自滅する企業 エクセレント・カンパニーを蝕む7つの習慣病 (ウォートン経営戦略シリーズ)
- 英治出版 (2008年4月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862760197
作品紹介・あらすじ
ある衝撃的な事実がある。かつて「エクセレント・カンパニー」と呼ばれた優良企業のほとんどが、その後十年のうちに、破綻したり、買収されたり、深刻な経営危機に陥ったという事実だ。1970年代、「フォーチュン500」に載った「優良」企業の平均寿命は50〜60年だった。それが今や、なんと10.5年にまで縮まっている!なぜ、企業は行き詰まるのか。なぜ、過去の成功企業があっという間に凋落してしまうのか。多くの場合、原因は他者との熾烈な競争ではない。真の原因は、どんな企業も患いかねない7つの「自滅的習慣」にある!現実否認症、傲慢症、慢心症、コンピタンス依存症…日々の業務の中で陥りがちな習慣が、死に至る病をもたらすのだ。本書は、数多くの事例をもとに、多くの企業を蝕む「習慣病」の症状・病因を徹底解剖し、適確な処方箋と予防法を示している。成功のためには、自社や職場の状況を謙虚にとらえて、体質改善に取り組むことが不可欠だ。経営者や管理職層の方々はもちろん、組織に属するあらゆるビジネスパーソンにとって示唆に富む一冊。
感想・レビュー・書評
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経営者目線で企業体質について述べられている
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「<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061834711/ichiromarin09-22/ref=nosim" target="_blank">エクセレント・カンパニー〈上〉</a>」、「<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/406183472X/ichiromarin09-22/ref=nosim" target="_blank">エクセレント・カンパニー〈下〉</a>」で取り上げられた当時卓越した企業の多くが、経営難にあえいでいたり、倒産したり、買収されている現実がある。なぜか? 本書では、その理由を、現実否認症、傲慢症、慢心症、コンピタンス依存症などからなる7つの習慣病に求める。経営者視点であるため普通のビジネスパーソンには役に立たないという向きもあるようだが、私はそうは思わない。どのような小さい組織であろうとも、本書が指摘する7つの習慣病による堕落はあり得る。実際にこのような習慣病により非効率極まりない組織も知っている。 ということで、どのような小さい組織であれ、自ら統括しているグループを持つ方にお勧めしたい。
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THE SELF-DESTRUCTIVE HABITS OF GOOD COMPANIES ... And How to Break Them ― http://www.eijipress.co.jp/book/book.php?epcode=2019
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■優良企業の自滅的習慣
①現実否認
・「我々は違う」症候群
・「自前主義」
・「正当化」
②傲慢
③慢心
④コア・コンピタンス依存
⑤競合近視眼
⑥拡大脅迫観念
⑦テリトリー欲求 -
外部から見える企業の姿と内実は大きく違うこともある。
なかにいる内部監査人にとって、少なからぬエクセレント・カンパニーが破滅に陥った要因を知っておくことは有益。
エクセレント・カンパニー、ビジョナリー・カンパニーを読んで感銘を受けたなら、なおのこと、本書を読んでほしい。 -
「エクセレント・カンパニーを蝕む7つの習慣病」というサブタイトルに、自分の会社はどうなんだろうと気になって購入。
7つの習慣病とは、
- 現実否認症 (神話、定石、正統という呪縛)
- 傲慢症 (おごれるものは久しからず)
- 慢心症 (成功は失敗のもと)
- 競合近視眼症 (諸刃の剣)
- コア・コンピタンス依存症 (忍び寄る伏兵)
- 拡大脅迫観念症 (右肩上がりの幻想)
- テリトリー欲求症 (コップの中の縄張り争い)
というものらしいです。
何でしょうか、やはり慢心だったり、傲慢だったりしたことは自分の会社にもあったのかなあ、と思ったりします。
予防は治療法に優ります、ということですので、気をつけましょう。 -
本を読んでくれた書店の方の感想です。
「「いい加減に、目を覚ませ!」と頭を突然叩かれるような痛快な本でした。
何だか憎たらしく聞こえてきそうな訳の仕方、この内容だからこそ説得力がある、かっこいいなという感じです。
さまざまな企業が蝕まれていってしまうのは社員のモチベーションが低いせいではない。景気が悪いとか国が悪いとか、そんなことは関係ない。私たちの周りが今まで目を向けてきた問題はきっと的が外れています。この本が取り上げている「習慣」に比べたら、後から湧いてきたような問題をたとえ解決したとしても、微々たる、表面的な治療にしかならないでしょう。
まさにがちがちになっていた固定観念を剥がされました。それは会社が危ないから云々という事例に限らず、自分も人間である限り、何も考えず過ごしていれば間違った方向に進みだすという危機感を持つことにもつながります。この習慣を見直し、改善するべきなのは決して巨人だけではないはずです。この本を読んで、「自分は明日からどう仕事に取り組むのか、人間として充実するための人生を切り拓いていくのか」と作戦を練りだしています。
企業というものは、働く人とその家族皆を幸せにするためにあるもので、それをできない企業は存在してはいけません。それを許すべからずと書かれたのが本書であり、世界中の経営者、働くすべての人々はこの本に書かれている「蝕まれないための習慣」を身に付けるべきだと思います。そうでないと、企業で働く人達を幸せにしてあげられません。私たちの生きる目的は、結果としてどれだけの人を幸せにできるかということだと思っています。」 -
7つの習慣病
・現実否認症 神話、定石、正統という呪縛
・傲慢症 おごれる者は久しからず
・慢心症 成功は失敗のもと
・コア・コンピタンス依存症 諸刃の剣
・競合近視眼症 忍び寄る伏兵
・拡大強迫観念症 右上がりの幻想
・テリトリー欲求症 コップの中の縄張り争い
どの症状も大概の企業に当てはまっていそうだ。
対策として、これらの症状はどの企業でも起こることであるということを意識することだろう。 -
ただのコメントです。
企業の成長が見込めないこと、衰退していくことに対しての問題点と解決策が書かれている。
人間にも当てはめてることであり、イメージしやすくなっている。
(大)企業がどうして衰退していくかの例を挙げており、
多くの経営者が自社の問題を挙げているような錯覚に陥ることもあるだろう。
時代時代で、企業が陥る問題点は変わっていくが、
問題が起きる前に、防ぐ意識があるのかが大事であると
実感する本である。
後から問題が起きた理由はいくらでも考えることが出来る。
問題が起きて、いかに被害をとどめるか、
簡易に、短期的な利益を求めて問題を解決することの危険性も実感する。