2人が「最高のチーム」になる―― ワーキングカップルの人生戦略

  • 英治出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862760937

作品紹介・あらすじ

成果を上げる秘訣は、「家庭」にありました。共働き&子持ち経営者2人が悪戦苦闘の果てに生み出した生活術。見えてきた新しい夫婦のカタチ…。

感想・レビュー・書評

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  • これから海外に行くのだが、帰国してからの人生計画はどうするか。ちょっと不安になったので、まだ結婚願望すらないが読んでみた。

    夫婦共働きの家庭が増えている中で、本書はそのバイブルになると思う。同時に、まだ結婚する予定がない人に得られる示唆が多い。
    読むことで結婚や出産、育児休暇前後の仕事などについて不安がなくなる。

    著者は自らワークライフバランスを日本企業に広める仕事をしている小室氏と病児保育に励まれているNPO法人フローレンスの駒崎氏の2人である。
    実際に子育てをされた中での気づきが随所に見られ、本人たちいわく、当時の自分たちに言いたいことを盛り込んであるというので、説得力もある。

    今後結婚する場合は、妻にもこの書籍を読んでもらい、お互いが協力し合える家庭を築きたいと思う。

    ■参考になった箇所
    ・全体の約7割の女性が妊娠を契機に退職している
    (内閣府・国民生活白書(H18)
    ・夫婦ともに仕事にやりがいを感じながら、子育てを楽しみ、地域社会に参加し、人間としての視野を広めていく。
    ・児童心理学では、「自己肯定感」、「自己効力感」を2つを小さい頃にもてるかどうかが、その後の人格形成の根幹に大きく関わる。
    ・育児休業は、取る側とほかのメンバー双方にとって、新たなチャンスと成長の機会をもたらす
    ・結婚を境に退職して、その後パートで就労する場合と育児休業を数回とって職場復帰して働き続けた場合とでは、一人の女性の生涯賃金の差額は5千万~2億円にもなる(内閣府・国民生活白書(H17)

  • ワークライフバランスで有名な小室さんと
    駒崎さんというNPOを運営なさっている方の共作です。

    実はワークライフバランスという言葉があまり好きではなく、
    小室さんの本は敬遠していたのですが、、、(笑)
    夫婦での共同生活という視点から見ると、
    ワークライフバランスというのは必ず必要なもので、
    自分が最近結婚したということもあり、読んでみました。

    男と女の価値観の違いや上手に家事を分担する工夫、
    夫婦のコミュニケーションを上手に取る方法等、
    考え方(マインド)から実際の行動レベルに落とし込んだ具体案まで、
    幅広くカバーされているのが魅力的でした。

    自分が知らないだけかもしれませんが、
    こういう類の本は珍しいのではないでしょうか。
    そういう意味では貴重な本だと思います。

    夫婦でこの本を読み、たたき台にして、
    お互いの考えをすり合わせたりすれば、
    きっと楽しい夫婦生活になるのではないかと思います。
    そういう意味では夫婦で読むべき本と言えるのではないでしょうか。
    最近結婚したカップルやこれから結婚を考えているカップルに
    お勧めです。

  • 2011年の本のため少し古いが、この時期にここまで考えている人たちがいたのか。
    「子供が幼い時期に親がまずすべきなのは自己肯定感と自己効力感を持たせることだと考えています。お金をかけて外国語の教材を買ったり、やりたがってもいない習い事をさせなくても、親子で話したり、一緒に食卓を囲んだりといった時間こそが大切だと思っています。技能の注入ではなく、人格の基礎的な土台作りに注力する方針を打ち出しています。」

  • 共働き&子持ち経営者2人が悪戦苦闘の果てに生み出した生活術
    見えてきた 新しい夫婦のカタチ……
    景気や社会のあり方の変化から、カップルが二人で働く「共働き」が当たり前になりつつある時代。
    ワーキングカップルの実践者であり、働き方変革のプロでもある
    (株)ワーク・ライフバランス代表取締役の小室淑恵さんとNPO法人フローレンス代表理事の駒崎弘樹さんの二人が、
    男女双方の立場を踏まえ、自身が実践している「生活術」を紹介。
    不安的な時代を夫婦でタッグを組み、主体的に、そして楽しく生きていくための知恵と勇気が得られる1冊。

    <サマリ>
    ・「夫+専業主婦の妻」というのがスタンダードだったのは、過去50年程度だけ。長い歴史からするとほんの一瞬。
     なのでこれはスタンダードでも何でもないので、親世代と同じスタイルをする制約は1ミリたりともない。

    ・「結婚イコール終着点」ではなく「結婚がスタートライン」でそこからお互いに成長していくと考えるべき。

    ・「共働き=テニスのダブルスペア」みたいなイメージで、互いにカバーしあえる存在・間柄になるといい。

    ・女性には男性と比較すると決まったロールモデルが少なく、なんだかわからないけど不安になることも多い。男性はそこを理解しておく必要がある。

    ・女性が感情的に怒って、男性に「次からこうしてよ」と言っても定着しない。
     なぜなら怒られた記憶を忘れたいと思って抹消すると同時に、次からこうしてと言われたことも合わせて抹消される傾向にあるから。
     それよりはたまにできたときに思い切り褒めるとそのうち言わなくても勝手にやるようになる。

    ・男性は権限を獲得するのが好きなので、家事も「タスク1つ」ではなく「まるっとキッチン領域」みたいに裁量権を与えるといい
     そうすれば仕事と同じ感覚で創意工夫してやってくれるはず。

    ・家事分担するときは、家事の個数で均等にするのではなく、家事のボリュームや難易度によってポイントの重みづけを行い、
     ポイントが同じぐらいになっているかをベースに考える。「義務」という感覚から「ゲーム」感覚にシフトしていく気持ちを持つ。

    ・全部100%ではなく「これは60%、これは80%、これは拘って120%目指す」みたいにメリハリをつける

    ・「正統的周辺参加」を行い、できるスキルセットの幅を徐々に拡大していく
     comment:下流の仕事から順番にやって覚えていき、徐々に上流の重要な仕事をできるようにしていく
          例:料理だったらレシピや具材が用意された状態で、指示されたとおりにまず作るところから始める
          例:システム開発だったらまずテスト工程からはじめて、実装⇒設計⇒要件定義⇒PJ管理みたいにステップアップする

    ・観客ではなくて「プレーヤー」になること
     普段は「ミルク、オムツ、お風呂」は対応しないけど、いざというときには自分でなんとかできる、、、、なんてことはない。
     日頃からやっていない(練習していない)人が試合(実際の場面)で成果を出すことはできない。
     「やったらできる」と「実際にやれる」は別物なので、当事者意識を持って自分事として対応すること。

    ・家計を安定させ、貯蓄を増やす最も確実な方法は、資産運用ではなく、「夫婦がともに健康で働き続けられる」である。

    ・「何をすれば成功なのか」よりも「何をすれば幸せなのか」という価値観にシフトすること。

  • 2人が「最高のチーム」になる―― ワーキングカップルの人生戦略
    著:小室淑恵 、 駒崎弘樹

    すべての人がその人らしく生き、働いて、幸せになるためのお手伝いをしたい。仕事とは生活の一部であり、切り離せるものではない。生活の質が上がることは仕事の質が上がることであり、家族と職場、そして社会をも、よりよいものとするはずである。

    本書の構成は以下の7章から成っている。
    ①あなたの「結婚観」はバージョンアップしたか?
    ②コミュニケーション戦略
    ③時間戦略
    ④妊娠・出産戦略
    ⑤育児戦略
    ⑥お金戦略
    ⑦ワーキングカップルを続けるために

    我が家は現在ワーキングカップルではない。
    本書を手に取ったのは、職場におけるワーキングカップルに対して理解を深めたいという点と、ワーキングカップルと同じくらい自分が育児や家事等に携わることでさらに家庭をうまく回転させたいと思ったからである。

    それぞれの家庭、各人の考えや価値観によって正解は異なる。トレンドがあるもののそれが正解かどうかは当事者が決めることであり、答えがでるのは何年も先のことになる。しかし、ある程度お互いの価値観をすり合わせながら納得しながら協働していくことが求められる。

    そして、当事者だけではなく、多くの周りの人の理解と協力があってそれが成り立っているという当たり前の感謝を忘れてはいけない。

  • フローレンスは気になる会社だったので社長のことを知れてよかった。
    子育てを通じて地域への参加をしようと思った。よき市民になることは、子育てや人生にメリットを享受できることにもなる。
    復帰したらCSRとかもやりたいなぁ

  • 会社で講義を聞いて感銘を受けた小室淑恵さんの本。
    出産や介護で仕事を続けられなくなるのはこれからは当たり前。性別関係ない。そのため会社を辞めずに働ける環境作りが必要。女性もこれからは働く時代。夫婦で働いて互いを支え合う。働きたいと思ってる主婦はぜひ働こう。
    講義のときほどは感銘を受けなかった。

  • 働き続けることは自立をすること。
    メリットとして、結婚相手を収入だけでなく愛しているかだけで選べる、という小室さんの意見はなるほど、と思った。
    収入も環境も容易に変わる。そういったことに基づかないで、人生のパートナーを決めたい。

  • 憧れの小室さんのプライベートってどんなんだろう?
    と気になって買ってしまいました。
    バリバリのキャリアウーマンでありながら、
    妻として母として社長として、どうやって立ち回っているんだろう…?と。

    読んでみて、さすがだなぁと。
    ワークライフバランスのコンサルタントを生業にしているだけあって、
    自分のワークライフバランスもきちんとコントロールしてる!
    夫の気持ちも想像しながら、
    相手の立場になって言葉や態度に気を配っているところは人として素晴らしい。
    そして、家庭も仕事と同じく一つのチームであるという認識で、
    仕事と同じく真摯にひとつひとつの家事や育児を可視化して役割分担しているところは、論理的な男性にとってもわかりやすいのでは、と思いました。
    駒崎さんの男性目線と小室さんの女性目線両方から書かれているので、
    結婚しようか迷っているタイミングのカップルがお互いに読むといいかも。

  • 結婚後、すぐに夫と買って読んだ。
    現実として2人で働いて子育てしていくことをイメージできてよかった。

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著者プロフィール

株式会社ワーク・ライフバランス代表取締役社長。公立学校250校、民間企業2000社、7省庁の働き方改革コンサルティング実績を持つ。文部科学省「中央教育審議会」委員、「産業競争力会議」民間議員など複数の公務を歴任。2児の母。『男性の育休』(天野妙氏との共著、PHP新書)など著書多数。

「2023年 『先生がいなくなる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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