月に笑う〈下〉 (ビーボーイノベルズ) (B-BOY NOVELS)
- リブレ (2009年12月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862637000
感想・レビュー・書評
-
後半、家族だと思って信じてきたものから裏切られ追い詰められていく山田。不幸な生い立ちからヤクザになるしかないと思っていたけれど、ヤクザになるには優し過ぎる繊細さ。その弱さも引っくるめて全てが愛おしい。
そして、路彦の甘ったれの中に見え隠れしていた肝の座った強さ!極限状態になって泣きながら路彦に縋る山田を優しく包み込む路彦…まさに下克上的展開なのですが、そんな軽い言葉では語れない程、紆余曲折を経てやっと愛に辿り着いた自然で必然な流れだと思います。
背中の龍が、ヤクザになりきれない山田を笑っているかのように滑稽ながらも美しい。
僕の人生のそばに来てくれてありがとう…なんて素敵な愛の台詞(*^^*)を恥ずかしげもなく言ってしまう路彦と悪態をつきながらも嬉しくて涙ぐんでしまう山田にキュンキュン\(//∇//)\します。読んでいる私も胸が熱くなり涙したラストでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「もう、何も考えなくていいから。僕のものにしてあげる」
組長の息子惣一につく信二と、信二にヤクザをやめてほしい路彦のお話。
後半かーなりハラハラしましたが(木原さんの作品ということもあり笑)落ちるところに落ちてくれてよかったよかった。そしてラブ度の方はずっと高いイメージ。
下巻はずっと信二視点なこともあり、路彦以外頼れる人がいなくなったあたりの信二のズタズタな心中がダダ漏れで、可愛そうで可愛かった~。
空回りまくりの信二さん素敵(笑)そんな信二さんが大好きなみっちゃん最高。
上巻と下巻で、同じような状況下で2人の立場が逆転しているシーンがありますが、そこで2人の性格の違いと歳月を感じました。信二の方が脆いのか、愛が深まったのか・・・両方か。
なにはともあれ、今作も非常にのめり込ませていただきました。ありがたやー! -
散々焦らして、そう来るのねって。逆になると考えてなかったから、路彦の様子がおかしいシーンが可愛く見える。
そして、やっぱり信二はどこまでも言葉足らずで、小心者で、人思いの優しい男故に物事が通じ辛いんだけど、路彦の信じる強さと粘り強さで繋ぎ止められたって感じが凄く男を感じて良かった(^^) -
ヤクザに入り込むといい終わりはないと思っていたので…、いい形に収まってよかったです。
それにしても、愛の逃避行は上手くいくのを見たことがないものです。
上巻ではいじめられっ子だった路彦を信二が救うという構図でしたが、年月が経ち、下巻では全くの逆で、自分の在り方に思い悩み最後は追い込まれる信二を路彦がばっちり救ってあげていますね。表紙も含め、この対比が嬉しいです。
個人的に、強気な人が泣かされるの好きなので。(^^; といっても路彦もぼろぼろ泣いてますが。2人とも泣き虫、可愛い二人組だ。
信二さん、路彦、2人ともお互いに出会えてよかったね…。 -
やくざBLは多いけど、この本に出てくるやくざは、年々厳しくなる取締りのせいで儲からず格好もつかず解散したりする。そんなにコツコツと悪事を働いたりテキ屋働きができるなら、おまえ堅気で暮らしてけるで、とか言われてる。ファンタジーじゃないやくざで面白かった。
BLも、私のすきな、年上のお兄さんが好きな少年、からの粘着質に尽くす年下攻めで、大変よかったです。喧嘩しすぎなんだけど、喧嘩してるシーン面白くてすき。 -
思った以上にBLだったかなぁ。
面白かったけれど、漫画でもヤクザがらみのBLをいくつか読んでいたからか、身近でないからか。BLだなぁーという感想。
じれったさもなく、すこしいろんな意味でハラハラする感じ。 -
山田、組からも解放されて、路彦のところに戻れてよかった。
最後、うるっときました。