Twitter社会論 ~新たなリアルタイム・ウェブの潮流 (新書y) (新書y 227)

著者 :
  • 洋泉社
3.37
  • (70)
  • (249)
  • (350)
  • (73)
  • (16)
本棚登録 : 2126
感想 : 317
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862484826

作品紹介・あらすじ

オバマ大統領をはじめとして各界著名人や各種公的機関、マスメディアや大企業がこぞって使い、全世界で爆発的にユーザーを増やし続けているツイッター。今、何が起こっているのか?これからどうなるのか?いち早くツイッターを使いこなし、「tsudaる」の語源ともなった著者がそのインパクトを読み解く。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2009年の本なので、twitterがこんなに生活の一部になっている世の中ではないころに書かれている本。

    日本ではまだキャズムを乗り越えていない、これからブレイクするのか?と言うような段階。
    なので、逆にtwitterの凄さを丁寧にが分かりやすく解説してあって分かりやすい。

    twitterはあまりコンセプトがないまま生まれたとのこと。
    140字の制限も、受信側の携帯のSMSが160字ではみ出てしまわないようにしょうがなく制限したとのこと。
    その制限が、気取らず、端的な言葉を流すことになり、大きな特徴になる。

    以下、twitterの特徴の説明がまとまっていて面白かった。

    1.リアルタイム性
    タイムラインで最新から順番に見えるなど、そんなに凝っていないけど、実はブログやそれまでのSNSにはなかったコロンブスの卵的な発明だったんですね。
    そしてリアルタイム検索の価値

    2.強力な伝播力
    リツイート(RT)、#
    これも当初はユーザーが使いだしたものらしい

    3.オープン性
    機能を追加しまくるのでなく、twitterを分析できるためのAPIを開示した。

    4.ゆるい空気感
    承認がいらなく、勝手にフォローできる
    古くなった言葉はどんどん流れていく

    5.属人性が強い
    個人の行動や思考が限りなく「コンテンツ化」し、それに対する選別が多かれ少なかれ行われるようになる

    6.自由度が高い
    ユーザーが自由に使うことができる
    例えばtwitter小説とか


    巻末の勝間和代との対談で、勝間さんが言い放つ言葉が的確なので、少し引用します。
    --
    今のツイッターって「初期インターネット」って感じなんですよね。2001年にヤフーがモデムを配って、一気に普及させる前。アーリーアダプターと呼ばれる人たちが文字ベースでシンプルなやりとりしている感じが。しかも、基本的にユーザーが共存共栄の状態にあるじゃないですか。
    --
    140字と会話に近い分量のツイッターの方が虚構は入りにくい。そして、会話だからインタラクティビティが生まれやすい。ツイッターって、本来だったら空気の中に消えちゃうはずの想いや会話を文字化してアーカイブしてくれるサービスなんですよ。

  • 学会などに出席しツイッターを使って実況中継することを著者の名前から引用してツダルという。このことはどの分野でも使えるし、ツイッターの中核となるサービスの部分でもある。SNSの中でもツイッターは情報のスピード性は抜群に早い。

  • ツイッターはあまり使い慣れていない。
    そのため良さがわからない。

    ツイッターは情報の流れ、逆戻りはムダである。

    140文字のツィートだが、パケット量はどうしてこんなに大きいのかな?

    ツイッターの6つの特徴
    1リアルタイム性
    2強力な伝播力
    3オープン性
    4ゆるい空気感
    5属人性が強い
    6自由度が高い

  • 「リアルタイム性が高くいつでもどこでも自分の状況を知人に知らせたり逆に知人の状況を把握できるサービス」
    とTwitterは捉えられてます。
    瞬間的情報伝播力がTwitterの魅力です。

    本書は10年以上前に出されています。
    「ネットと現実社会のつながり」をTwitterが担うという発想は今も揺るがないと思います。
    現在もTwitterは「社会的インフラ」としてリアルタイム性を持ち続けてます。
    「社会をツイッターが変えていく」という当時の考え方も正しかったように思います。

    「思考をP2P的につなぐことに価値がある」
    少しの着想を自分の中にとどめておいても新たな価値は生み出せません。
    でも呟くことで思考が拡散してたくさんの人が自分の着想を呟くことで新たな価値が生み出されます。
    この発想はTwitterで重要なことやと思います。

    Twitter中継を「tsudaる」というそうです。
    これはかなりハードル高いと思います。
    個人的には議事録取りでメモ取るのは早いですが要約するのはかなり難しいです。
    瞬時に要不要を判断して文章に、しかも140字にするのは並大抵ではないです。
    この技術があったらロースクールでの授業を簡潔にまとめて頭に叩き込むことができたと思います。
    この作業は資格勉強でかなり必要なスキルになるような気がします。

  • かなり前にiPhoneアプリが無料の時に読みました。Twitterは2年ぐらいやってますが、この本を読んだからこうしてみよう。とかなるほど。と思う内容は皆無だった。なぜなら一般的なTwitterの使い方ではないシンポジウムでのTwitteでの実況の仕方とかを延々と書いている。そしてそれが半分自慢みたいなかたちで書かれている。単なる自分がTwitter、ITにどれだけ影響があるのか書きたかっただけなんじゃないだろうか・・・・無料でよかった。これに影響されてTwitter始めた人は愕然とするぞ・・・

  • 2012年12月12日読了。「tsudaる」で有名な著者による、Twitterが爆発的に普及する過程の分析とその特性、活用の仕方などの解説。「140文字」という明確な制約と、ハッシュタグやリプライ・ダイレクトメッセージなどのいくつかのルール以外は自由、というある意味いい加減でゆるいプラットフォームが社会を動かす存在にまでなったことは、結局面白いのは「人」・人の思考の中身であり、タイトルを付け分類してお化粧をした「商品」としての情報ではなかった、ということなのか。勝間和代との対談も面白い。なりすましやデマの拡散、情報被害の防止の難しさなどはTwitterに非があるのではなくネットそのものの特性の問題、ひいては現実社会にその原点があるということだよな。「tsudaる」、自分でも何かのイベントで実践してみたいものだ。

  • 図書館でざざざーっと読んだ。

    情報の呼吸法を読んだあと、新著「動員の革命」はどうしようかなーと思っていたところだったので、新書スタイルだとどんな感じなのかみてみたくて、とりあえずtwitter社会論を読んでみてから考えようかなと。

    なるほどおもしろかった。
    情報の呼吸法と同じく、内容はそんなに目新しいことでも「こりゃすごい!」という感動が得られるわけでもないんだけど、いま(今って言ってももう2009年の本)Twitterで何が出来るのか、これから何が出来るのかをとても丁寧に提案している。

    その上で、なぜそれが可能になったのか背景などを詳しく解説している。とても説得力ある。



    特に参考になった、今後考えてみたいテーマメモ。

    ・tsudaる、メリットとデメリット
    ・ツイッターは政治にどのような影響を与えるのか
    ・報道的ツイッターの使い方、各々の得意分野で監視作業を行える

    おもしろかったので動員の革命買おうかと思います

  • この本が出版されたのは、2009年11月で、
    現時点では、かなり状況は変わっていると思いますが、
    なかなか面白い内容でした。

  • 2011.2.6-10
    図書館

    まあまあ読みやすかった。

    ジャーナリズムや政治的な側面からの内容は今まで読んだツイッター本の中でも新鮮に感じた。

    自分は関わりなさそうな側面だが、勉強になった。

  • 流行りものですが、新たなシステムが社会に影響を与える可能性という意味で興味深い内容でした。(政治に関する部分は少々退屈でしたが)
    twitterの説明書ではないので、実際に使ったことがなくても、読み物としてアリです。
    また、勝間氏は個人的にはあまり好きではないですが、巻末の著者との対談の内容はおもしろかったです。

全317件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1973年、東京都生まれ。ジャーナリスト、メディア・アクティビスト、「ポリタス」編集長/「ポリタスTV」キャスター。著書に『情報戦争を生き抜く』『ウェブで政治を動かす! 』(ともに朝日新聞出版)など。

「2023年 『宗教右派とフェミニズム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

津田大介の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村上 春樹
枝 洋樹
マーク・ピーター...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×