解像度を上げる――曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法

著者 :
  • 英治出版
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感想 : 23
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862763181

作品紹介・あらすじ

「ふわっとしている」「既視感がある」「ピンとこない」
誰かにそう言われたら。言いたくなったら。

解像度が高い人は、どう情報を集め、なにを思考し、いかに行動しているのか。
スタートアップの現場発。2021年SpeakerDeckで最も見られたスライド、待望の書籍化!

感想・レビュー・書評

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  • 1.自分の言葉の粗さが気になっていたので読みました。

    2.ビジネスで成果を出している人ほど解像度が高いです。解像度が高いとは、相手の持つ課題を時間軸を考慮しながら深く、広く、構造的に捉え、最も効果的な解決策を提示できることを言います。
    本書では、48の型を紹介しながら、解像度を上げていくための方法を述べています。解像度をあげるにあたり、「情報・行動・思考」の3つの量と質を上げることが必須です。
    本書では、読むだけでなく、行動することが前提として書かれております。

    3.新しい発見はなかったのですが「わからないことがわからない、つまり質問がない・できないのは解像度が低い時の証拠」という箇所が刺さりました。最近、行動量を増やすことがメインだったので、ついつい流し読みしてしまうことがあります。ちょっと難しい記事に出会った時には「こんな感じか」とスルーしてしまうことがありました。この時に解像度が低いことを自覚し、あえて解像度をあげる訓練が必要だなと思いました。

  • 行動・思考・情報を深める方法を、要素を明確に、構造立てて解像度高く解説。
    大きな課題に漠然と悩むのではなく、どのように取り組むのか、それが解決につながると希望の持てる展開も好感。
    思考の筋トレ。

    1 解像度を上げる4つの視点
    ①深さの視点:原因や要因、方法を細かく具体的に掘り下げる
    ②広さの視点:考慮する原因や要因、アプローチの多様性を確保する
    ③構造の視点:「深さ」や「広さ」の視点で見えてきた要素を、意味のある形で分け、要素感の関係性やそれぞれの相対的な重要性を把握する
    ④時間の視点:経時変化や因果関係、物事のプロセスや流れを捉える
    →深さは1つ1つの画素の色や鮮やかさ、広さは全体の画素数に例えられ、画素の適切な構造化が重要。表示が時間と共に移り変わることで静止画ではなく動画として捉える

    ◯「深さ」から始めてアンバランスを解消する
    →現場の希少で具体な情報を得て共有することで、人を巻き込みやすくなり、さまざまな情報を得たり議論することで、広さと構造、時間の視点を得る、解像度を上げるサイクルを回す

    2 あなたの今の解像度を診断しよう
    ◯分からないところが分からない、つまり、疑問がない、質問ができないのは、解像度が低いときの典型的な症状

    ◯製品/サービス紹介を例とした解像度チェック
    「状況」「課題」「対象顧客」「製品/サービス名」「製品/サービスジャンル」「利点」「既存の代替品・競合」「差別化要素」

    ①「構造」チェック:簡潔に話せるか、ユニークな洞察があるか
     →論理に飛躍がないか、So what?ではないか
    ②「広さ」チェック:多面的に話せるか
     →代替品・競合との差別化要素が複数の要素の中からどの点が優っていて、その点が重要であると認識する 等
    ③「深さ」チェック:その話はどこまで具体的か
     →課題の理由を7段階以上掘り下げられるか
    ④「時間」チェック:道筋は見えているか
     →短期、長期の目標、最初の一歩として何を始めればよいか、環境変化の時間的見通しがあるか

    ・解像度を上げるには時間がかかる。認知的負荷を高める。受動的かつ自動的に処理していた世界を能動的かつ積極的に処理する。

    3 まず行動する・粘り強く取り組む・型を意識する
    ◯行動・思考・情報
    ・まず行動することが重要
    ・Minimum Viable Product (MVP)によるフィードバックサイクル
    ・時間をかけて、型を意識して取り組む

    ◯「課題」と「解決策」の解像度を上げ、両者を重ねる

    4 課題の解像度を上げるー「深さ」
    ◯課題の大きさ以上の価値は生まれない
    →どの課題を選ぶかによって、生み出される価値は大きく変わる

    ◯良い課題の3条件
     ①大きな課題である
     ・大きさ=強度×頻度
     ・バーニングニーズであるか、1日に何回使うか
     ・今後大きくなるか
     ②合理的なコストで、現在解決しうる課題である
     ③実績をつくれる小さな課題に分けられる
     ・信用を得る、小分けした中で緊急性のある課題

    ◯「深さ」の視点とは、症状ではなく、病因を突き止めること
     ・市場の課題は、課題の集積や制度が生んだ症状
     ・これを生み出す個々の顧客の課題が病因

    ◯「深さ」のレベルを深掘りするための内化、外化、これらの精度を上げる
    ⭐︎第一歩はまず外化から!
     ①言語化して現状を把握する(外化)
     ・「今、何が最も重要な課題だと思っているか、それはなぜか」を文章として長文で書く
     ・考えの間違い、解像度の低さに気づくことから始める
     ・主語を明確に、動詞を入れ、明確かつ簡潔に言い切る。名詞は正確に使い、形容詞は数値化・具体化し、バズワードは避ける
     ・書く、声に出して喋る

     ②サーベイする(内化)
     ・最低100の事例に当たる
     ・調査は時間を決めて行う
     <Tips>
     ・Google scholar、Semantic scholar
     ・「site:サイトのURL(半角スペース)検索ワード」でサイト内検索

     ③インタビューをする(内化)
     ・顧客の意見ではなく、事実を聞く
     ・半構造化インタビュー

     ④現場に没入する(内化)
     
     ⑤個に迫る(内化)

     ⑥Why so?を繰り返して、事実から洞察する(外化)
     ・なぜそうなのか(そうではないのか)?
     ・十分具体化してから問い始める
      (×顧客は何かを習慣化したいけれどできていない
      ⚪︎都会で働く社会人3年目の顧客は、運動を習慣化したいけれどできていない)
     ・原因を人に帰属させすぎない

     ⑦習慣的に言語化する
     ・メモ、対話、教える

     ◯精度を上げるために、言葉や概念、知識を増やしたり、少人数から始めるコミュニティをつくる

    5 課題の解像度を上げるー「広さ」「構造」「時間」
    <広さ>
    ○前提を疑う
     ・ゼロベース思考
      例)エレベーターの待ち時間を課題と考えるとき、「そもそも『待つ』とは何なのか」を考え、「待つとは何もしないで時を過ごすこと」とした場合、解決策は「エレベーターを早くすること」ではなく「『待ち時間』として認識する時間を減らすこと」になる
     ・10×の問い:一桁違う改善策を考えることで、異なる課題や着眼点に強制的に向ける
     ・リフレーミング

    ○視座を変える
     視座:物事を見る場所
     視野:見えている範囲
     ・視座を高くする、相手の視座に立つ、未来の視座に立つ

    ○体験する、人と話す

    <構造>
    ○分ける
     ・切り口を意識してMECEに、目的に合った適切な行動ができる単位まで分ける

    ○比べる
     ・カテゴリーや抽象度を合わせて比較しやすくし、大きさや重みを比べて、視覚化する

    ○関係づける
     ・グループ化する、並べる、つながりを見ることや、アナロジーを活用することで、システムを把握する。システムの相互作用を理解し、どの要素に介入すべきか考える

    ○各過程において理解しやすくするために、「省く」

    <時間>
    ○時間の経過による課題の変化を見る
    ○バリューチェーン等のプロセスやステップごとに見ることで課題の所在となるボトルネックを見つける
    ○時間を遡り、変遷の歴史を辿ることで、課題が生まれた経緯を見る

    6 解決策の解像度を上げるー「深さ」「広さ」「構造」「時間」
    ○良い解決策の3条件
     ①課題を十分に解決できる:オーバースペックにならないように
     ②合理的なコストで、現在実現しうる解決策である
     ③ほかの解決策に比べて優れている

    <深さ>
    ・先にプレスリリースを書くことで解像度の現在地を確認し、行動可能な単位に落とせるレベルまでHowを問い、プロトタイプ、ロールプレイで深める

    <広さ>
    ・引き出しに道具を増やすように、解決策の他の可能性を追求するために、解決策の知識を増やす、「ない」は「今はない」だけであり外部資源活用を前提に考える。このために探索に日頃から時間やお金を割り当てる

    <構造>
    ・「構造を築く」ことを意識する
    ・解決する範囲を決め、要素間の相性を考えて新しい関係性を考え、それ以外を捨てること、省くことを考える。
    ・雑な構造から始める

    <時間>
    ・ゴールから逆順で考え、ステップを刻む
    ・一手先の最善よりも二手先、三手先につながる手を打つ
    ・好循環、アジリティ

    7 実験して検証する
    ・スケールしないこと=泥臭いことをして、売上よりも学びを得る
    ・行動することで、周りの環境が変わり、新しい機会を作り出す

    8 未来の解像度を上げる
    ・あるべき未来を考える=未来の視座を持つ
    ・大きな課題の解像度を上げて取り組むことのできる単位で取り組むことで、同じ課題に取り組む人が増え、前に進む

  • 解像度をあげるという、よく耳にしながらもちゃんとした整理がなされていなかったものに対して、それこそ解像度高く明快に説明がなされている本。名著。

    自分が若手時に苦しんでいた何がわからないかわからない、質問できない という悩みについても解像度ですっきり整理してくれている。爽快

    メモ
    ・解像度とは物事への理解度や物事を表現するときの精細さ、思考の明晰さ
    または構成要素は深さ、広さ、構造、時間
    ・深さがなければ根本課題に行き着けない。
    ・広さがなければ、本来の課題に行き着けない。元々考えていたのと別にある原因可能性に繋げるために必要なもの。
    ・構造化により情報の共通部分、相違部分、関係性わ重要性、因果関係の整理に繋げていくことができる
    ・深さ広さ構造は一時点のもの。実際は時間と共に変わっていくこれを考慮するために時間は必須要素
    ・まずは深さから入ることがおすすめ
     深い情報は希少性高く、周りを巻き込むにも有効に働く。広さ構造時間視点の充実につながるため
    ・簡潔に話せるか?から構造化をチェックする。so whatの余地がないか。
    ・解像度を上げることで世界をより色鮮やかに体験することができる。
    ・高い解像度は情報と思考と行動の組み合わせ
    ・良い課題の3条件
     大きな課題である
     合理的なコストで現在解決しうる課題である
     実績をつくれる小さな課題に分けられる
    ・市場課題と顧客課題は異なる。
    市場課題は症状。顧客課題が病因。ミクロな顧客の課題まで押さえることが必要
    ・深さのレベルを意識する。重要な洞察には7-十くらいの深掘りが必要。一般には2-3にとどまることが多い
    ・深さの視点で解像度を上げる一歩は言語化すること。最も重要な課題と思っていることを最初に書いてみる。より詳細に課題を検討する時は文章として長文で書いてみる
    ・書き出す際のヒント
     主語が明確な文にする
     動詞を入れる
     明確かつ簡潔にする
     名詞は正確に使う
     形容詞や形容動詞を数値化具体化する
     バズワードや抽象的な言葉を避ける
     言い切る
    ・喋ってみる。言い淀む部分は解像度が高くない部分

    ・最低100の事例を集める。300-400知ると頭の中に地図ができてくる。
    ・取り組みたい課題の市場に関する管轄省庁のレポートや白書を検索する
    ・意見ではなく、事実を聞く。

  • 目からウロコという内容ではないが、自分の視野を広げるための再現性の高い方法がまとまっている良書だと思った。

  • 実践の場としてゴリゴリと事業開発の場を使い倒す。

  • ビジネスに役立つ話が多いのはもちろんだけど、それ以上に未来の解像度の話しが良かった。また読もう

  • 最低限これくらいは抑えておいてからコンサルタントと名乗ってほしいわ。

    • u1000さん
      ここで挙げられてることぐらいはできるコンサルタントしか雇いたくない。
      ここで挙げられてることぐらいはできるコンサルタントしか雇いたくない。
      2023/02/01
  • 2023年2月号

  • 自分の思っていることをスピーディーに正しく伝えられるようになりたいと思って購入。
    内容は起業家や営業向けの印象だったので、事例を自分の仕事に結び付けにくかったが、考え方自体は色々学びになった。

    ・「深さ」「広さ」「構造」「時間」の切り口で解像度を上げる
    ・良い課題=課題の大きさ×発生頻度
    ・課題以上の価値は生まれない

  • まず圧倒的な文量と比例した相当の情報量に驚くが、それでも読みやすく納得する内容が多い。
    どんなビジネスマンだろうと趣味人だろうと思考派だろうと、どこかには学びが間違いなくある本と言えます。

    ここまで詳細に書けるのは分析力すごいな、と思う。著者はまさかの『逆説のスタートアップ思考』の人だった。10年ほど起業家支援してるとのこと。

    解像度をテーマに、解像度が高い状態を定義していて、そして深めるやり方が書かれている。定義は4つの視点【深さ、広さ、構造、時間】で分析し、深め方(解像度の上げ方)は多岐にわたる。解像度の上げ方は豊富すぎる手段と仔細に書かれている。

    なんとなく書いてある対象が起業やコンサルに囚われがちになりそうだが、対象分野はこれらだけに留まらない。新しい分野を趣味にしたい時、知らないコミュニティや文化に触れる時、時にはスポーツをする時、特にそれらを行動に移す準備と心構えにも適用できるのではないだろうか。広義で、知らないことを知る場合のすべてに当てはまるともいえる。

    無駄にフレームワークを固定化せず、最終的な考え方や行動は読者に委ねているように感じる。そのため、本書のどこからどう感じ、どう学び、どう行動するか、は人によってまちまちだろう。
    一つだけざっくりした結論づけをするなら、失敗した理由や行動できない理由の多くは、行動数や量が足りない、もしくは情報量が足りない(深掘りができてない、情報の構造化や点と点を線にできてない)ことが理由の大部分に尽きる。ここをいかに鮮明にするか(解像度を上げるか)の手助けをこの本から学びたい。

    『百聞百見は一験にしかず』

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著者プロフィール

東京大学 FoundX ディレクター。
University of Toronto 卒業後、日本マイクロソフトを経て、2016年から東京大学。東京大学では本郷テックガレージの立ち上げと運営を行い、2019年からFoundXディレクターとしてスタートアップの支援とアントレプレナーシップ教育に従事する。スタートアップ向けのスライド、ブログなどで情報提供を行っている。著書に『逆説のスタートアップ思考』『成功する起業家は居場所を選ぶ』『未来を実装する』。

「2022年 『解像度を上げる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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