- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862761088
感想・レビュー・書評
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リーダーに襲いかかる6つの試練、
その試練への対処方法、そして真のリーダー、
つまりはリアル・リーダーシップについて書かれた一冊。
僕がこれまで読んだリーダーシップに関する本の中で、
1番勉強になった。
過去の偉人を取り上げて、
6つの試練について具体的に説明してあり、
自分自身の過去の体験とも照らし合わせながら、
頭が常に回転する感覚で研ぎすまされた。
リーダーシップには、
「偽のリーダーシップ」
「真のリーダーシップ」があり、使い方を誤れば、世界をとんでもない方向に導いてしまう恐れがあること。
そして、リーダーシップを学び・実践するには、
痛みを伴うこと。どんな時でも、その実践を止めないようにしたい。
これを機会に、もっと研ぎすましていく。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
変革の時期に求められる真のリーダーシップとはどのようなものか。著者はそれを「リアル・リーダーシップ」と名付け、数々の事例分析を通じて、リーダーが陥りがちな「偽のリーダーシップ」と対比させつつ、分かりやすく解説している。
その中で著者は、リーダーシップが直面する「試練」を6つの類型に分類し、それらの試練の類型ごとに、リアル・リーダーシップのあり方も異なると説く。リーダーは直面する試練の本質を見極めた上で、その状況に適応したリーダーシップを発揮しなければならない。さらにリーダーは、自身の資質や価値観を反映した「アジェンダ」を常に内省し、探索することで、そのアジェンダが試練を乗り越えるにあたって「制約」になっていないかを常に自問しなければならない。
日本への造詣が深い著者により、明治天皇や西郷隆盛といった日本の事例が多数引用されていることに加え、文字どおり「複合型試練」に直面している今日の日本において、リーダーシップの欠如を嘆くだけなく、自分にできることは何かを問いかけるきっかけにする意味でも、本書を読む価値は非常に高いと思う。