チョコレートの真実 [DIPシリーズ]

制作 : 北村 陽子 
  • 英治出版
3.80
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本棚登録 : 418
レビュー : 47
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862760159

作品紹介・あらすじ

カカオ農園で働く子供たちは、チョコレートを知らない。児童労働、政府の腐敗、巨大企業の陰謀…チョコレートの魅惑的で危険な世界へ。気鋭の女性ジャーナリストが徹底取材した、今なお続いている「哀しみの歴史」。

感想・レビュー・書評

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  • ▼福岡県立大学附属図書館の所蔵はこちらです
    https://library.fukuoka-pu.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=150645

  • チョコレートが南米の暴虐な植民地支配からアフリカ奴隷貿易、時を経てアフリカでの栽培開始による一次産品モノカルチャー化と市場価格暴落による農村の破壊と飢餓、そして人身売買を伴う児童奴隷労働な実態を追った迫真のノンフィクション。
    HERSHEYなどの多国籍食品メーカーによる第三世界の収奪と労働環境に対する冷淡さは心を冷め冷めとさせます。

  • 2015年28冊目。

    決して甘くない、ビターなチョコレートの歴史。
    「神々の食べ物」と呼ばれるカカオを巡って、遥か3000年前から生産者と消費者の間には格差があった。
    輸出先で何に使われるかも分からないまま過酷な労働状況でカカオを収穫し続ける少年たち。
    その闇を深く追求すれば身の危険が生じるジャーナリスト。
    見せかけのだけの慈善で都合の悪い事実から目を背ける巨大企業。
    世界史が生み出した歪みの縮図が描かれている。

  • [ 内容 ]
    カカオ農園で働く子供たちは、チョコレートを知らない。
    児童労働、政府の腐敗、巨大企業の陰謀…チョコレートの魅惑的で危険な世界へ。
    気鋭の女性ジャーナリストが徹底取材した、今なお続いている「哀しみの歴史」。

    [ 目次 ]
    序章 善と悪が交錯する場所
    第1章 流血の歴史を経て
    第2章 黄金の液体
    第3章 チョコレート会社の法廷闘争
    第4章 ハーシーの栄光と挫折
    第5章 甘くない世界
    第6章 使い捨て
    第7章 汚れたチョコレート
    第8章 チョコレートの兵隊
    第9章 カカオ集団訴訟
    第10章 知りすぎた男
    第11章 盗まれた果実
    第12章 ほろ苦い勝利
    エピローグ 公正を求めて

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • チョコレートの原料のカカオ豆。古くから歴史があり疲労回復の食物として重宝され通貨の代わりにもなっていた。コロンブスがカカオをスペインへ持ち帰り、イギリスがスペインからジャマイカを獲得してからカカオの生産拠点としてキャドバリー社はチョコレート会社として発展する。
    20世紀初頭、カカオの生産にはすでに奴隷制度が関わっていることを、クエーカー企業でさえ目をつぶってきた事実。アメリカ資本主義の欺瞞がここに。

    アメリカのハーシー社はもともとはキャラメルを製造していたが、創業者はキャドバリー社の製造を参考にし、アメリカでチョコレート産業が花開く。雇用を促進し、住居を確保し、孤児院までつくる優良企業に発展するが、従業員のストライキの憂き目にも合う。

    主にコートジボワールでの子供奴隷による生産の話が中心だが、近隣のマリやブルキナファソからの出稼ぎ労働者をコートジボワールが排斥し、近年の内戦でさらに混乱するという現状も語られる。

    この問題の根が深いのは、コートジボアールの児童労働だけれではなく近隣のさらに貧国から仕事を求めてカカオ産業を目指すこと、よって国は利権のために安い労働力を求め、弱者が搾取されることは止めようがなく、そして結局、西アフリカ全体の貧困の問題ということに立ち戻ってしまうということだ。

    大麻もコーヒーもカカオも嗜好性の高いものほど外貨を稼げるがゆえに発展途上国にとってみれば金のなる木に見えることだろう。
    大麻なら倫理的な問題もあるが、コーヒーよりもさらにポピュラーなカカオ、なんといってもチョコレートは子供から大人まで需要がある。

    日本も貧しい時代は子供を働きに出すというのは珍しいことではなかっただろうが(富岡日記ではなく、あゝ野麦峠のイメージ)そこで今の時代に、個人がなにを選択するのかということを考えると途方に暮れる。

    個人的にはチョコレートが好物というわけではないのだが、カカオの生産がコートジボワールの児童奴隷によるもので、その恩恵を世界が受け取っているのであればもはやチョコレートを口にすることに罪悪感を持たずにはいられない。

    (なお、読後に調べたところ、日本のチョコレートメーカーのカカオの仕入れ先はガーナが中心である。ガーナについてはこの本には全くの情報がない)

  • Tシャツのような世界規模の搾取の話が書かれた経済の話。
    そう踏んで手にとったが、心が痛くなる奴隷労働の話に辿り着いた。
    ナイロビの丘がさもドキュメンタリーだったかと思わせる内容。
    チョコだけの話ではないし、胡散臭い本で一面が書かれるような利益に関わる腐敗には太刀打ちできないのだろう。
    もっと卑近な世界でも利権のために暗躍する人はいるし、結局群集として見ぬふり以外の選択肢は思いつかない。
    切ない話だった。

  • カカオ農園で働く子供たちは、チョコレートを知らない。

    --
    Bitter Chocolate ―
    http://www.eijipress.co.jp/book/book.php?epcode=2015

  • チョコレートの歴史としての前半部分は非常に面白いが、おそらく作者の言いたいことではないのだろう。
    巨大企業は必然的に生産者を搾取できる力を持つ。例外の無い法則がこのような夢のある業界でも成り立っているということだ。

  • カカオ農園で働く子供はそれが何になるか知らない。
    コートジボワールに行けば自転車が買えると隣国マリやブルキナファソから来た子供はだまされてカカオ農園で働かされるが給料をもらえることもなく搾取されている。穀物メジャーのカーギルやADMが買い付け、製菓メーカーがチョコレートを作る。児童労働を禁じる法律に対して製菓メーカーは調査をしぶり、見ないふりをする。
    子供達を働かせる農家も儲かっている訳ではなく、カカオの集配人は私兵に賄賂をせびられ、カカオ公社は権力と結びつき輸出した代金は闇に消える。
    チョコレートを食べる人が責任を感じる事はないが、真実は苦い。

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