- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862632487
感想・レビュー・書評
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ベタなシンデレラ物語かな、と思って読み始めたら大間違い!笑えるし、涙腺がじわっとするし、ロマンチック以上の展開があって、大満足な読後感です。
なんなんだろう、この手のハナシは下手するとすごくありがちで、あーまたか、みたいな感じになるんだけど。。。
こんなに面白く感じるのは、話のあちこちに散りばめられた伏線や、エピソードのせいかも。「服を脱いでサイズを計れ」や「三十五点」と叶が言い放つセリフも、百合も、車えびも、そのひとつひとつが読み手の意表をついていて、しかも後々感動を呼ぶクライマックスへの鍵になっています。
なかでも、へその曲がった傲慢で厭味な叶と、ピュアだけど負けず嫌いな朋也との互角な攻防戦は何度読んでも飽きません!面白すぎです。
勘違いすれ違いで相手のことをお互い誤解しながらも、次第に惹かれあっていく過程がひしひしと伝わってきて、引き込まれるように最後まで読み通しました。
さくらんぼのゼリーのエピソードがお気に入りです。アルコールに弱い朋也を誤解して混乱して、果てに朋也を意識し始める叶が素に戻っていてすごくいい。
三上さん、ちょっとクセモノなところが話を面白くしてます。この人が叶にちゃんと説明してればこうはならなかったですよね。
高校の寮での、修一や柿崎との会話も楽しい!朋也がどんな事考えて日常を過ごしてるのか彼らたちの会話から垣間見えます。
ロマンティックだけじゃなく、笑えるだけじゃなく、エロだけじゃなく、根底に情愛がしっかりと描かれているところが魅力です。
最後のSSはどれもオチが大爆笑です!!「祈り」は甘くて胸がじんとする話。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
俺様人嫌い医者×健気だけど負けず嫌い高校生
年の差・俺様攻め・溺愛・健気だけどしっかりもの受け・過去の絡み・・・・・
王道です。
最初の方はあまりに攻めが頑なでむむっと思ったけど、なんだか一気に気持ちが傾くwww
あまりその境界線が見えない感じだけど、気がつけば終幕で溺愛デレがなんかもう可愛くて。
受けも痛みがわかる子だから、嫌なことも自分の中で消化しながらでも、負けず嫌い精神で突っかかって。
しっかりものだけど、健気って・・・ツボです、ホント。
可愛いやり取りもあり、最後のショートストーリーが良かった!!
小ネタ集と言われればそうかもしれないけど、ああいうちょっとしたからかいネタとかがちりばめられてて、その後の二人の関係やラブラブさが見えてすごく良かった!!
☆4.4 -
最後の書き下ろしがよかった!!
ひちわさんの作品は、展開が絶妙に鬼畜なのでけっこう読んでてびくびくする作品が多いのですが、これは比較的ソフトな部類。
受も攻も、ひちわさんらしい負けず嫌いのいじっぱりです。
年の差CP、傲慢攻が好きな方におすすめ。
楽しく笑わせていただきました♪ -
久しぶりに最後の1ページまで大満足な作品でした^^
俺様年上攻×健気受、大好きです!
大人になってからの二人の第一印象こそちょっと驚きな展開ではありましたが、中身は本当にきれいなお話だし、二人の気持ちが向き合っていく様が自然に描かれていたと思います^^
あらすじだけ読むとエロい感じがしてしまうので、なんだかもったいない感じがします。エロ好きな人には物足りないだろうし、ピュアなお話好きな人だとあらすじ読んだだけだと手を出しにくいから…!
ピュアなお話が好きな人にはぜひ読んでほしいです^^ -
★2.5。お話はとても面白かったし、横柄なおっさん攻は好きだし、世話焼き受も好きなんですが…なぜか萌えツボはあまり刺激されず。
トラウマがあって心閉ざす攻を受が癒していく話でしたが、個人的には逆の方が好みだったからかも。
こればかりは相性ですね。 -
読み始めた辺りから、もう結末は読めている。
タイトルからも、絶対ハッピーエンドになるってわかっている。
それでもその過程を見たいと思わせる。
ラストのこの一文に早くたどり着きたくて、
でももうちょっと見ていたくて悶々としました。
秀逸。 -
タイトル:12時の鐘が鳴る前に
著者名:ひちわゆか
イラスト:円陣闇丸
出版社/発売元:リブレ出版
シリーズ名:ビーボーイノベルズ
発売日:2007年09月
ISBN:4862632483
税込価格:945円
■Story■
「服を脱いでサイズを計れ。胸からだ」
朋也が家政婦として訪れた、荒れ果てた屋敷。
そこの主・叶は皮肉屋、傲慢、人ギライと三拍子揃った嫌な男だった!
出会うなり「乳首のサイズを計れ」と高飛車な命令。
当然反発した朋也だが、だんだん叶の隠れた面を知り、彼に惹かれていって…!?
門限の12時までに帰らなければならない高校生家政婦と、
世をすねた医者の、ひちわゆか的シンデレララブ新装版!
ショート連作書き下ろし有り。
■カップリング■
【攻】叶公顕/かのうきみあき(30代)医師
【受】朋也/ともや(17)高校生
■感想■
大人げない態度を取られても、負けず嫌いが勝るあたり
朋也って、ぜったいに損して生きていくタイプなんだろうと思った。
でも、彼は彼なりの心の闇(トラウマ?)のために、
損な行動を好んで引き受けてしまうと言うことがわかり、
読みながらぜったいに幸せになって欲しいと願った。
シンデレラのようなおとぎ話ではないけれど、
「いつか運命の人が」と想い続ける朋也の
ロマンティックな感性を植え付けた人物が、羨ましくもあり憎らしい(笑)
老医師の「うちはドロップアウトした医師の駆け込み寺じゃない」と言う、
温かくもキツイ一言に気付かされた叶は、
きっと技術だけでなく患者の心をを癒す素晴らしい医師になるだろうと思った。 -
お、面白かったー!
BLしすぎずナチュラルな恋愛模様がかわいらしかった。 -
最初あらすじを読んだ時には、どんなイロモノ作品かと戦々恐々だったんですが……いざ読んでみたら全然そんな事はなく。寧ろ凄く良かったです。話の作り方が本当に上手いと思う。細やかな伏線の張り巡らし方が本当に素晴らしい!(冒頭のアレはまぁ……判り易いお約束的なアレなので、そこは置いといて)
読んで良かったなーと思った作品でした。