道元百話

  • 東方出版 (2016年9月5日発売)
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本 ・本 (268ページ) / ISBN・EAN: 9784862492708

作品紹介・あらすじ

『正法眼蔵』『普勧坐禅儀』『正法眼蔵随聞記』などから選んだ道元

禅師の百の言葉を手がかりにして、道元の生涯をたどりつつ、「生活

禅」を確立したその悟りの思想を学ぶ。

感想・レビュー・書評

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  • 序 道元禅師の生きた時代

    第一章 心身を放下して行く-求道の道元禅師
     道心の手本-宗教的環境/外見でなく人の徳を見よ-故事を伝える家庭の環境/無情によりて道心を発こす-出家/本来仏ならばなぜ修行するか-悟りの根源を問う/修せざるには得ることなし-禅の門をたたく/ほか

    第二章 出会いの禅-本物に会う
     修行とは一から十まで-老典座に会う/畢竟(結局)じて何の用ぞ-人に教える前に自分がそれになれ/学道の人衣食に労することなかれ-中国僧の修行の仕方/煩悩が消えたら仏に出会っている-如浄禅師と師弟の契り/ほか

    第三章 高き色に会わんと思う-求める人々
     道本円通-坐禅は仏と一体になる/生死憐れむべし休して又起こる-深草閑居の思い/無の施設かくのごとく可得なり-般若を説く/仏道をならふといふは、自己をならふなり-鎮西の楊光秀に与える/ほか

    第四章 一耳は説き一耳は聞く-禅の生き方を説き尽くす
     三徳円満し、六味ともに備わらん-台所の作法/作務は喜心・老心・大心で-労働の心/憎む心で人の欠点を見ない-注意と怒りは違う/得法せば比丘尼、礼拝を受くべし-法の中には男女一味/空ひろく鳥飛んで鳥の如し-坐禅の世界/ほか

    第五章 春は花夏ほととぎす-今ここで仏を証す
     苦界をして発心修行させる-運命の中でこそ仏を見よう/魔に誘われて発菩提心をおこす-仏縁の不思議/他のためして自分が楽しむ-自証三昧の世界/生老病死を場として無心に覚める-病を学ぶ/活きながら黄泉に陥つ-あの世で悟りを照らそう/ほか

  • 曹洞宗の本山、永平寺で買い求めた道元禅師が伝えた教えを100話でまとめている。

    内容は説法の1句とその解説を道元禅師の出家~入滅に至る時系列に関連させて書いており興味深いのだが、説法が当時のまま(?)記載されていて訳が無く、そのまま説明に入るのでちょっと全体的に分かりにくかった。

    それでも多くの句が代表著作である正法眼蔵から引用され、道元禅師の雰囲気を感じることは出来る。

    いいなと思ったこと
    ・修行を手段と見、悟りを目的とみると二つが別物になってしまう。喜びの上で、それを確かめる実践なのである

    ・死を直接体験した人は、自分のためでなく、大切な家族、友人、恋人のために尽くし、後悔ないようにしたいという考えが多くなる

    ・喜心、老心、大心

    ・生を丁寧に生き、死を丁寧に生きる

    ・四摂法

    ・人のために仏法を説くことは、人に理解させることと自分がより深く受け取る悟りが同時に成立している

  • ピッタリ100話にするのは難しかったろうに。著者を敬服

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著者プロフィール

1930年静岡県生まれ。大本山永平寺安居。駒澤大学仏教学部禅学科卒業、曹洞宗
教化研修所研修生・研修員。駒澤大学大学院修士課程修了。曹洞宗教化研修所講
師、主事、駒澤大学非常勤講師、可睡専門僧堂後堂、京都・竜宝寺住職。
著書に『観音経』(講談社)、『心が大きくなる坐禅のすすめ』(三笠書房)、
『良寛 日本人のこころの言葉』(創元社)、『どこでも坐禅 心を落ち着ける』
(洋泉社)など多数。

「2016年 『道元百話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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