ハウスメーカーと官僚がダメにした日本の住宅―日本の住宅の寿命26年、ヨーロッパは140年。その違いは!?
- ザ メディアジョン (2009年11月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862501141
感想・レビュー・書評
-
確かに100年持つような家を建てるべきであり建てたいと思う。この本を読み理想をもってこの建築家に家を建てたいと言ってみてもらいたい。おそらくほとんどの人が資金の面で挫折することだろう。
この国の家は土地を持っていれば建物にお金がかかりどちらも持ってない人には土地が高すぎる。どう考えても自分の理想の家が建つ要素を魅入られないのは自分だけなのだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本の住宅の寿命は26年と言われますが、正確な数字ではないと思われます。26という数字は、日本の高度経済成長期のはじめに建てられた「ウサギ小屋」からの建て替えも含まれるので、26年建ったら住めなくなるという意味ではないそうです。
確かに、ハウスメーカーと官僚のメンテナンス、リフォーム誘導戦略は成功しましたが、これからの若い人にはそれを支えるだけの資金力がないので、ハウスメーカーは方向性を改めなければ生き残れないと思われます。
ぼく的には、逆に居住可能年数を設定した上でシンプルな構造かつローコストと割り切った方が、その他への資金のバランスを調整することができると感じました。
しかし、それには持ち家に対する至上主義的価値観の見直しが必要で、真にユーザー側の視点に立てるアドバイザーが不可欠だと思いますが、日本のFP制度では限界があるような気がしました。 -
H21.12.28
著者の言うことは誇張でもなく事実なんだと思う。
ただ、官僚はハウスメーカーのためだけに工業化住宅を推進したわけではないのではないだろうか。質よりも量を優先しなければならない時代はあったわけで、場当たり的な行政がそのまま現在まで残ってしまったといえる。
明確な根拠を持ち合わせていないけど、税制上(新築は固定資産税や不動産取得税が安かったりとか)も中古より新築の方が有利だった気がする。あとは日本人の気質ね。家に限らず、新しいもの好きな面がとても影響していると思う。
世の中が低炭素時代を標榜しているだけに、今後は流れが変わるかもしれないね。不景気の影響もあるだろうけど、現に着工戸数は大幅に減っているし。著者のご活躍を期待します。