日本はニッポン! 金融グローバリズム以後の世界

制作 : ケンブリッジ・フォーキャスト・グループ 
  • 総和社
4.15
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本棚登録 : 44
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862860453

作品紹介・あらすじ

世界経済の仕組みと日本の進むべき道!国際派にして国益派の二人が語る、今、もっとも知りたい経済ニュースの裏側。

感想・レビュー・書評

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    ヒト、モノ、金が、ドイツやフランスの発展余地のない成熟国から、PIGSなどのまだ貧しい国にどんどん流れこんでいったというのが、ヨーロッパの「PIGSバブルの理由」なんです。(渡)105
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    一言で言います。日本国債がヤバイと言ってる人たちを見てください。中国のファンドを勧めてますよ。(渡)114
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    中国は、国全体として、絶対発展しない。何故か、水が無いからです。もう、上海では水が出ないんです。(…)このダム(三峡ダム)の建設を推進したのが北京政府の胡錦濤・現主席と温家宝・現首相であるため、このダム自身が、彼らの対立勢力である上海閥への威嚇兵器であるとも言われている。なぜなら、このダムが崩壊した場合、下流域にある重慶、南京、上海に数百メートル級の土石流が押し寄せる構造になっているからだ。(渡)134
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    工業製品として車が出来なくなるという事は、実は戦車だって兵器だってドンドンやばくなってきているということなんですよ。(…)アメリカの自動車産業は、実は国防産業でもあったのです。(藤)183
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    アダム・スミスがなんで有名になったか、それはイギリスが世界を制覇したからです。(…)ドイツが世界を征服したら別の誰かが経済学の祖になっていたわけです。イギリスが世界を制覇したおかげで、イギリス文学が有名になったのと同じで、「軍事の力が先」なんですね。(藤)238
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    スウェーデンの最大の輸出産業って軍事産業ですからね。(…)東ヨーロッパの国々に最も多く投資しているのがスウェーデンで、リトアニアとかエストニアとかのバルト三国にも投資している。これで東ヨーロッパが潰れると、スウェーデンも連鎖します。(渡)257
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  • 金融史を交えながら今までどうだったのか
    今何が起きているのかこれからどうなるかを対談形式で語っている

    高校までの学歴では金融史について学ぶことはできないが
    金融史を知らないと歴史を断片的にしか知ることはできない。
    明治から平成にかけてまだ一つの時代は終わっていない。
    (東インド会社は名前を変えてまだ存在している!)
    この本を読むと金融史の入り口にたつことが出来ると思う。

  • 読み応え充分で読了までにかなり時間がかかりましたが、
    ニュースや市場を見ながら違和感を感じたり、疑問に思っていた
    色々な事がストンと腑に落ちた1冊でした。

  • 読み応え大でした。

  • 軽い対談本かと思って手に取ったのですが、その内容の濃さに驚きました。優に経済書数冊分に匹敵する情報がこの320ページの本にぎっしりと詰め込まれています。他の本では読めない面白い話も多く、何度も繰り返し読む価値のある本だと思います。
    主にリーマンショック以降のいわゆるグローバルインバランス崩壊後のマクロ経済と日本の取るべき方策について述べられています。序盤はやや難解で歯ごたえがありますが、中盤以降は対談形式ということもあり、非常に読みやすいです。
    対談の間に挟まれているコラムも読みごたえがあり、テーマも「米共和党と民主党の政策の違い」「レアアース輸出規制で損するのは日本ではなく中国」と言った興味深いものばかり。帯に書かれている「池○さんよりよく分かる」は伊達じゃないですね。

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著者プロフィール

1952年、東京都生まれ。国際政治学者。早稲田大学政治経済学部卒。クレアモント大学院政治学部(修士)を経て、ハーバード大学政治学部大学院助手、同大学国際問題研究所研究員。1982年から近未来予測の会員制情報誌「ケンブリッジ・フォーキャスト・レポート」を発行。インターネット上でもYouTubeを中心に世界政治や経済情勢について発信している。現在、呉竹会アジア・フォーラム代表幹事、一般社団法人日本クルド友好協会理事も務める。主な著書に、『米中新冷戦、どうする日本』(PHP研究所)、『アングラマネー』(幻冬舎)、『国連の正体』(ダイレクト出版)、『世界恐慌2.0が中国とユーロから始まった』『希望の日米新同盟と絶望の中朝同盟』『国境ある経済の復活』(以上徳間書店)などがある。

「2020年 『米中最終決戦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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