バングラデシュ国づくり奮闘記――アジア「新・新興国」から日本へのメッセージ

著者 :
  • 英治出版
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レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862761736

作品紹介・あらすじ

もはや「最貧国」ではない。高度成長を始めた「新・新興国」だ。…可能性に満ちたベンガルの大地、その「国づくり」の最前線を追う。

感想・レビュー・書評

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  • 著者が、二年間という限られたバングラデシュ滞在期間の中で、これ程多くの現場に足を運び、現場の人々とのコミュニケーションを密にし、発信し続けたというところがまずすごい。この発信力を見習い、磨き続けなければならない。
    内容としては、開発の主要課題と取り組みに対して、全て現地の人々の目線に立って書かれている。この手の仕事では、どうしても政府側あるいはドナー側の情報に偏りがちであるが、うまく住民の生活実態を盛り込むことで、課題の壁の大きさとともに、それに対してダイナミックにチャレンジする現場の力強さが伝わってくる。
    同業者として、このように現地の声を聞き、発信するということは、ぜひ心がけていきたい。

  • 2014年5月に実施した学生選書企画で学生の皆さんによって選ばれ購入した本です。
    通常の配架場所: 開架図書(3階)
    請求記号: 333.82576//I32

    【選書理由・おすすめコメント】
    2014年前期の「未来世紀ジパング」でも紹介されました。南アジアの親日国でもあるバングラディッシュは平均年齢が若い国である。これからはどのような課題を克服し、日本の成長にもつながると思います。
    (経済学科4年)

  • 世界銀行のスタッフによるバングラデシュ体験記。大変な行動力。多くの固有名詞、個人名とともに、その実像が語られる。統計データから見る国家像とは違う見え方である。どちらもがバングラデシュなのだろう。

    信仰の自由を認める比較的穏健なイスラム教国という認識でいたが、政治的な思惑から国内の宗教対立を煽る動きがあることを知る。悩ましい。

    穏健であることには大きな価値があるのだが、原理的に、その主張もまた穏健であり、ヒステリックで極端な大声の主張が目立ってしまうことが多い。国全体が貧困であることから利益を得ている勢力もあるのだろうと想像すると、人口ボーナスに恵まれた若き国とはいえ、成長への道は滑らかではないと思われる。

    あまりに貧弱なインフラは最大の弱点である。インフラへの投資が国力の増強には不可欠だが、その課題の多くは権利調整である。バングラデシュは民主国家であることのコストを引き受けねばならない。その点に多くのノウハウのある日本からの支援には多くの可能性があるだろう。

  • 現地の状況と日本のマスコミで取り上げられることに、差があることを確認。バングラデシュを南アジアの最貧国とするのは、数ある指標の内の一つ。
    農村でホームソーラシステムが使われてるのは、日本以上かも。

  • ・自分たちで創意工夫を繰り返しながら新しいものをつくりだしていく力
    ・サービスの「受け手」から「作り手」へ。
    ・「誇りをもって」仕事に従事できる体制に。
    ・その国にオーナーシップを持つことで社会問題を解決することができる
    ・問題を「他人事」ではなく「ジブンゴト」として捉え、自らできることに主体的に乗り出す

  • 現在の日本の閉塞感を打ち破ってくれる本である。今まさに成長しているバングラデシュからはチカラをもらえる。

    1960年以前に生まれた先人は日本の高度成長を体験し記憶している人々だと思う。残念ながら私はそれより後の時代であり、あまり記憶に残っていない。

    高度成長における問題も多くあったが、その熱さ故の良い点もたくさんあったはずである。良い点は見過ごされがちであるが、この本を読むとその時の熱さ故の良い点がたくさんあったということに気づかされる。

    よく「世界に目を向けよ」と言われる。ヨーロッパの人々の伝統を大切にするこころ、米国人の特有のグローバル感、そして新興国の成長など多様性に目を向け、これからの日本に思いを寄せるのも良いのではないかと思った。

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