知がめぐり、人がつながる場のデザイン―働く大人が学び続ける”ラーニングバー”というしくみ
- 英治出版 (2011年2月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862760975
感想・レビュー・書評
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ラーニングバーという言葉は初めて聞いたが、「働く人が学べる場」というコンセプトは、まさに自分がやりたいと思っていたこと!関西で、ぜひ実現したいと思う。確実に需要があるんだということが分かっただけで、十分得るものがあった。
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日常のアタリマエに裂け目を!
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「あなたのセミナーはデザインされていますか?」
いろんな方にこの問いを頭の片隅に持っておいてほしい。
そして自分の胸に刻んで行きたい。 -
これから場を創るワクワク感と、知的参加型学習から今後産み出されるであろう何がしかのイノベーションに、胸が震える思いだった。考える場をいかに構築すべきか、そしてその有用性を伝えてくれる良書と思う。どんなジャンルに属しても、プロデューサーと名の付く人には必携の書。
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この本から、たくさんのことを学びました。何を学んだかを書くとネタバレになるので控えますねー
去年の春ころ読んで、寝かせておいて、またこの前読み直しました。
読み直しても、目から鱗がぼろぼろ出てくる!Young Learning Barみたいな、20歳以上の大学生のみ対象でやりたいなーと思ってしまったー一緒にやりたい方いない?笑
お酒と勉強っていう、あってはならない、でもあってもいいし、あったら絶対楽しいことを実現しているよね。いいなー憧れー
場作りに興味ある人にオススメしたいです。 -
ラーニングバーってなんだろう?
関西では見たことがない。
医療系ですが、EBMのワークショップを開催している建前、こういうのはピピッと反応します。
ワールドカフェの本も読みましたが、あまりぐっとコナカッタのです。
ラーニングバーは、結論から言って非常に刺激をうけました。
ワークショップなんですが「バー」というだけに、食事やお酒、音楽も使って快適な空間をつくることに大きな労力を割いているようです。
そうして作られた、心地よい空間に、ビジネスや学問の面白い講演を、短時間で聴講する。
で、全体セッションやスモールグループセッションがあって、また食べたり飲んだり・・・なのですね。
一度参加できたら、特徴が明確になるだろうけど・・・
今、開催しているEBMワークショップの反省もいくつかありました。
・講演を30分で切って、飽きない状態をつくること
⇒長いことが多いんです
・ラーニングバーでは質疑応答をしない
⇒ワークショップでもやってませんが「やらない」だけで止まってた
やらないなりに、面白くまとめる工夫が必要!
・開催にNPOを立ち上げてある
⇒ワークショップを開くのは結構大変なんです
専任の部署が欲しい!NPO作ったほうが、いいのかな・・・
いろいろ悩ませてくれました。
ラーニングバーでは、本当に参加者がバラバラで、初心者は半分以上にするようです。他職種からの刺激があるような状況を作るわけね。
医療系のワークショップでは、他職種といっても医療系。
また同職(医師同士とか、薬剤師同士とか)・・・といっても、職場が違うと全然違います。
社会人の学びにおいては、メンバーが大事。
多職種 & 同職場
同職種 & 異職場
多職種 & 異職場
同職種 & 同職場
というような組み合わせがあって、どこでどういう学びが得られて、どんなスキルが必要なのか・・・考えないといけません。
朝活の勉強会などは、多職種 & 異職場 ですよね。
職場の勉強会なんかは、同職種 & 同職場 です。
得られる知識や、気持ちの持ち方は、全然違います。
目的をわけて、学びたいもんです。 -
大人の学び場「ラーニングバー」について書かれた本。
一章のルポがあるので知らない人もどんな場か感覚は伝わると思うし、知っている人はそれ以後の章が自分で運営したりするのに役立つと思う。
ちょうどこの一章で取り上げられているサイバーエージェント曽山さんの会に参加していたがとても良かったと感じていたのとその裏にこうした積み重ねや経験や工夫があったのか、と感心。
少しのお酒は心を開くのに有効だと感じていてこのラーニングバーで使われているのをいいことに社内の会で試そうとしたらNGが出たのが残念だった記憶が・・・。
いずれにしろボリューム以上に試したり考えたり有用な書だと思う。 -
「働く大人のための学びの場」をデザインする。
大学生のときは大学生のための学びの場を作ることが私は好きだった。今は働く大人として、自分が学びの場に参加しはじめたところ。いつの日か私も大人として大人のための場をデザインしたいな。 -
とても具体的にノウハウが書かれた本。かつ著者自身への批判的な言葉が書かれていて著者の真摯な姿勢が垣間見えた。形骸化した後のウォッチをしたくなった。
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東大の中原准教授(@nakaharajun)著で、@nhn0719推奨の"ラーニングバー"の本。会を通じて学びの輪、人のつながりを広げる活動について紹介しています。
そもそもラーニングバーとは、働く大人、組織、学習•成長の三領域に関心のある人々が最先端のテーマをもとにディスカッションする場。
ラーニングバーの中核は対話すること。会社は客観的であることが求められることが多く、確かに勉強会とかで他の人と話すだけでも『自分の日常が他人の驚き』またその逆を感じる事が多いです。
ラーニングバーはおいしいお酒や料理
も振舞われ、そこのハードルを下げる環境があります。
そのラーニングバーを運営する上でのポイントも述べられています。
・テーマは「挑戦と安心をセット」で
・質問は主催者側でとりまとめ、ストーリーを作り講師の夢や希望といった人となりが現れることを目指す
・ラップアップは主催者が行う
・バーを出てからも、繋がってもらう→社内勉強会など
当日のTwitterの活用法や、おもてなしの仕方も実体験に基づいて勉強になります。
そもそもラーニングバーは中原さんが自身の研究と社会との接点を模索するところから生まれた。
確かに私も勉強会などで発表した際に、内容をあまり理解してもらえず、質問攻めにあった経験があります。
その際に「世の中には自分の思っている以上に様々なバックグラウンドの人がいる」「その人達が一発で理解できる発表が出来て初めて一人前」と感じました。自分がいかに限られたコミュニティでしか発表して来なかったか、そして今は幼稚園児にも自分の仕事がわかるように伝えられるようになるのが目標です。
本人も述べているように、対話は内容、視点、宛先が重要であり、本著でもそこをはっきりさせて書いてあるので大変読みやすいです。
願わくば、ラーニングバー自体が予定調和してきているという悩みの部分で閉じられていたので、そこをいかにブレークスルーしたか、という続編を期待します。
セミナーやワークショップなどを企画運営する方にはとても参考になる本ではないでしょうか。