新規事業立ち上げの教科書 ビジネスリーダーが身につけるべき最強スキル

著者 :
  • 総合法令出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862804167

作品紹介・あらすじ

企業発展のカギは新規事業の成功が握っている!「戦略立案」「新製品開発」「アライアンス」「財務管理」「営業力強化」「事業計画書作成」「社内ベンチャー」もこれ1冊でOK。「株式上場経験×驚異的なコンサルティング実績」を誇るカリスマコンサルタントが、欧米の最新経営戦略手法を用いて解説する大人気セミナーの書籍化!新規事業の立ち上げを成功に導く、現場に密着したアドバイスが満載!

感想・レビュー・書評

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  • 「新規事業の立ち上げの教科書」

    1.購読動機
    ずばり、経験の少ない領域であるから。
    学ぶことで、行動できる範囲のメボシがつくから。

    2.新規事業の方向性
    ビジョナリーカンパニー2.「ハリネズミの法則」
    ×アライアンス先領域
    →量 または 質 の強化

    3.アライアンス先との交渉において
    ①候補先
    絶えず探す。ショートリストを増やす。
    ②現候補先
    giveの行動→相手の警戒心を解く。

    4.最後に
    教科書のとおり、読みやすい、理解しやすい。
    自社、自身と対比することで、行動に変化を起こしやすい。

    #読書好きな人とつながりたい
    #自宅カフェ好きな人とつながりたい

  • 時代の変化が加速する中、
    どんな企業も、常に新規事業を立ち上げ続ける
    という必要性が高まりつつあります。


    本日ご紹介する本は、
    新規事業を立ち上げるためのポイントを
    網羅的にまとめて紹介した1冊。

    本書では以下のポイントが掲載されています。
     どこで戦うか
     アイデア出し
     ポジショニング
     アライアンス
     資金調達
     チーム作り
     営業

    全て紹介できませんので、今回絞ったポイントは
    「どこに一歩を踏み出すか」

    まずは、どの場所で戦うかを決める必要があります。
    その場所は、将来伸びる市場が好ましい。

    もちろん伸びる市場は競合も多いもの。
    しかし、伸びない市場では、限られたパイを奪い合わなくてはいけません。
    伸びる市場では、増えるパイの得意なところを取れる可能性があります。



    「強みを生かす」

    基本、強みを生かさないと競合に勝てません。
    あまり経験のない「飛び地」に出るのは、
    ビジネスノウハウが異なるため、成功確率が下がります。

    強みが生かせて、知っている市場がベストです。



    「プロダクトイン」

    プロダクトインとプロダクトアウトの考え方があります。
    どちらのやり方を取るにしても、
    スタートはお客のニーズから発想するほうが成功しやすい。


    まずは、誰にどのような困りごとがあるのか、
    ニーズをしっかり掴むことが重要です。



    「手離れと売り方」

    商品サービスを考えた後
    重要なのは、だれに、いくらで、どう売るか。
    また、どう手離れよく、そして売りやすいものにするか。

    最初の段階から、いかに手離れをよくし、
    どのように売りやすくするかを考えておくと、
    実施段階で、スムーズに事が運ぶようになります。



    このほかにも、カテゴリ別にポイントが掲載されていて
    いろんなヒントが得られる1冊です。
    ぜひ、読んでみてください。

    ◆本から得た気づき◆
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    これからの時代は、3~5年ごとに継続して新規事業を立ち上げていく必要がある
    受託型の事業は不安定要素が大きく、収益としても作業分だけの儲けしか入ってこない
    複数の戦略シナリオを作り、最も良いシナリオを選ぶ
    完成させてから営業開始ではムダが多い
    ビジネスチャンスとは、”困りごと”を見つけること
    ”こういうサービスが必要なはずだ!”と考えてみることが大切
    なんでもかんでも費用対効果ばかり言っていると、事業は伸びない
    強みを作り、強みをさらに強くする
    まず人と会うことが大切。人と会わずに立ち上がる事業はない。
    情報発信を多くすることは信用力が高まることにつながる
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ◆目次◆
    第1章 なぜ今、新規事業の立ち上げが必要なのか
    第2章 新規事業のタイプとその特徴
    第3章 新規事業でどこに一歩踏み出すかの戦略立案
    第4章 ビジネス・チャンスの見つけ方とアイディア出し
    第5章 競合の中で勝つという発想
    第6章 アライアンスが新規事業立ち上げの切り札だ!
    第7章 アライアンス・マトリックスと提携成功の秘訣
    第8章 資金投入の仕方と撤収条件設定の大切さ
    第9章 新規事業チームの構築と実行のポイント
    第10章 新規事業の成否は結局、営業力で決まる!
    第11章 新規事業立ち上げに最低限必要な財務知識
    第12章 事業計画書(ビジネス・プラン)の作り方
    第13章 「ビジョン」と「行動指針」による新規事業の推進
    第14章 次代を切り拓き、継続的な発展のために
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  • CVC活用の教科書とともに大変勉強になる。

  • 新規事業について満遍なく書いてある。大企業からベンチャー企業までスコープは広め。最新かと言われると若干古いような感はある。
    アライアンス(事業提携)をおすすめとして少し厚めに書いている。

    自社の強みの見つけ方。
    ・売り上げの偏りを分析する。
    ・お客様を分析する。
    ・社長を分析する。
    ・収益の取り方を分析する。
    ・サービスの別の側面を分析する。

  • 自前主義を脱し、アライアンスで経営資源のブレンド、時間短縮、リスクシェアを実現することの大切さを説いている点は強く共感できた。そのための人財育成が難しい…。

  • 新規事業立ち上げに興味があったので購入しました。
    本書は以下の章立てで構成されています。

    第1章 なぜ今、新規事業の立ち上げが必要なのか  
    第2章 新規事業のタイプとその特徴  
    第3章 新規事業でどこに一歩踏み出すかの戦略立案  
    第4章 ビジネス・チャンスの見つけ方とアイディア出し  
    第5章 競合の中で勝つという発想  
    第6章 アライアンスが新規事業立ち上げの切り札だ!  
    第7章 アライアンス・マトリックスと提携成功の秘訣  
    第8章 資金投入の仕方と撤収条件設定の大切さ  
    第9章 新規事業チームの構築と実行のポイント  
    第10章 新規事業の成否は結局、営業力で決まる!  
    第11章 新規事業立ち上げに最低限必要な財務知識 
    第12章 事業計画書(ビジネス・プラン)の作り方  
    第13章 「ビジョン」と「行動指針」による新規事業の推進 
    第14章 次代を切り拓き、継続的な発展のために


     中小企業における新規事業開発の指南書、という印象を受けました。記述の内容を実行する上である程度フットワークと柔軟性が必要になるであろうと感じたためです。
     しかしどんな企業であれ必要なエッセンスに変わりはありません。
     内容の要約については他のサイトに任せるとして、個人的に印象に残ったポイントは以下の点になります。

     ①新規事業を定期的に生み出していかなければ尻すぼみになる
     ②戦略的に新規事業を考え、実行する
     ③アライアンスは積極的かつ戦略的に
     ④ビジョンとの整合性と事業ドメイン


    ①新規事業を定期的に生み出していかなければ尻すぼみになる

     一般的に、新規事業は企業の収益増のために実施するもの、と考えられていると思いますし私もうそう考えていました。
     しかし著者は違った視点でとらえています。

     現在はその傾向がある程度収まったように見えるものの、経済のデフレ基調がまだ残っている。デフレにより物価は下がる。つまり売り手にとっては今までの売り上げが目減りする。既存の事業でかつて上げていた収益を今後も期待できるとは限らない。
     また技術進化や買い手の嗜好性多様化により、商品・サービスのライフサイクルがスピードアップしている。そのためある商品の今月の売り上げを、来月も期待できるとは限らない。
     このような状況下では既存事業のみに頼り続けるというのは危険性が高い(頼る既存事業の数が少なければ少ないほどリスクはより大きい)。それよりもむしろ、新しい収益源を定期的に生み出すことで企業収益は安定する。そのように著者は主張します。


    ②戦略的に新規事業を考え、実行する

     何も考えずにとっつきやすいものに手を出して事業を始めてもうまくいかない。
     まずは自社の強みを生かせる事業を考える必要がある。
     発想の転換で、自社の強みを生かせる領域は広がる。
     例えば格安航空会社(LCC)のビジネスモデルは、サービス性は特にないが安価なコーヒーショップが流行っている点に着目して生まれたといわれている。一見全く関係のない業界である航空サービスとコーヒーショップであっても、ビジネスモデルと分析すると参考にできる点が見えてくる。あとはそれに自社の強みを適用できるかどうかを考えればよい。

     新規事業を始める場合はスピードが大切である。いつまでも検討していても仕方がない。ある程度詰めたら素早く始めるのが正解である(結局は新しいことなのだから、始めてみないとわからないという点でこれは正しいと私も思います)。その代わりまずは小さく始めること。大きく始めると失敗した場合の損害が大きい。小さく始めて改良が必要であればこれを加え、その上で見込みがあれば大きく育てていけばよい。ただし撤退条件は明確に。

     最終的にものを言うのは営業力。結局売れなければ意味がない。
     多少強引でも、何が何でも売るんだ!という気概のもとで確実に売っていく必要がある。
     そのためにはメッセージ性が高く、わかりやすいセールストーク・フレーズを考えて顧客に発信する必要がある。また実際に商品・サービスを具体的にプロモートする際は営業と開発の両担当者の協力体制で進めるのが効果的。
     しかしテクニカルな手法をこねくっても、最終的には「何が何でも売る!」という気概のもとで、しっかり人に会って売っていく行為が必要(泥臭い行動も大切)。


    ③アライアンスは積極的かつ戦略的に

     本書ではアライアンス(他社との協力体制)の構築を非常に重視しています。
     おそらく独力での事業開発が困難な中小企業を念頭に置いているためでしょう(大企業であっても困難な場合が多々ありますが)。

     自社が独力で新規事業を案出し遂行することは現実的には難しい。そのためのリソースが足りない、ないしは持ち合わせていないことが往々にある(むしろそれが通常である)ため。
     ではどうするか?積極的に外部とのアライアンス(協力体制)をくみ、新規事業を実現するしかない。
     アライアンスを組むことで足りない点を補い合い、そしてスピード感をもって事業を生み出し、遂行することが可能になる。

     アライアンスを組む相手はどこでもよい、というわけにはいかない。
     自社でやれること/やれないこと、強み/弱みを明確にした上で、足りない点・弱い点を補完できる相手を選ぶ必要がある(逆に相手が自社にとっての強みや充足点に弱みを抱えていれば理想的)。


    ④ビジョンとの整合性と事業ドメイン

     自社が社会においてどのような位置づけになりたいのか、そのビジョンを明確にして、これに整合する事業を考える必要がある。
     ビジョンと整合しない事業はうまくいかない。
     ビジョンを明確にしなければ人はついてこない。何事においても、初めて始めることに抵抗感を覚える人間が必ずいる。逆に「我々はこうなるんだ!」というビジョンを社員にもしっかり浸透させることができれば、それに整合する事業におのずと人はついてくる(反対勢力にはなりにくい)。このビジョンは最終的に社員の幸福につながるものでなければならない。

     それからビジョンに整合する事業ドメインを定義にする。古い事業ドメインにしがみついている企業は凋落する傾向にある。
     富士フィルムはかつて「我々はフィルム会社」という定義を見直し、「我々は総合ヘルスケアカンパニー」と再定義した(定義を加えた)。
    その結果、医療機器、ヘルスケア商品、化粧品などの商品を次々と生み出し、富士フィルムホールディングスの時価総額はますます大きくなっている。
     一方でコダックは「我々はフィルム会社」という定義を変えなかった。その結果デジカメの普及によりフィルムの売り上げは激減し、結果コダックは経営破綻を迎えることになる。その意味で事業ドメインは環境変化に適応できるものでなければならず、その時々に応じて再定義を必要とする。

     本書は、新規事業開発における考え方、生み出し方、推進方法など、一通りのアクションを網羅しており非常に参考になる1冊でした。

  • ありがたいことに最近新規事業に触れる機会が多いのでいくつか乱読。収益モデルのタイプや他社の製品を利用するものなど、さまざまな事業が体系的に整理されている。そのうえで、考え方のフレームが多く提供されている。考え、走り続けながら勉強させてもらいます。

  • ・ 新規事業戦略
    ① 誰に(ターゲット)
    ② そういうものを(製品・サービス)
    ③ いくらで(価格)
    ④ どうやって売るか(営業方法)
    ⑤ どれだけ売るか(営業目標)
    ・ 有望なビジネス・チャンスを見つけるには、心理的に・かんかくてきに、遠いところを探索しなければならない
    ・ オズボーンのチェックリスト
    ① 転用:ほかに使い道はないか
    ② 応用:ほかからアイデアが借りられないか
    ③ 変更:変えてみたらどうか
    ④ 拡大:大きくしてみたらどうか
    ⑤ 縮小:小さくしてみたらどうか
    ⑥ 代用:ほかのものでは代用できないか
    ⑦ 置換:入れ替えてみたらどうか
    ⑧ 逆転:逆にしてみたらどうか
    ⑨ 結合:組み合わせてみたらどうか
    ・ アイディアは日常生活の中で拾う。アウトプットを多くすることを重視する
    ・ 顧客はこの3つのポイントの組み合わせで判断する
    ① サービスや製品の内容・機能・スペック
    ② 価格
    ③ 提供のしかた・対応力
    ・ 強みをつくり、強みをさらに強くする
    ・ 強みの見つけ方
    ① 売上の偏りを分析する
    ② お客さまを分析する
    ③ 社長(社員・経営メンバー)を分析する
    ④ 収益の取り方を分析する
    ⑤ サービスの別の側面を分析する
    ・ 同質化:市場におけるリーダーが2番手以下の差別化をすべて模倣することで差別化をつぶす
    ・ アライアンスのパターン
    ① 新規事業のネタのある企業と、ネタはないが資金が余っている企業
    ② 人が余っている企業と人の足りない企業
    ③ 技術開発力(アイディア力)のある企業と営業力のある企業
    ④ 技術開発力のある企業と生産力を持っている企業
    ⑤ 営業先が共通の企業同士の営業先の恊働利用
    ⑥ 強いエリアが違う企業同士の地域的補完
    ⑦ 技術系企業同士の製品開発の技術補完
    ・ アライアンスのニーズは自社でストーリーを作成する。相手が求めている顕在化しているニーズを想像して提案することが大切
    ・ 撤収条件を決めておく
    ・ PDCA
    ① 強みを探す
    ② 強みを決める
    ③ 強みをアピールしてみる
    ④ 売上につながるかを検証する
    ・ 事業計画書作成にあたって書き出す項目
    ① 事業名
    ② 事業メッセージ
    ③ ミッション
    ④ なにを売るのか
    ⑤ メインターゲットは誰か
    ⑥ どうやって売るのか
    ⑦ いくらで売るのか
    ⑧ 差別化はなにで、ライバルはどこか
    ⑨ ポジショニングマップ
    ⑩ ビジネスモデル
    ⑪ 必要な資金
    ⑫ 損益シミュレーション
    ⑬ 組織形態
    ⑭ 撤収条件
    ⑮ チームメンバーの役割
    ⑯ リスク
    ⑰ アライアンス活用の有無
    ・ ポジショニングマップは最低3つくらいはつくる
    ・ 皆が能動的になって能力を発揮するために、ビジョンの達成をふまえて話す

  • 鍵はアライアンス。

    確かにウチの会社には全く新しい事業を単独で行うのは難しいか。
    しかしちゃんと分析すればなかなか優良なリソースはある。(かな?)

    実行力がなければ実行力があるところとアライアンスを結ぶ。
    とりあえずこんなところだろうか・・・。

  • わかりやすい。
    ゼロから始めることが新規事業ではないというのは、目からウロコの思いがした。

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著者プロフィール

CVC JAPAN株式会社 代表取締役社長
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 後期博士課程修了、博士号(Ph.D.)取得。京都大学大学院経済学研究科 修士課程修了、経済学修士。慶應義塾大学総合政策学部(SFC)卒業。
東京・青山にて、2008年から新規事業立ち上げ、アライアンス、営業支援、M&A、IoT・AIに関する経営コンサルティング会社を経営し、200社以上のコンサルティングを行った実績を有する。2019年現社名に変更。2017年から、東証一部上場企業のコーポレート・ベンチャーキャピタル・ファンド(CVCファンド)を複数、受託運用し、米国カリフォルニアやシンガポール、オーストラリア、日本等のベンチャーに投資。案件発掘からデュー・ディリジェンス、投資先のフォローアップを、投資委員会委員長として行っている。かつて独立系VCの立ち上げに参画し、自社VC及び投資先数社の株式上場(IPO)を達成した経験も有する。

「2020年 『新規事業のためのCVC活用の教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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