- 本 ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862807205
作品紹介・あらすじ
人間は不合理な生き物です。例えば、つまらないものに愛着を感じてはいつまでも持っていたり、非常ベルが鳴っているのに周りが動かなければ自分も避難しなかったり、特段欲しくもないものを買ってしまったり……。そんな人間の不思議な判断や行動、事象に応えるのが行動経済学です。効率や利益ではなく人間重視へと変化する今の時代だからこそ注目される、心理学と経済学が一体となった考え方です。本書は、日常生活の中から誰もが体現させられる事象を、実例とその原因を示しながら行動経済学の観点から解説します。
感想・レビュー・書評
-
従前の経済学が前提としていた合理的な意思決定をする人間ではなく、不合理な行動や判断をしてしまう実際の人間を扱う経済学です。自分が学んでいた頃と比べて、隔世の感があるなと思いました。
何故人間はこんな行動、判断をしてしまうのかについて、様々な法則を解説しています。とても平易な表現や例で、読みやすかったです。
このような社会や人間の解明に役立つ経済学を、もっと知りたいと思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ダニエル・カーネマン、リチャード・セイラーがノーベル経済学賞を受賞した、人間の不合理な行動や判断を、分析していく行動経済学の本。
本書は、その入り口に適した一冊かと思われる。
強制や命令によることなく、自発的に望ましい行動を取るように促すナッジ、損失回避、保有効果、現状維持バイアス、締め切り効果
外発的モチベーションによる内発的モチベーションのクラウディングアウト(駆逐)、解釈レベル理論、アンカリングなどなかなか馴染みがないと思われる事柄も事象に照らしてわかりやすく説明。
本書はそれらの説明だけで留まらず、いかにそれらを実用化し、自身で考えて生きていくかの提言をしているところに読みやすさとの高評価につながった一因と思われる。 -
心理学と経済学を組み合わせた行動経済学。
昔から名前は聞いたことがあるものの、実際どんな学問かはあまり知らなかった。
本書では、行動経済学が日常にどのように作用し、活用されているか実例を含め数多く紹介していた。
また、数々実験から人間の不合理な心理が浮き彫りになり、自分も気をつけようと考えた。
行動経済学に興味を持つきっかけとなった本だった。 -
以前より興味があった分野。とても読みやすく行動経済学の魅力を充分に知る事が出来た。
「思い込み」に気付くだけで、自身の本当の意思に近付けるような気がする。自己防衛として知っておく必要もあるが、シェアリングエコノミーやフリーな生き方が広がる社会に於いて、より大きい視点で活用する必要性を感じた。
人々が無意識でも心地よい人生を送れるように、また自身が良い人生を享受出来るよう、今後も行動経済学を学んで行きたいと思った。 -
見出しの区切りが少なくて読みにくかったのと、途中から政治色を強く出してきて内容が逸れているように感じた。専門用語もかなり多かった(その都度説明はされているが)のが、余計に読みにくくさせていて、読んだ後に「だからどうする?」をイメージできなかった。
-
最近流行りの行動経済学について、初心者向けに書かれた有益な本です。
-
ソシャゲにハマる理由、ユーチューバーになりたがる子供と快く思わない親の心境、学歴フィルター、保険や老後2000万円問題の裏、読んでてなるほどと思えた。
行動経済学を学び始めて改めて実感。
305冊目読了。
-
学術書や論文からの抜粋が多く、理解するのにちょっと難解なところもあった。
身近な例が多いとより理解できたかも。
-
教科書的な、こういう考え方や理論がありまっせって内容。読後に実生活への落とし込みに困る。
後半になるほど内容が薄くなる。
後半のケーススタディはあってもなくても本の評価は変わらない気がする。
著者プロフィール
橋本之克の作品





