アナモルフォシスの冥獣

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  • Amazon.co.jp ・マンガ (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862529121

感想・レビュー・書評

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  • 先日、久々に『フラクション』を読み返して【※】改めておバカだなぁと感心し、
    未読だったこちらを購入。
    書き下ろし表題作+アダルト系雑誌掲載ナンセンス掌編。
    「アナモルフォシスの冥獣」のストーリーは、
    いわゆるドッキリ系の番組撮影中に事故で亡くなった人がいて、
    その人の霊を呼び出し、48時間、閉鎖空間で恐怖心と闘えるか――
    という、大金を掛けた肝試しイベント「アナモルフォシス」が催されたが、
    参加者が不可解な死を遂げていく……といったところ、
    ですが、これも『フラクション』同様、
    ミステリ小説における「叙述トリック」を
    マンガで表現するならどんな手法が可能か、という実験的な野心作。
    ちなみに、アナモルフォシスの元の綴りは anamorphosis で、
    プログレッシブ英和中辞典によると、この単語には二つの意味があって、
    ちょっとグロテスクな表紙画は一方の意を踏まえたものと思われる、が、
    もう一つの意味が物語の鍵を握っているので、
    ネタバレを回避するなら、読了まで辞書を引かない方がいいです。
    上手い、このタイトルは実に上手い。

    余談。
    掌編「転校生」は
    いがらしみきお『Sink』のパロディだろうか、違うか。

    【※】
     一昨年のレビューで
     > 何度も読み返すほど愛着が湧くかというと、それは、ちょっと、どうなんだろう
     と綴った当時の自分はウッカリしてました(笑)

  • 「アナモルフォシスの冥獣」★★★
    「美少女探偵 天外沙霧」★★★
    「雨女」★
    「おすそわけ」★
    「転校生」★
    「忘れ物」★★

  • 別の感想で「駕籠先生はエログロナンセンスだけじゃない!」みたいなことを書いたので、その例として本作をあげてみました。
    表題作であり書き下ろしの『アナモルフォシスの冥獣』を初読した時は「うわぁーなるほどなぁ」と感動したものです。この発想を思いつき、マンガという形にまで高めることが出来るのは、まさしく駕籠先生しかいないのでは無いのでしょうか。なにはともあれ、ほんとにすごいなぁ。
    と、『アナモルフォシスの冥獣』の余韻に浸っていたら、後半の怒涛の短編ラッシュで笑い転げるという(笑)。個人的には後半みたいな作品の方が好きだったりするのですが、それでもこのギャップにはやられましたね。流石です。なかんずく『忘れ物』なんて素晴らしすぎる。ほんとに頭の中どうなってるんだ笑。ああ、たまらんかったですわ

  • 表題作は発端となる事件とアナモルフォシスパートとカントクパートで起きる事件の雰囲気たっぷりな恐怖がまず好き。そんでトリック開帳時のおバカさとインパクトに完全にやられました。他の短編もグロ苦手だけど頑張って読んだよ。「改造」がお気に入り。

  • 確かにミニチュアって美しい。
    小さく小さく、、、
    大きく大きく、、、
    オチはやはりひどいどちらの意味でも。
    比較的にエログロはあまりなかった。
    話主体としておもしろかった。
    画力はかなり上がってる読みやすい。
    剋目せよ! この表紙!! やばい!!!

    駕籠さんはいつもいつでもすばらしい。

  • あんまり。。。

  • これは迫力があるなぁ。漫画の良さを上手く使ったミステリーだと思います。

  • 察するとネタバレです。

    一瞬何が起こったのかわからないんだけど、「あ!そういうことか」と腑に落ちてからもう一度読んでみたくなる。新本格的な仕掛けが楽しい。

  • 何かと話題のサスペンス仕立てのミステリー漫画。

    特撮現場を舞台にしたサスペンスだが、良い意味でバカミスなトリックは成る程と楽しめたし、リアル描写に徹した作画も上手い‼

    ただ万人が納得できるトリックか⁈と聞かれると少し難しい。作者の「読者を騙したけど別にアンフェアではなかったでしょ⁇ねっ⁇」なんてどや顔で言っているような心情が見え隠れしてしまうのでそれにムカついたらアウトかな。

    書き下ろしの表題作はエロ要素皆無なのだが、残りの短編はエログロナンセンスてんこ盛りの漫画なので、単行本全体で見ると読者をさらに選びそうな作品。僕は結構楽しめた口です。

  • さすがバカミス
    女の子可愛い

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著者プロフィール

駕籠真太郎(かご しんたろう)
奇想漫画家を自称しており、エロ、グロテスク、猟奇、スカトロ、ホラーといったサブジャンルに留まらず、人間という存在を弄り倒す人体改造や人体破壊をネタに狂気的な世界を描いている。
ソ連や太平洋戦争を扱うこともあるが、それらのジャンルを下敷きにしたSFやメタフィクション的な構成をもっとも得意とし、「駅前花嫁」などのように作風的にはブラックユーモア、毒のある笑いが中心的である。
2002年からはイベントに参加したり個展を開くなど活動の幅を広げ、不道徳な排泄物を精力的に展示している。
2010年『フラクション』で第三回世界バカミス☆アワードを受賞。
2013年、第19回『Salon del MANGA de BARCELONA(スペイン)』で、スペイン漫画界で貢献度&話題性の高かった日本漫画家として受賞するなど海外での評価も高い。
2014年、LA出身アーティストのフライング・ロータス「You're Dead!」のアートワークを手がける。
現在では青林工藝舎の漫画雑誌『アックス』を中心にアブノーマルな作品を発表している。

「2023年 『駕籠真太郎画集 死詩累々[新装版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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