- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862760579
作品紹介・あらすじ
経済はリセットできないけれど、私たちの考え方は変えられる。忘れられてきた3つの経済を取り戻し、ほんとうに豊かな社会を築くには?注目の女性社会科学者アイスラーが語る「真の国富論」-経済システムの根本を問う衝撃作。
感想・レビュー・書評
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新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、3階開架 請求記号:331.1//E39
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何かがおかしい経済。
何かがおかしい政治。
何かがおかしい常識。
それを知って、ではどうするのか?
その答えの1つの参考になる1冊。 -
これまで、社会を考える視点、論点(福祉・教育への投資の重要性、外部不経済、男女関係のあり方など)に、個々には触れてきたけれど、それをどうまとめようかと考えていたところに、この本を紹介された。リーアン・アイスラーさんは、この本で「思いやりの経済」として統合して、分かりやすいビジョンを提示してくれている。読む価値のある一冊。
企業人、公共セクターの人、市民活動家、アーティスト、教育者、あらゆる人に手にとってほしい。 -
Care, Caregivingをキーワードに経済学を再構築しようという意欲的な提案の本。本書を読むときには、最も必要とするものを念頭に読んでほしいという。著者は、思いやりやパートナーシップが大切だと考える。にもかかわらず、これまでの経済学では軽視されてきた、と。
これまで中心的に考えられてきた市場経済。しかし、経済には他にも、家庭経済、地域非貨幣経済、不法経済、自然環境経済、政府経済といった分野がある。そして、最も大切な「資本」でもある人を育む場である家庭経済こそが、中心経済であるという。
市場経済はからの反論に対しては思いやりがよく見られる社会のほうが、市場経済にとってもプラスになっていると反論する。
時代の流れの半歩先を行く、もしくは、時代の流れを作り出す思想だ。 -
100110朝日新聞書評
「思いやりの経済学(ケアリングエコノミクス)」 -
著者は、社会学、法学、経済学、哲学など学んでいるので、偏りのない思想をもっていると思えました。
「私達人間にはこれほど偉大な思いやりと理性と創造性があるのに、なぜ私達の世界では、これほどまでに多くの残酷で無神経な行為や破壊が行われていきたのだろうか?」
からはじまり、
「思いやりや世話をする」という考えの重要性をときながら、
どのように世界を変えていかなといけないのかということをいっています。
論点は、
「支配のシステムからパートナーシップ(思いやり)のシステムへの移行が必要である。」
というところ。
歴史的な事実から、
そして、社会、精神学的に、
支配のシステムが及ぼす数々のマイナスの影響。
そして、パートナーシップのシステムがもたらす、
一国、そして世界的なプラスを説いています。
あらたな経済の見方ができる。
そんな本です。