ミステリー

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  • 短歌研究社
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  • Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862726247

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  • NHK学園短歌講座専任講師も勤められている藤島秀憲さんの第三歌集。
    平成25年(2013)から令和元年(2019)までの6年間を収めてある。
    ときにシリアスに、ときにシニカルに、自らの人生を歌に詠んでらっしゃると思う。
    ときおり亡くなった「ちちはは」のことが詠われている。
    「ちちはは」は亡くなってからも子に影響をあたえる存在なのだな、と、父母を亡くしたことのない私には感じる。
    55歳で結婚されるのだが、歌がもう、弾けんばかりに嬉しさがこもっていて、こちらまで照れた。
    藤島さんの縁ある土地らしく、能登を詠んだ連作『窓』も載っている。

    [能登に来て海の不思議を語りだす来春は我が妻になる君]『窓』

    [「あの場所」で君に伝わるあの場所に行こうよ花を浴びに行こうよ]『声』

    [匂いから金木犀は咲きにけり父いて母いてわれもいた日々]『空』

    老いゆく父母を時系列に詠んだ連作『父さんでしたか』もいい。




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著者プロフィール

1960年、埼玉県生まれ。法政大学経営学部卒業。
1999年の秋に短歌を始め、2001年の夏に「心の花」入会。
NHK学園短歌講座専任講師。
歌集は『二丁目通信』(現代歌人協会賞、ながらみ書房出版賞)、『すず
め』(芸術選奨文部科学大臣新人賞、寺山修司短歌賞)、『ミステリー』(前
川佐美雄賞)、短歌日記2019『オナカシロコ』の4冊。

「2023年 『山崎方代の百首』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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