけで京アニのヤマカン脱退問題が触れられている。
    アニメ業界の離合集散は日常茶飯事である。
    著者はアニメ業界を知ってか知らずか殊更にスキャンダラスに描写している。
    さて、本著作以降に放映されたアニメ2期がどうなったか、
    ・原作者の意欲、ネタが枯渇してストックがないまま発進かと思えば
    ・エンドレスエイトを8回も繰り返して、消失は劇場版と誘導するしたたかさだった。

  • 【由来】
    ・「ウルトラマンが泣いている」のamaozn関連本で

    【期待したもの】


    【要約】


    【ノート】

  • 徹底的に調べる姿勢は素晴らしいと思うが、読むのに相当パワーがいる。
    著作権と関わる仕事をしているのと、最近学ぶ機会があったので、興味を持って読んだ部分はあった。

    あまり知りたくないことを知ってしまったのかな、という気持ち。

    ただ、円谷作品に関しては、タロウからすっかりつまらなくなった(自分も成長してしまった)と思っていたので、ちょうど新社長に代わったころだったんだな・・・と納得した。

  •  同一著者の『封印作品の謎』『封印作品の闇』『封印作品の憂鬱』をまとめ読みしたが、「封印作品」の定義をある程度限定する必要があるのでは?と考えさせられた。一般には差別表現や権利侵害による回収・販売中止を「封印」と呼ぶのだろうが、これらの本ではもっと定義を広げていて、例えば「涼宮ハルヒの憂鬱」の旧コミカライズの件のような、市場による「淘汰」の一種とも見えるような事例も含めている。「封印」と「淘汰」、経済外要因と経済要因の境界をどこかで規定しないと、単に売れなくて消えていった作品も、ビジネス上のトラブルと結び付ければ(「封印」されていない作品にもたいていトラブルはつきもの)「封印作品」扱いされてしまう恐れがある。

  • 「日テレ版ドラえ(ry」「タイとの合作ウルトラ(ry映画」「非公式認定された最初の涼宮ハ(ryコミカライズ」の濃密なルポで、封印された背景にある暗部の泥臭い闘争の紹介は読み応えがあった。それぞれ安定した低クオリティ臭があるがこの環境ではと納得。

  • 日本TV版ドラえもんは知らなかったなあ。
    ハルヒの漫画もやり直したとは知らなかった。

  • 777.初、並、カバスレ、帯なし。
    2010.11.4.松阪BF。

  • 「映画秘宝」の連載は、部分的にしか読んでいなかったので、一冊にまとまったのはありがたい。陽の目をみない作品について、ディープに追究する著者の姿勢には感服するのみ。

  • ドラにしてもウルトラマンにしても国民的な作品になってしまったがゆえに、こういうねじれが生じてしまうのだろうな。

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