私たちは子どもに何ができるのか――非認知能力を育み、格差に挑む

制作 : 駒崎 弘樹 
  • 英治出版
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本棚登録 : 661
レビュー : 40
  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862762467

感想・レビュー・書評

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  • 貧困により教育格差が開いている。けど、6歳以下の子どもをもつ低所得家庭に、しっかり介入して非認知教育すれば、効果的な対処法になる、ということが、ざっくり書いてました。

    とても参考になったのは、モチベーションの話。貧困関係なく、また、子どもと大人関係なく、モチベーションを高める施策は、見返りを顧みない生産性向上が期待でき、そして、自分も他人も幸せにできる、という気がした。
    お金でのモチベーションはダメやね。

    そして、こういう施策が最も効果的なのが、低所得者層で、社会的コストと換算して、持続的な施策を実施できたらいいな〜。換算難しそうやし、まだまだ研究段階なんやろうけど、こういうのは民間から小さく実績つまないと!

  • 今流行りの!?子どもの「非認知能力」を高めるにはどうしたらよいのか?について、切り込んだ教育本。

    読んでみて初めて知りましたが、
    著者は貧困層の子どもたちをいかに救うか、に関心があるようです。
    日本にももちろん、貧困層の子どもたちはいるのは事実ですが、
    おそらくアメリカほどではなく(アメリカは貧富の差が激しいので)、
    貧困層をいかに助けるという点において関心がある人は、
    (日本には)そこまでいないのではないかと思います。
    (大事なテーマではあるのですが。)
    とは言え、貧困かそうでないかは別にして、
    子どもの「非認知能力」をいかに高めるか?というテーマには、
    多くの人が興味があると思われるので、有用な情報は詰まっていると思われます。

    よくあるどこにエビデンスがあるのかよく分からない(教育)本が多い中、
    (他の本よりも)エビデンスに基づき記載しようと著者が挑戦しているところがこの本の良い面でしょうか。

    ハードカバーですが、思ったほど分量も多くないので、
    読者の興味に合わせて、必要な箇所だけを読むのが良いのではないでしょうか。

  • いわゆる学力ではなく、数年前にグッと流行ったやり抜く力(グリッド)や自制心、誠実さの方が学校を卒業した後の人生に大きく影響を与える、という視座の元に整理されていく「非認知スキル」。

    「非認知スキルが大切なのはわかりました、ではどうすればいいんですか?」という質問が必ず浮上してくると筆者も述べているが、そこだけをサクッと知りたいという方にはおススメできない一冊と言わなければいけないかもしれません。

    ただ、そもそもそういうテクニック的な介入で非認知スキルを上げようというアイデアはどうなんだ?という観点をお持ちの方にはぜひ手に取っていただきたい一冊です。

    どうやって非認知スキルを計測するのか、どのような習慣、そして環境が非認知スキルに影響を与えているのか、ということを様々な事例を通して解説し、さらにアメリカでどのような取り組みが行われているのかを詳説しています。

    途中少々事例連発で中だるみするような印象もありますが、学びの多い本です。

    みなさんの「やり抜く力」を使って読み切ってみてください。

    分量自体はそんなに多くないので構えずともさらっと読めると思います。

  • アメリカにて成長過程で様々な困難にさらされてきた子どもたちのために何ができるか、そしてその予防のためにできることを実践例を用いて述べた本。現実のデータ紹介は少なめに、最先端の取り組みとその成果を述べる。最先端の試みのため、データ件数は膨大なものではないが、説得力はある。自分が教師として大切にしていることを後押ししてくれる本だった。集団への所属感、自己を認めてくれる存在としての教師や学級の仲間、仲間と共同で取り組んだり解決したりする教育の大切さなどが述べられる。

    特に響いたのは、優れた教育者はスキルを語らないで環境を整えることに腐心する、という一説。育てたいことそのものを伝えるのではなく体現する・感じさせる教育者でありたいと思った。

    本書で述べられているのは、貧困などの要因から幼少期に心理的発達をあまり経験しなかった子どもたちへの対策が中心となる。しかし、共同学習は、一般過程で育った子どもたちにも十分に機能しうるものだし、マインドセットを土台として、これから先の人生に役立つ生き方を考えさせることにつながる可能性も内包すると感じる。驚いたのは、日本の算数授業の形がかなり肯定的に捉えられ紹介されていたこと。授業の方法をを他国と比較することはなかなかないので、今後もこういった海外との比較を学びたいと思った。

    短くまとまった内容で読みやすかった。海外の事例を扱った本だが、我が国でも十分応用できる内容。大切なのは、環境を整えること。そして、それを忘れずに日々を過ごすこと。

  • 久々に子育て関連の本でも読もうと手に取ってみた。きっかけは、DaiGoのYoutube。

    親として家庭で実践する子育てアドバイスを含んだ類の本ではなく、もっとビジョンは広く、社会として子供たちに何ができるか、どのような環境がふさわしいか、という内容。

    親の学歴や収入に大いに左右されるらしい。
    あまり頭の中でまとまっていないのでまた時間があるとき飛ばし読みしたい。

  • 自分の子育てに役立つというよりは、世の中を良くするための本。
    この本はアメリカについて述べられたものではあるけれど、考えさせられたのは日本も子供の貧困層が増えているということ。そして日本人は貧困問題を自己責任だと捉えている人が多いというデータ。アメリカより中国より圧倒的に高いらしい。これじゃ文部大臣の「身の丈」発言を非難できない。
    私たちは教師や児童相談所の職員程じゃなくても子どもに「何か」することができる。
    と、思わせてくれる本。翻訳調で読みにくいけど。

  • 非認知能力の重要性とその能力を育てるのに必要なのは環境であるという視点は面白かった。
    親が子にできること、社会が子供達にできること、それらのことが書かれているが、実践を目指すにはやっぱり少し、結局どうする?と考えさせられる。
    大人の教育にも使える一冊だと感じており、非認知能力を育ててこれなかった大人や幼少期に親の愛情が不十分であった人にも今から実践してあげたり、その人を理解するのに役に立つ。
    読んでいて思ったのは成長マインドセットを持ってコツコツ粘り強く何かを成せるスキルを磨くことは最高の成果を呼ぶということだ!
    子育てや教育には必要な一冊と私は感じた。

  • 自分の子育ての参考に読み始めたが、メインターゲットは貧困層の子供、あるいは問題を抱えた親のいる子供。
    表面的に捉えると、本書は個々の親よりも教育機関や公的機関の人に向けたものといえる。

    しかし、以下のような部分に注目すると、普通の家庭でも役立つと思う。

    ・ポジティブな環境をつくる
    ・子供と正面から向き合って、笑いかける
    ・努力すればできるようになる、と考えられる しなやかな心 を育てる
    ・自分の脳が努力や苦労を通じて育つことに確信を持つようになる
    ・混乱や苛立ちを乗り越えて答えに辿りつく過程が、非認知能力を高める
    ・親が家庭で発する声の調子
    ・付箋紙のメッセージ

    これらはビジネスパーソンにとってもマネジメントやチームビルディングに役立てることができるかもしれない。

    文中、アメリカ、日本、ドイツの数学の授業を比較した研究結果は驚き。紹介されている事例はちょっと特殊かつ高度だが、たしかに「なぜそうなるか」について時間をきちんと割いていた。なんやかやで日本が今でも何とか世界で戦えてるのはこの辺が要因なのか?と、気になった。掘り下げると面白そう。

    流行りの、というか注目の非認知能力というものは、直接働きかけることで伸ばすのではない。
    という説明は、とても興味深いし、役に立つ。

  • 子育てに通じると思い読みました。実際教育に関してのデータなどが多かったので、教師をされている方は参考になると思います。流し読みしてしまった箇所もありますが、現在成人した娘の病の原因がやはり自分にある事、そして孫の育て方も見直していかないといけないという事が明確になりました。小さいお子さんを持つお母さんに、取り返しがつかなくなる前に読んでほしい一書です。

  • 「3才児神話」というと「3才までは親元で育てよ」やけど、この本が示すのは新・3才児神話(この本はできる限り実証的に述べているし、神話というと皮肉がこもるので語弊はあるが)。
    3才までに子がおかれる環境が非認知スキル(言わば心の体力)を育てるために決定的に重要、これは直感的にも納得できる。
    子にとって良い環境=母が家にいてつきっきりで可愛がる、ではなく、保育園などで母以外のたくさんの人とも触れあい、色んな視点から見守り育ててもらうのも、良い環境の一つだと思う...ので、良い保育園入れますように。

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