公務員の「壁」 ~官民合流で役所はここまで変わる! (新書y)

著者 :
  • 洋泉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862485519

感想・レビュー・書評

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  • (国家)公務員を取り巻く労働環境、官民の労働環境の違い、官民の労働面での合流等を論じた入門書。読んでいてなかなか面白かったなと思うのは、公務員も大企業も労働環境は閉鎖的であるという事。一度採用されたらその会社で働いていくのは公務員も大企業も変わらないという。
    能力を活かした公務員からの転職には興味があり、大学教授やらシンクタンク、政治家等の道があるという。地方公務員の場合は国家公務員よりも閉鎖的なんだろうなとは思います。

  • 著者の本を何冊か読んできましたが、この本は公務員制度改革についての著者なりの理論的帰結であり、そのため、よく言えば「理論的」で問題点が整理されています。
    またその反面、結論として提示される職業人生における「官民合流」というゴールにはどうしても上滑りの印象があり、官民双方にとって「なるほど!」と膝を打てるものとは程遠いのではないでしょうか?
    そのことはおそらく著者自身よくわかっていて、評者のような「食わず嫌い」に対して噛んで含めるがごとく「公務員制度を国民に理解してもらうにはこれしかない!」「思ったほどミスマッチじゃないから、まずやってみよう!」と呼びかけています。
    個人的にはそうした議論にはあまり説得力を感じませんでしたが、是非はともあれ、著者がなぜここまで過激(?)な結論を示すに至ったか、言い換えれば、なぜ「公務員制度改革」というものが一般国民の目から見て進展しているように見えないのか、そのカラクリについては民間側も含めた環境要因について説得力ある議論が展開されます。
    「消費増税の前に無駄ヅカイの根絶を」という時の「無駄ヅカイ」の絶対基準について、国民的合意が得られることは未来永劫あり得ない、最低限そういう認識だけでも国民的に合意しておく必要を強く感じます。

  • 公務員という仕事の特質、民間企業との比較について
    中立的に書かれていると感じた。

    彼らの仕事が多種多様っていうのはわかる。

    昔学生の時にインターンで行ったとある市役所で、
    水害の時に使う土嚢づくりをしているのを見て、
    当時これも公務員の仕事なのかと驚いたことを思い出した。

    また、本書では民間側の閉鎖性についても述べられているのが良い。
    確かに一部の大企業は公務員以上に閉鎖的だろう。

    本書の中で述べられているように
    官民が合流するような社会ができれば面白いとは思う。
    ハードルは非常に高いと思うが。

  • 公務員の実態を誇張なく過不足なく率直に記している。公務員が読んでもそれ以外の人が読んでも素直に理解できる。目線は公平で偏りなく信頼できる。公務員は世間からどのように見られており、今後どのような身の処していくべきなのか。示唆に富んだ内容だ。公務員以外の人は公務員に対する見方がかなり変わるのでないだろうか。公務員パッシングの背景、公務員の働き方やその問題点を分析し、公務員が世間から誤解されているのは公務員の特殊性、閉鎖性、比較性の3つにあることを指摘。そのうえで、終章では公務員が国民に理解され納得される処方箋が示されている。が、実現にあたってはかなり高いハードルが待ち受けておりなかなか簡単ではない。できるところから少しずつでも実行され、国民全体が共助努力していける世の中が構築できればと夢想するものである。

  • まず「公務員の給料は高い」という幻想が記されており、その点は真っ先に否定しておきます(笑)

    なんで公務員と民間の間のミゾは埋まらないのか、なんでお互いに理解しあえないのか、
    なんで公務員ばかり目の敵にされるのか、非常に分かり易く説明してあります。

    公務員についての新書の中でも、これはバランスとれていて民間の方々にこそお勧めしたくなります。
    公務員、という仕事がどんな特殊性を抱えてしまっているのか、そのことを理解できるだけでも、この本の価値はあります。

    労働市場の流動化。
    これこそ目指すべき未来型労働市場っていうのは、まことに同感。
    本当に、官民が自由に合流できる社会ができたら、、、理想だよなぁ。

  • 再読必要。
    なぜ公務員は嫌われるのか、そもそもこの経済状況のなかで公務員は優遇された立場であると言えるのか。
    そもそも公務員はいっしょくたにすることができない。
    民間は公務員の現場を、また公務員は民間の現場を見たことがないのに真に批判することができるのか。
    民間と公務員との間の有益で理想的な関わり合いとは…

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プロフィール

神戸学院大学現代社会学部教授。1964年、奈良県大和郡山市生まれ。同志社大学文学部英文科卒業、The School of Public Polich, The University of Michigan 修了(公共政策修士)、新潟大学大学院現代社会文化研究科(博士後期課程)修了(経済学博士)。大和郡山市役所勤務ののち、旧労働省入省(国家公務員Ⅰ種試験行政職)。厚生省生活衛生局指導課課長補佐(法令担当)、新潟県総合政策部情報政策課長、厚生省大臣官房国際課課長補佐(ILO条約担当)を経て、2004年公募により兵庫県立大学大学院応用情報科学研究科助教授、その後教授。2014年より現職。2007年官房長官主催の「官民人材交流センターの制度設計に関する懇談会」委員、2008年からは国家公務員制度改革推進本部顧問会議ワーキンググループ委員を務める。主な著書に、『天下りの研究』『公務員バッシングの研究』(明石書店)、『政治主導はなぜ失敗するのか?』(光文社新書)、『間違いだらけの公務員制度改革』(日本経済新聞社)、『財務省支配の裏側』(朝日選書)など多数。

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